劇場公開日 2019年6月22日

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「悲しみに寄り添い合う2人」アマンダと僕 とえさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0悲しみに寄り添い合う2人

2019年6月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

時間を追うごとにじわじわと心が温かくなる映画だった

パリで暮らす7歳のアマンダはママと2人暮らし

学校が終わると、近くで暮らすママの弟のデヴィッドが迎えに来てくれる

しかしある時、ママが亡くなってしまい、生活が一変する

24歳のデヴィッドは、大好きな姉を失った悲しみに暮れる間も無く、アマンダの後見人になって彼女を引き取るか、それとも、施設に預けるのか の選択に迫られる…

これは人の喪失感についての映画だった

大切な人を失った悲しみから、どうやって立ち直るのかについて、子供の視点で描かれている

7歳の子供に、ある日突然「お母さんが死んだよ」と言った時、頭の中では「もう会えない」と理解できても、本当に「亡くなった」ことを理解するには時間がかかる

この映画は、その「立ち直る時間とペース」を、とても自然に描いた作品だった

アマンダはまだ7歳で、死を理解できないだけでなく、彼女の叔父さんであるデヴィッドも24歳で、まだまだ若い

デヴィッドは、経済的にも、精神的にも自立する過程にあって、まだ頼りない

そんな幼いアマンダとデヴィッドが、深い悲しみから立ち直ろうとしていく

私は、その同じ悲しみや、痛みを抱えた人々が、自分たちのペースで支え合い、助け合っていく姿がいいなあと思った

この手のタイプの映画では、すごく悲しませたり、頑張って立ち直させたりしがちだけど、この映画は、それがない

彼らが、普通に生活する中で、呼吸をするペースで、悲しみ、立ち直っていく

その自然な感じと、彼らを見つめる視線が優しくていいなぁと思った

自分が深く悲しんでいることに気付く瞬間も、また、そこから立ち直る時間も、人それぞれなのだ

また、アマンダを演じている子役の女の子が、とても自然で驚かされた

悲しいことがあった時、無理に立ち直ろうとする必要はない

時には、周りの人たちに頼ったり、会話をしていくことで、自然と立ち直れているものだと、この映画を観て思った

とえ