劇場公開日 2021年2月26日

  • 予告編を見る

「線路は続くよどこまでも」あのこは貴族 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0線路は続くよどこまでも

2021年2月28日
Androidアプリから投稿

悲しい

楽しい

幸せ

松濤に邸宅を構える開業医の三女として生まれ育った27歳の縁談話と、大学進学に伴い富山から上京した30第前半の女性がすれ違う話。

第一章は上流階級の華子の物語。
2016年の元日、家族集っての会食前に婚約者と別れた華子が、見合いに始まり次々に紹介された男と会い、更に上の階級の運命の人と出会うストーリー。

第二章は富山の庶民美紀の物語。
同じく2016年の元日に帰郷したミキティが同窓会に参加したり、大学生になってから大学を辞めて現在に至るストーリー。

第三章以降は前述の2人が代わる代わる登場し、それぞれのエピソードをみせたり、2人が知り合ったり…。

違う階級の常識は自分の階級の非常識?
華子と出会った美紀は開き直り悟ったかの様に歩き始め、華子は自由に生きる友人や下の階級に憧れたのかな。

ドロドロとしたものをみせていくのかと思っていたけれど、少し惚けた様なコミカルな描写を交えつつ、どちらかというと余所余所しい様な、ピンと来ない様な、生きている実感の無さそうなところを彷徨う虚しさを感じ、道を見つめ直し生を感じる様になる、それぞれの成長物語という感じ。

少々外された様な笑いと、友情の温かさ、そして立ち上がる爽やかさが交じり合い、中々面白かった。

ちなみに、個人的にはホーマーのシーンが一番好み。

Bacchus
Bacchusさんのコメント
2021年3月3日

iwaozさん
コメントありがとうございます。
ネタバレしたくなかったので遠回しな書き方をしてしまいましたが、ホーマーは理恵が美紀を誘ったシーンで使われていたレストランの名前です。
東京は小金井にある洋食のファミレスで映画やドラマの撮影で頻繁に使われています。

Bacchus
iwaozさんのコメント
2021年3月3日

自分も何とも言えないあるある感を所々で感じ、非常に好きな作品になりました。まさに今の現代女性文学作品と言えるな〜と感動しました。ところで、ホーマーって何でしょうか?f^_^;

iwaoz