劇場公開日 2019年11月8日

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「渦。そして波動。」永遠の門 ゴッホの見た未来 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0渦。そして波動。

2023年10月9日
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鑑賞方法:DVD/BD

ゴッホは、ニューヨークのメトロポリタン美術館で観たことがあります。

ホールから右へ進んで
ゴッホの部屋に入ろうとした時、その空間に満ちる圧倒的な波動で、 (大げさな表現ではなく) 戸口で吹き飛ばされ、後ろに卒倒しそうでした。

断言できます、
生前のゴッホにその価値を見出だせなかった当時のサロンや美術界には、ゴッホの絵を買うだけの資質も力量も 未だなかったのでしょう。

社会不適合者の兄ちゃんのことをずっと見守ってくれていた弟=テオの優しさも沁みてきます。

画家や音楽家・作曲家の伝記映画は 昨今目白押しですね、
流行りなのかも知れませんが、過去の芸術作品とその作者たちが生き生きと復活して息づくこのジャンルは僕の大好物です。

映画からその芸術家を知る取っ掛かりを得る人もいるでしょうし、作品をすでに知っていて伝記映画を覗いて見る人もいるでしょう。
出会いの順番や深さはその人それぞれ。
有名な題材=アーティストは、幾度も年を隔てて繰り返し映画化されますから、比較して見るのも新しい楽しみとなりますね。
焦点のあて方がみんな丸でちがいますから。

映画の制作者たちは、脚本はもちろんのこと、キャスティングのために世界中の俳優たちの顔を思い浮かべて、意中のアクターに連絡を取るのでしょう。
その作業は本当に楽しいだろうなと想像します。
ウィリアム・デフォー。
そのコケた頬とやつれた顔。しかし爛々と光るあの情熱の眼は、ゴッホ役に適任だったと思います。

「フロリダプロジェクト」の優しいウィリアム・デフォーにも出会ってください。

きりん
ホビットさんのコメント
2024年3月19日

きりんさん、共感をありがとうございます!
ニューヨークのメトロポリタン美術館でご覧になられたのですね。
素晴らしい体験ですね。きりんさんのレビューが鬼気迫る本物の迫力を伝えて下さり文章からすごくイメージできました。
自分、学生の頃に本物を巡る旅、と銘打ってイタリアを1ヶ月ほどかけてリュックサック1つ背負って美術館や遺跡を色々と巡りました。確かに本物にしか醸し出されない、オーラというか、迫力があるものですよね。
きりんさんのレビューを読ませて頂いたらその頃が新鮮にフラッシュバックしたもので、コメントさせて頂きました。

ホビット
りかさんのコメント
2023年10月9日

こんにちは♪共感していただきましてありがとうございました😊
ニューヨークで本物を見て衝撃を受けられたとは貴重なご経験ですね。羨ましいです。ゴッホさんの作品が斬新だったから、画商は見る目が無かったのですね。献身的な弟さんの存在があって、まだ、
幸せだったかも。
最期の事実はわからないままなんですね。

りか