赤い闇 スターリンの冷たい大地で

劇場公開日:

赤い闇 スターリンの冷たい大地で

解説

「太陽と月に背いて」「ソハの地下水道」で知られるポーランドのアグニェシュカ・ホランド監督が、スターリン体制のソ連という大国にひとり立ち向かったジャーナリストの実話をもとにした歴史ドラマ。1933年、ヒトラーへの取材経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズは、世界中で恐慌の嵐が吹き荒れる中、ソビエト連邦だけがなぜ繁栄を続けているのか、疑問を抱いていた。ジョーンズはその謎を解くため、単身モスクワを訪れ、外国人記者を監視する当局の目をかいくぐり、疑問の答えが隠されているウクライナ行きの汽車に乗り込む。しかし、凍てつくウクライナの地でジョーンズが目にしたのは、想像を超えた悪夢としか形容できない光景だった。ジョーンズ役をドラマ「グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース」のジェームズ・ノートンが演じるほか、「ワイルド・スピード スーパーコンボ」のバネッサ・カービー、「ニュースの天才」のピーター・サースガードが顔をそろえる。2019年・第69回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。

2019年製作/118分/PG12/ポーランド・イギリス・ウクライナ合作
原題:Mr. Jones
配給:ハピネット
劇場公開日:2020年8月14日

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(C)FILM PRODUKCJA - PARKHURST - KINOROB - JONES BOY FILM - KRAKOW FESTIVAL OFFICE - STUDIO PRODUKCYJNE ORKA - KINO ŚWIAT - SILESIA FILM INSTITUTE IN KATOWICE

映画レビュー

4.0ジャーナリズムの根源をみた思い

2023年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ウクライナ大飢饉のことは1980年代半ばに知ってました。毛沢東の大躍進との比較や類似性からですね。しかしながら、ガレス・ジョーンズ氏は全く知りませんでした。

この映画を観た後で主人公であるガレス・ジョーンズ氏とその周辺を少し調べてみましたが、概ね、映画に反映されているようで、事実をもとに組み立てていると思います。結構、盛り込んだ話でもあるのでストーリーは多少とっ散らかって流れていき、人間関係や社会的背景の把握にまごつくところもありましたのでそこを注意して観るといいと思います。(阿片窟はいらないんじゃないかな。デュランティとの対比でも必要性を感じない。)
そして、電車(貨車)での食料の奪い合い、コートよりパン、駅に死体が転がっていても誰も見向きもしない、当然、村には行き倒れが多数、などなど、現実なら絶対に出会いたくない、観たくもないシーンが次々とやってきます。
兄弟の死体をスープにして食べる、なんて、天保天明の大飢饉、攻城戦での飢え殺しなど日本にもありましたが、まさに地獄そのものです。

そして、ラストのガレス・ジョーンズ氏のその後の説明にも衝撃を受けました。真にジャーナリストとして行動していた氏に対しては敬意しかありません。

どこかの日本アカデミー賞受賞作品なんてクソにもならない凄さが、ここにはありました。

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zem_movie_review

3.5実話は切ない

2023年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

そういう時代、そういう場所
切ないですね
実話は、自分の身に置き換えて
色々考えてしまい、今の日本人として生きていることに感謝

ヴァネッサさん、素敵でした

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共感した! 4件)
けはえ

4.03.9映像が美しい

2023年3月19日
PCから投稿
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共感した! 1件)
asa89

4.0今、観たい映画。

2022年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ロシアのウクライナへの蛮行はたった5か月前に始まったことではない。
それがよく分かる映画です。
1933年頃にはウクライナはロシアの穀物庫の役割を果たしていた訳ですが、
ウクライナ国民はロシアに穀物の殆どを搾取され飢餓でバタバタと死んでいたのです。
そのずうっと以前からウクライナはロシア(ソビエト連邦)に搾取され続けている。
その一端がよく分かる映画です。

2019年(ポーランド/英/ウクライナ)アグニシュカ・ホランド監督。

スターリンの粛清・・・400万人〜1450万人が飢餓やシベリア送り、
           弾圧、処刑で亡くなったとされる。

1933年。イギリスのジャーナリストのガレス・ジョーンズ(ジェームズ・ノートン)は、
世界的大恐慌下でのソビエト連邦の繁栄を不思議に思っていた。
真実を探るべく、モスクワに取材に訪れる。
そして禁止されているウクライナへ単身乗り込むのだった。
ガレス・ジョーンズは、実在の人物で、この映画も実話に即しています。

1933年。モスクワの穀物倉庫と言われるウクライナの人々はパン一切れにも
窮して死肉を貪っていた。
寒さと飢え・・・雪道に転がる死体。
馬車に無造作に積み上げられた死体。
目を覆う惨状だった。
(穀物は全てモスクワに送られて、政府高官は栄養栄華パーティーに興じていた)

これが西側諸国が思いもしないソビエト連邦スターリン政権の真実だった。

ガレスの告発記事はイギリス政府の手で揉み消され、真実は闇に葬られるか?
と、思ったその時・・・
ガレスの咄嗟の機転で、告発記事は日の目を見る。

当時のソビエト連邦の真実を告発した若き記者の、勇敢な行動を描いた映画です。
ウクライナの子供たちの飢えた目が、衝撃的です。

娯楽性は少なくて面白さも限定的ですが、命懸けで真実を伝えようとする
ジャーナリスト、ガレット・ジョーンズ。

たった1人での告発は猪突猛進で、やや無謀にも思えました。
彼が暗殺されず無事に生き延びたのは、後ろ盾となったイギリス・アメリカの
新聞社やジャーナリストたちのお陰でしょう。

コメントする 3件)
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琥珀糖
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