劇場公開日 2019年5月17日

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「居眠り剣法に映像的工夫をもっと。女優陣好演」居眠り磐音 AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0居眠り剣法に映像的工夫をもっと。女優陣好演

2019年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

興奮

松坂桃李が時代劇初主演だそうで、序盤の前髪と頭頂を剃った月代(さかやき)は違和感あったが、脱藩して総髪になってからは男前になった。殺陣も健闘していて、(ワイヤーを使ったりせず)伝統を踏襲しながらもカットやBGMでスピード感や緊迫感を表現できていた。ただ、磐音の「居眠り剣法」は、単に型を見せて「縁側で猫が居眠りしているような」と台詞で説明するだけでなく、なぜこの脱力した状態が強いのかとか、その時の磐音の内面・心象はどうかなどを、映像で魅せてほしかった。続編があれば期待したいポイントだ。

おっとりしとやかで一途に磐音を想う奈緒に芳根京子、明るく世話焼きなおこんに木村文乃、好キャスティングのおかげで2人も持ち味をしっかり出していた。「志乃ちゃんは…」以来注目の南沙良は、時代劇の台詞回しにやや苦労したが、雰囲気は良かった。若手女優たちの好演も映画のフレッシュな印象に大いに貢献している。

高森 郁哉