ロケットマンのレビュー・感想・評価
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傷ついた自分を癒すのは…
親の愛を受けることができなかったジョン。
自分と重なる部分も多く、共感するシーンが多かった。
子供時代に親から受けた言葉や傷は一生その人を苦しめる。
最後の最後、子供の頃の自分を癒せるのは今の自分しかいない。
子供の自分をハグするシーンは涙が溢れた。
そして愛する子供の親に自分がなったとき、その子を愛することが人生において何よりも大切なことだと気付く。
それを改めて感じさせてくれた哀しくもあり素晴らしい映画だった。
エルトン・ジョンの孤独
曲と派手な衣装しか知らなかったので、エルトン・ジョンがあんな孤独を抱えていた事に驚きました
あんな両親に育てられた事が本当に悲しすぎました
小さい子が「ハグして」を拒否された時の気持ちを思うと切なすぎます
なぜ自分だけ...と大人になってまで傷付けられて
そんな家庭であったから愛に飢えて当然です
何でも簡単に手に入りそうなあれだけのスーパースターにも愛が簡単に手に入らないとは
あの衣装は孤独に押し潰されないためのエルトン・ジョンの鎧だったんだと思いました
そんな彼にバーニーの存在がとっても嬉しくて「兄弟」のシーンにはジーンときました
タロン・エガートンの吹き替えなしの歌声もとても素晴らしかったです
観て良かったと心から思える作品です
リジーをハグして
昨年はクイーン、今年はエルトン・ジョン。
話題の音楽伝記映画。
クイーンもそうだが、エルトンも世代ではない。
エルトン本人についてよく知らないし、曲のタイトルを幾つか上げろと言われても返答に困るレベル。
知ってるのは、『ライオン・キング』に楽曲を提供したり、『キングスマン:ゴールデン・サークル』でのお茶目な姿などの映画繋がり。
それでも曲が流れると、あ~知ってる知ってる!…って曲が幾つか。
ほんの多少だが、自分の中にもエルトンの曲が染みてたんだなぁ、と。
それらエルトンの名曲の数々がたっぷり効果的に響きつつ、作風はユニーク。
ミュージカルになったり、ファンタスティックな演出になったり。
『ボヘミアン・ラプソディ』のような正統派の伝記映画を期待した人には賛否分かれてるようだが、ミュージカル・シーンは勿論ノリノリで、ファンタスティックなシーンは独創的。
何よりこの異色の作風は、唯一無二な存在のエルトンにぴったり。
デクスター・フレッチャー監督の変化球にして的を射た演出。
『SING/シング』ではエルトンの曲を歌い、『キングスマン:ゴールデン・サークル』では本人と共演し…。
つくづく、エルトンと不思議な縁があるタロン・エガートン。
それは単なる偶然ではなく、本作でエルトンを演じるのは運命だったと思わせるくらい、タロンの圧巻の大熱演大パフォーマンス!
歌は『SING/シング』で披露済みだが、改めて聞いても、何と上手い事上手い事!
『キングスマン』でのキレのいいアクションは、本作でのダンスに活かされている。
そっくりの奇抜な衣装やメイクもさることながら、全身全霊の熱演で成り切り、“キングスマン”から“ロケットマン”へ、オスカーにノミネートされてもいいタロンの新たな代表作、誕生!
名曲に彩られ、タロンの熱演、ミュージカルやファンタジーを織り交ぜた作風だが、話自体は“THE音楽伝記映画”。
幼少期。
本格的に音楽の道へ。
バックバンドとしてデビュー。(あのエルトンが最初、バックバンドだったとは…!)
名パートナーとの運命的な出会い。(ジェイミー・ベルが好助演)
ミュージシャンとして成功を収め、一躍スターへ!
その一方…
気難しい性格故、数々のトラブル。
友情や信頼に確執や亀裂。
パートナーとの決別。
新たなマネージャーと組んだのが運の尽き。
同性愛者でもあり、マネージャー兼恋人と最初は良好な関係だったが…。
アルコールやドラッグに溺れ…。
自殺未遂…。
リハビリ施設に入所、治療…。
ショービジネスの頂点からどん底へ…。
フレディ・マーキュリーもそうだが、確固たる地位を築いたミュージシャンはどうしてこうも似たような過ちを辿る…?
それには各々、理由が。
エルトンの場合、“孤独”だろう。
両親に愛されなかった幼少期。
名門音楽学校に入ったり、父のクラシック音楽レコードに興味持ったりしたのも、両親に振り向いて欲しかったからだろう。
やがて息子は世界的ミュージシャンになるが…、
再会した父の素っ気ない態度。
母の辛辣な言葉。
幼少期のある言葉が切ない。「ハグして」
一度だけでもハグして上げる事は出来なかったのだろうか…?
何よりも愛を求め、愛を受け間違う。
恋人兼マネージャーとの破局、出会った女性との短い結婚生活の終わり…。
ただ愛して欲しいだけなのに…。孤独がどんどん身を押し潰す。
ゴージャスな暮らしもパーティーや乱痴気騒ぎも、ド派手な衣装やパフォーマンスも、その孤独を隠す為なのかもしれない。
哀しきピエロ…。
そんな孤独とどん底の中でやっと見出だした、再起と友情再び。
愛されようとするんじゃない。
愛するのだ。
世界を、周りの友人/家族を。
愛を込めて、歌う。
今や世界中に愛されるスター・ミュージシャンだが、愛を求め、欲し、そして愛する事を知った、一人の少年リジーなのである。
彼を愛し、ハグせずにはいられなくなる。
エンタメ性もメッセージ性も満足度も悪くなく、音楽伝記映画としても上々の好編。
見る前は楽しめるかちと不安もあったが、なかなか良かった。
…でも、こんな事言ったら全てをひっくり返すみたいだが、
『ボヘミアン・ラプソディ』ほど胸熱く響かなかったと言うのが本音。
『ボヘミアン・ラプソディ』は観た後、クイーンの曲が無性に聞きたくて聞きたくて堪らなくなったが、
勿論本作も曲は素晴らしく魅了されたが、そこまでは…。
多分自分は、クイーン派なのかなぁ…。
スミマセン、ゴメンナサイ、エルトン御大…。
勉強し直します…m(_ _)m
最高のミュージカル伝記映画
エルトン・ジョンの曲は「Your Song」しか知らない私。
「ボヘミアン・ラプソディ」を仕上げたデクスター・フレッチャー監督だし伝記映画だし似ているのかな?と思っていたが、こちらはエルトン・ジョンの曲に彩られた完全たるミュージカル映画。子役からタロン・エガートンに替わるところとか最高に素敵な演出である。
音楽家というものはなぜ成功すると酒とドラッグにいっちゃうのか...と思うが、そこまでの葛藤と転落のドラマがすごく沁みる。
報われない愛、愛されたと思ったら幻だった愛、両親から得られぬ愛、愛、愛。とにかく愛の欠乏。そして自らの性的指向から来る「自分を隠す」パフォーマンス。本来内向的だった筈の彼のド派手な衣装は「鎧」であったのだなあと分かる(勿論本人の好みもあるのだろうけれど)。
しかし、成功というのは難しい。成功が人を変えるというより、成功したことによる環境の激変、そして成功にあやかろうと思ってやってくる人間関係...。こういう話を観ていると、自分を失うのはあっという間なのだな、と分かる。エルトン・ジョンはそこから抜け出すことができたけれど。彼の悲しみとそこからの復活に涙してしまった。どれだけの呪縛が彼を縛っていたのだろうか。
タロン・エガートン、エルトン・ジョンにしか見えない充実の成りきりぶり。憔悴していく様も圧倒的。しかし何より吹き替えなしの自身歌唱...!圧倒的...!憑依型の称号は彼に与えられるでしょう...。
“based on true story”が出てこないので、相当の脚色があるのだろうけど、ミュージカルだし、ある種の分かりやすさがあった。伝えたい思いを存分に伝えきった映画だと思います。
異質な煌びやかさが際だっていた
かなり異質で、その煌びやかさは他に類を見ないくらいに感じたけれど、それほど魅力的には感じることは出来なかった。
本来の楽曲の良さに比べると、この映画で流れる音楽がどうしても見劣りしてしまう。歌唱力においてはエルトン・ジョンに及ぶはずもなく、音質もあまり良いとは思えず、残念ながら、ただやかましく感じてしまった。
なりたい自分になる
最近、名を成した大物ミュージシャンの伝記的映画がいくつも上映され、その誰もが、薬物中毒か、アルコール依存症か、セックス依存症か、同性愛者ゆえの葛藤に苦しんだか、そしてその才能を食い物にされたか、の人生を過ごしていた。なかにはそのすべてを経験してたりもする。派手な活躍の裏の、彼らは苦悩ばかり。この映画のエルトンも、またしかりだった。だから、唯一無二の彼らでさえ、「元の自分を消して、なりたい自分になる」ことがいかに困難で苦痛を伴うのか、まざまざと見せつけられる。それがわかるからこそ、your songを即興で歌いだすエルトンに涙するのだ。当時、ど派手な衣装を着た彼を色物視したり、オフザケ程度にしか思っていなかった自分に、本当のエルトンを教えてあげたい気分になる。
「キングスマン」とは違った魅力のタロン・エガートンも素晴らしかった。
着飾った衣装から解き放たれて残るもの。
○作品全体
サクセスストーリーとその裏にある苦悩。同監督ということもあって『ボヘミアン・ラプソディ』を思い起こしたりしつつ見ていたが、ライブエイドを魂を燃やし尽くす最後の輝きの場として魅せた『ボヘミアン・ラプソディ』とは違って、『ロケットマン』は忌み嫌って置いていった自分の原石を必死に取り戻そうとするような、辛く苦しい作品として写った。苦悩を抱えながらもステージ上ではフレディ・マーキュリーとしての主人公を、楽曲とともにきらびやかに撮っていた『ボヘミアン・ラプソディ』だが、『ロケットマン』ではエルトン・ジョンとしての振る舞う主人公がそのきらびやかさに振り回されているように感じる。ステージ上でピアノを弾きながらカメラがグルグルと回るカットが印象的だったというのもあるかもしれない。自らを着飾る衣装と観客の声、ピアノの音にかき回されてしまうかのようなステージ。追い求め、手にしたはずの輝きに翻弄される姿が、スターとして生きる苦悩を想起させた。
自分の原石である音楽への純粋な気持ちに向き合うとき、ステージ上で着飾っていた衣装を少しずつ脱いでいったり、シンプルな音の世界、もしくは無音に近い世界へ進んでいく。大きくなっていく名声とは裏腹に、無くなっていく身近な愛。出てくる人物は増えていくが、主人公が信頼できる存在はどんどんと減っていく…この相反する関係性が上手く表現されてるシーンとして、豪邸で「自殺ショー」を行う主人公が水の中に沈んでシーンが挙げられる。音がほとんどない、シンプルな世界に沈んで行くが、表情は柔和だ。そして「救出」というよりも「強引に浮上させる」見知らぬ人々。名声と自分の奥底にある気持ちが天秤に測られる間もなく、スターとしての存在としての運命を決めつけられているようなシーンで、とても印象的だった。
リハビリ施設の終盤のシーンではスターらしい衣装、スターとして奏でる音、スターとしての振る舞い…自身の気持ちと天秤に測られることさえも放棄して、自分のなかにあるシンプルな音楽への気持ちに立ち返っていく。中でも精神世界の中に現れる父や母たちとの対話を経て自分自身とハグをするシーンは、何よりも過去の自分を承認することが優先されているような演出で、主人公が取り戻したかったものを実直に伝えていた。外のベンチで昔のように歌詞を受け取るシーンでは音のコントロールが素晴らしい。あれだけ華々しく人の声にあふれていた世界が嘘のように、鳥のさえずりと信頼できる仲間との会話だけが存在している。手にしたものと、代償として失ったもの。どちらを自分の意志で尊重するか、選択した上で存在する世界。「孤独に生きていく世界を選択した」と母に決めつけられたが、そこから脱却する一歩目の世界だと言える。
着飾った衣装や人々から押し寄せる様々な声から解き放たれた先には、スターのままでは気づけなかった鳥のさえずりがある普通の日常と、音楽への純粋な情熱だけが残る。朝食を片付ける皿の音を背に「僕の歌は君の歌」を作っていたあの頃のように。
○カメラワークとか
・PANワークで1カットっぽくする演出が印象的。ピアノ弾きながらグルグル回るカットもピアノが手前に来たあとに別のステージに変わってたり、車のライトをアップで横PANして場面転換したり、終盤の高級料理店でトイレから戻ってきたらぐるっとカメラが回り込んでバーニーと横位置で向き合うカットとか。『ボヘミアン・ラプソディ』ではどうだったっけな。
・スローモーションを多用していたけど、正直良いなと思えるところは無かった。冒頭のシーン、初めて歌詞が書かれた紙を受け取るシーン、LAのライブで飛ぶところ。どれも誇張が過ぎて引いてしまった。回り込みと合わせて使われていた気がするけど、それもあって誇張すぎると思ったのかもしれない。ロケットになっちゃうところとかもそんな感じ。正直苦笑交じりで見ていた。
・母へゲイを告白する、電話ボックスのシーン。告白まではボックス外から映して、母に「知ってた」と言われた後はボックス内から映す。電話ボックスが主人公の心の壁のような役割を担っていて、母の言葉によって壁を壊される、というよりも気づけば壁の内側に母が居た、というような演出に。その後電話ボックス(心の壁)を無造作に開くマネージャーのシーンはビジネスとしての関係でしかない、ということの強調に使われていた。
・ラストのPV的シーンは「I'm Still Standing」のPVのパロ的なやつなんだろうけど、演出の古臭さに見合ったカメラの古臭さの表現が面白かった。トイカメラとはまた少し違ったボケとか歪みを足していたような。
○その他
・主人公の目線。初めてバーニーに会ったときの目線のさまよい方が内気な性格を表現してて面白かった。好きな曲の話で意気投合した後は積極的に目線を合わせに行く感じとか。
・水の中の皮膚の色はかなり白色を強調させていた気がする。死との境目、みたいな意味合いだろうか。水の中っていう表現だけで自身の内なる世界みたいな表現になるけども、それに死の気配を漂わせていたように感じた。
『ボヘミアン・ラプソディ』のときも死に直面した主人公のセリフや表情が好きだったので、デクスター・フレッチャー監督の死の表現はちょっと注目したいかもと思ったりした。
How wonderful life is while you’re in the world
世界一の才能、富と名声、誰もが羨むものを手にしても孤独は埋まらない。愛し合える人がいることが人生を素晴らしいものにすることを実感じさせてくれる作品だった。親友のバーニーは最初からすべてわかっていたんだろう。「YOUR SONG」に答えはあったんだ。
ゲイであり金と偽りの愛で狂わすマネージャーの存在まで、プロットは「ボヘミアン・ラプソディ」そのもの。逆に言えば、才能ある者その代償として、両親からの愛の欠如やドラッグとアルコールに堕ちるべくして堕ちるのだろう。選択を間違え、失敗してもそれなりに幸せでいられる平凡というのも案外悪くないのかも。。
2時間を長いと感じさせない演出、パフォーマンスは素晴らしかった。ユアソングが誕生した瞬間は興奮したし泣けた。あのシーンだけで満足した!
感動
よく2時間におさめたと思うほどボリューム十分。はみ出てる。
あれは本人の声なのか、演者が歌っているのか、、。演者だとしたらメチャクチャ上手いんだけど笑
テンポよく、飛ばしていくところも良い。
ただ、、。ボヘミアンラプソディーと大部分が被っており、、。そこだけが残念。共通項が多すぎて笑
まあそれはそれとして。単品の作品としては秀逸です。
流れに既視感あるという点で1点減の☆4つで。
激動の人生を描ききったが、後半にもっと盛り上がって欲しかった...
エルトン・ジョンについてはyour songくらいしかきちんと聞いたことがなかったものの、
ボヘミアンラプソディのデクスター・フレッチャー監督ということで観に行きました。
幼少期から両親の愛を受けられず育った、変わり者のレジー(エルトン・ジョン)が、
自己表現の手段として得た音楽の才能に開花していく期間はとても華々しく、ミュージカルともマッチしてとても楽しい構成が展開されます(親の愛を受けられない辛さは抱えてはいるが、とても魅力的な映像でした)。
特に、少年期でパブでロックンロールを披露する若き日のエルトンはとってもクールです。
そこから一気に音楽界の頂点に駆け上がってから、酒、ドラッグ、買い物依存による金が全てといった感覚の麻痺など、絶頂でありながら絶望の日々が続いていく。
やはりそうなると幼少期のような華々しいミュージカルシーンではなく、辛さを抱えながら
行うエルトン・ジョンの舞台公演が中心のシーン展開となってしまい、ミュージカルとしての楽しさというより、「エルトン・ジョンの心の悲鳴を聞いて沸き立つうファン」という構図に見え、切ないストーリーに思えてしまいました...。
映画に対して何を期待して観るか、という点が重要なのかもしれませんが、
私は「ミュージカル」の要素を強く求めていたフシがあったので、後半の悲しみや憎悪が入り乱れる人気者の苦悩の部分はあまり求めていなかったのかもしれません。
そして何より、ラストシーンにかけての盛り上がりには欠けていたように感じました。
主人公のエルトン・ジョンが現役であるため、半生を描くという形にしたのではあると思いますが、ラストシーンで「現在のエルトンは〜〜〜している」という字幕と静止画で〆るのはどうも納得がいかなかったし、ミュージカル作品として観に行ってしまっていた私としてはスッキリしませんでした。
様々な苦難を乗り越えたエルトン・ジョンが、子供時代の自分やずっと和解できずにいた両親、裏切りを行ったビジネスパートナーなど全員入り乱れで、これまでの鬱屈さをぶっ壊すような壮大な歌とダンスで〆て欲しかったというのが希望でした。
ただ、エルトン・ジョンという人についての理解を深められた気がして、映画館の帰り道にyour songを聴きながら歩きました。
素晴らしい作品!
気になっていた作品だったけどエルトン・ジョンの曲2曲しか知らなかったしどんな人かもわからないから微妙かな?と思ってました。でも少しでも気になるならと映画館へ。
観て良かったです!満足しすぎて
お腹いっぱいです。人気スターは富も名誉も
手に入れてみんなに愛されて悩みなんて
ないように思っていた。
でもエルトン・ジョンも自分と同じ
生身の人間だ。
両親に愛されず育ち酒に溺れてドラッグにも
手を出し自殺未遂。
うまくいきそうになったらまた落ちて…
山あり谷ありの壮絶な人生。
エルトン・ジョンの知られざる半生を数々のヒット曲にのせたミュージカルシーンが多い。
ミュージカル映画は正直あまり得意ではないのに
ノリノリになれる。
「ララランド」や「グレイテイストショーマン」
のような作品が好きな人は絶対ハマるし
自分のようにあまりミュージカルは…という人も
騙されたと思って観て欲しい。
エルトン・ジョンを演じたマロン・エガートン。
演技はもちろんだが一番驚いたのは
吹き替えなしで歌唱シーンをすべてこなしている。
歌声がエルトン・ジョンじゃない?と思うくらい
そっくりで綺麗で完璧で。
エルトン・ジョン本人も製作総指揮に名を連ねています。
親に愛されなかったり自暴自棄になった姿は
みていて苦しくなる。
泣けるシーンも多い。
名曲がその時のシーンや気持ちを表してるから
尚更です。
ハンカチを忘れずに。
映画が終わったあとの余韻が心地よい。
こんな気持ちは久々だ。
この余韻を一人でも多くの人に味わってほしい。
全然知らなかったので面白かった。
・エルトン・ジョンの事は全然知らなかったので、色々と知ることができて良かった。
名前が本名じゃなかった事とジョンの由来がジョン・レノンだったことと、
作詞が別の人がしていた事など、あと孤独な少年期を過ごしていた事。
・両親ともに距離があるのは切なかった。
・なりたい自分になるんだといって芸名をつける所が、良かった。けれど追々それによって皆はエルトン・ジョンが観たいんだ、レジ―じゃない!と怒るシーンが切なかった。
・実家でエルトン・ジョンが作曲していた様子に母親と祖母、ジーニーが感動していたのが良かった。
・ボヘミアンラプソディで裏切られた善人っぽく出てきたジョン・リードがゲイでとんでもない悪役で出てきて驚いた。(実際はポール・プレンターより酷いのかな?)
・各所のミュージカルシーンが良かった。孤独なシーンも多くて苦しい映画だったけど、・エルトン・ジョンが歌詞が書けないと言って生涯作詞を担当するジーニーがずっと寄り添ってているのがとても良かった。
・ラストのi'm still standing はもうちょっと長めに観たかったけど色々あった末にもジーニーが期待した結果を出したんだなぁと思ったら泣けた。
・エルトン・ジョンが始まってすぐグループカウンセリング?で自分を振り返っていく形で展開していって、そこに帰結したけど契約やらジョン・リードがのさばったままなのかな?とかが少し気になった。
知られざるエルトン・ジョンの過去
タロン・エガートン主演のキングスマン ゴールデンサークルでエルトン・ジョンが出演した事で初めてエルトン・ジョンの事を知りました。その後Saturdayにどハマりだったのでこの映画もずっと前から気になってました。
それにしてもタロン・エガートンこんなに美声だったのかってぐらい、歌が上手いし、美しい声をしていました。
エルトン・ジョンがどうやって、麻薬漬け、アルコール依存性になったのか、そこからどうやって這い上がったのか、知らなかった事がたくさん今回の映画の中で見られて面白かったです。パフォーマンスも凄く良くて、鳥肌がずっとたってました。
これからもエルトン・ジョンを応援したくなりました。
音楽の神様に愛された男
たとえ神から“ギフト”を与えられた者がいたとして
その者が音楽という“祝福”を皆に与え
愛されていたとしても
必ずしもその者が愛に満たさているとは限らない…
いつの世も【天才】は理解されず
孤独がつきまとうもの…
そんなイメージはあらゆる史実からも
かつての偉人たちが味わってきたものだと
我々には共通認識があると思うのです。
人気に後押しされ、時代の寵児にかつがされた
結果、エルトンは“道化”を演じざる得なかったのか…
〈どこまでがノンフィクションなのか?〉
彼の音楽には、ピアノと歌唱には
“祈り”にも似たまっすぐな気持ちが込められていた…
〈それすらもフィクションなのか? いや…〉
自信が製作に携わったエルトンが煽情的に
鑑賞者に「そう思わせたい、だけ」かもしれません…
彼の今までの過激な言動、行動
すべてを理解しろとは言わない。
擁護しようとは思わない。
しかし、子供の頃の自分を
抱きしめる事ができるようになった、今の彼に…
心を惹かれ、心を寄せて観ることができたなら
せめてもの救いではありましょう。
孤独だった彼は、もういない。
皆がエルトンの音楽を愛していることと同じように…
本作『ロケットマン』を、どうしても
『ボヘミアンラプソディ』と比較しがちですし
制作者側も当然、念頭にあって意図したことでしょう。
そこで相違点をわたしなりに考えてみました。
【ボヘミアン】 【ロケットマン】
主人公がもう故人 まだ存命
オリジナル音源 演者歌唱のミュージカル仕様
忠実な再現 映画的な表現
マイノリティの強調 道化の強調
孤独<更に孤独
同じ調理人が、同じ料理を作っても
味加減が違うぐらいのレベルで
どちらも作品として優れていることは間違いないので
あとは鑑賞者の好みだと思います!
「この料理嫌い! この素材食べられない!」って方は
もう仕方がないですね。 ごめんあそばせ。
わたしはサブカルチャー作品に触れると
いつも畑違いな発想をしてしまうんですが
今回は「音楽って宗教に似ているな」と思いました…
アーティストは音楽の神様の媒介者であり
孤独な修験者…
祈りにも似た演奏や歌唱にヒトは酔いしれ
アーティストを崇め奉る…
考え過ぎなのは承知の上でもうひとつ!
そう思いついたら、ひとりの画家を想起して
エルトンとを結びつけて鑑賞していました…
宗教と道化師をモティーフにし
厚塗りの筆緻に祈りを込めながら
孤独な生涯を歩み続けた画家、
「ジョルジュ・ルオー」を…
嗚呼、わたしの感性もそろそろ末期かな…
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