マチネの終わりにのレビュー・感想・評価
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穏やかな大人の恋
最初から最後まで貫くテーマの「未来は常に過去を変えている」はとっても素敵。確かに過去の現象は変わらないけれど、結局その起きたことをポジティブに捉えられるか、それともネガティブに捉えるかによって、未来は全く違う景色になるし、未来が変われば、過去はやすやすと輝かしい奇跡になると思います。
福山が復活し、石田が人生を吹っ切ることによって、未来は変わり、過去の秘書による裏切りはかえって二人の絆を強固なものにしたような気がします。人生はやはり苦しみを味合わなければ、醍醐味を得ることができないのでしょうか?
にしても、あの秘書の裏切りには、超頭にきて、そのシーンから怒りのようなものがフツフツ。最後まで一気に走り抜けてしまいました。
あと、青春時代の激しい恋とは違う、おだやかな情熱の爆発に対しては、涙がじわりじわりと滲み出ました。^_^
終わり方は、それぞれ…
音楽がよかった
聞きに行ってみたいなぁと思いました
終わり方は、それぞれにお任せします的な…
わたしは、最後にお互いの気持ちをわかり合い、それぞれの人生に戻っていく
そんな結末にしました
ピュアな愛
大人の愛だっていう人が多いけど、僕は全然違うと思った。
この映画はとてもピュアな愛を描いている。
生きていてもなぜか不全感がある。
それを強く感じるアーティストとジャーナリスト。
そんな二人がこれこそ、愛なんじゃないかという人に出会う。
年齢や環境の違いに迷いながらも惹かれ合う。
この引力のような愛。
それは瞬間的かもしれない。
でも、未来が過去を変えるように、
いまのこの思いを変えることは二人にとって死を意味する。
そんな純粋度の高い愛がここにはあった。
僕はこの映画の原作を読んでいる。
これはとても珍しいことである。
小説といえば村上春樹くらいだから、
ごく一般的な活字離れの人だ。
だから、あの小説をどんな風に表現するのか?
興味があったのだが、2時間にうまく収めたなと感心した。
役者も福山雅治は適役だと思っていたが、
石田ゆり子は国際ジャーナリストとしてはどうなんだろう
と感じていたが、積極的というよりは、分析型の記者にはあっていた。
だんだん美しく見え始めたからね。
それにストーリーのキーポイントとなるマネジャー役の桜井ユキ。
難しい役どころをよく演じていたと思う。
ママになって、すごく綺麗になった。
でもあのことは彼女の心にず〜と残っていた。
結論的には想いのこもった良質な作品だった。
最後の場面
それからどんな展開になるのか、僕の予測
ふたりは思いを残しながら、
元の世界に戻るのではないかな。
ピュアは一瞬であり、まぼろしのようだから。
それを知っているから。
水中毒
ペットボトルやら水道水やら、やたらと水が出てくる。なにかのモチーフ?まあ、煙草をバカスカ吸うよりいいけれど。
結局、福山雅治はなんでギターを弾けなくなったのか?恩師の追悼のためなら回復しちゃう、その程度の病気だったのか?
フランスの映画監督を義父に持つ海外在住のジャーナリストとは、もうその時点で平民の私には鼻持ちならない話。風吹ジュンは長崎に残った蝶々夫人?それならもっとそれなりの絵があったのでは?ただの農家のおばさんになっている。
クラシックが原作者好きなんだね。アイネ・クライネ・ナハトムジークの伊坂幸太郎もそうだけど、男の作家って、自分の趣味を入れちゃうんだよね。クラシックは私も好きだからいいけれど。そういう西洋のハイカルチャーのなかで活躍する日本人という設定、白人から喝采を浴びたり、押しのけて取材したり。昭和の白人コンプレックスにどっぷり浸かって育った私には背伸びと虚栄にしか見えない。
石田ゆり子はフランス語はまずまずだったが英語が下手だった。
「走ると幸せが逃げる」とか言う急がない女がジャーナリストできるだろうか?設定とキャスティングに問題が。
「月曜から夜更かし」で桐谷さんが演歌歌手に会った最初の日に結婚を申し込んで引かれたらしいが、会って2回目で「あなたが死んだらぼくも死ぬ」と言えるのは福山雅治だからか。
カメラ(ウー)マンがけがをして石田ゆり子の家に転がり込んでいるときに福山雅治が訪ねていくのがよくわからない。ギターを弾かせるため?コンサートで弾けなかったその晩にそのカメラ(ウー)マンのために弾ける?訳わかんないし、その前のスープを作る件要るか?キューピーの宣伝?キッチンにもの多すぎるし。
極めつけはすれ違い。
かつてのトレンディドラマ隆盛時代の必殺技。携帯電話の登場で封印されたが、なんと、それをなくすということで復活。大事な日に、大事な人と唯一連絡を取る方法を、よりによって事件が起きて外出するときにタクシーに忘れるなんて、「間抜け」としか思わない。そんなドジな男、桜井ゆきに邪魔されなくたって三行半でいい。
なんだって3時間の手術、いても役に立たない福山雅治がいなくてはいけないのか?木南晴夏の子守の手伝い?なぜ救急にまで、あるいはその後の病室にまで赤ん坊を?いくら個室とはいえ。旦那はいないのか?急逝でもしたのか?シングルマザー?その子育て設定要る?
とまあ、原作の問題なのか、映画化のときにでたゆがみなのか知らないが、これだけ現実離れしたことがあると、どんなに目をつぶりたくても感情移入できない。
桜井ゆきが嘘を告白するときも、贖罪なんだろうけど、「子供が大きくなってきたのに旦那が4年も働かない。離婚してもいいから子供の養育費稼いでもらわないと……」という意地悪なストーリーを考えてしまう。コンサートに来て欲しいんならチケットくらい渡せばいいのに。
そんな散々なストーリーだったが、久々にきいたクラシックギターの音色とともにラストシーンで辻褄があうのが驚き。サントラ、ダウンロードしちゃいました。
福山雅治も石田ゆり子も歩く姿勢がとてもよい。
石田ゆり子、PTSDで過呼吸。福山雅治、桜井ゆきの嘘を聞いて過呼吸。桜井ゆき、福山雅治をニューヨークに送り出して過呼吸……まではいかないか、深呼吸。
金貨最後にもででましたが、なにを買うかキーになるものありましたかね?
T-REX。いい答でした。
シジミのしーちゃんとタケオ君はどうなった?教えてシルブプレ
先日新幹線に乗ったときに前の座席に坂本龍一が座っていた。「大ファンです!よければサインください」などと、どう声をかけようか迷っていて、よくよく見たら全くの人違いだった・・・(完全にネタです。新幹線にも乗ってません)。
自分の人生がすれ違い恋愛ばっかりなものだから共感しまくりってこともあるのですが、終わってみると切なすぎるこの映画。どうせ『卒業』のパターンなんだろ!と高をくくっていたこともあって、まさかの展開となってしまいました。ただ、このパターンは50~60年代のメロドラマの定番だった気もするし(はっきり思い出せません)、その王道を日本的に現代的にアレンジしたかのようなドラマかと思います。
そうしたプロットの中、「未来が過去を変える」などという裏テーマも存在して、蒔野が一目惚れした洋子のシーンがテロが起きまくっていたパリという2014年。そして2年後には大きな「すれ違い」が起きるのですが、タイムパラドクス作品のように過去を変えるんじゃないかとも期待させる現代パートへと変遷します。また、『卒業』→サイモン&ガーファンクル→NYセントラルパークという奇妙な符号も発見し、最後の最後で観客を過去へ妄想させる演出となっていました(あくまでも個人的な感想です)。
クラシックギターという設定も、ギターを弾ける福山雅治が演じることで深みを出していたし、雨降り、水といったシーンでは名曲「アストゥリアス」が流れます。この曲は付け爪をしなくては弾きづらいクライマックスがあるので断念した経験もあり、懐かしさとともに重要なシーンで使われるために胸に響いてきました。ちなみに「アルハンブラの想い出」も断念しました。ちょっと弾けるぞ!とギターを弾いたことのない女の子の前でアピールするには「禁じられた遊び」を完璧に弾くのがよいでしょう・・・
さて、そんな福山さん。凄くいいと思ったのはビブラートの掛け方ですね。指使いもほぼ完全だったようですし、あとは心に響くビブラートです。大げさに弦をフレットの横方向に震わせるように弾けば、女の子のハートはメロメロになること間違いなし!セーハってなーに?などと言わずに好きな子のハートを制覇してください・・・何言ってるのかよくわかりません・・・
鑑賞前後で
鑑賞前に色々なレビューを観ていたのだが、その時はなるほどなるほどと思っていたことが、鑑賞後見直して、全然なるほどじゃなかったー!と思った。
全然分かっていなかったのだ。
石田ゆり子さんの表情がなんとも言えず、素敵だったなあ。
福山さんの水道のシーンも。
自分の思いの丈を吐き出すわけでも、乱れるわけでもなく、すんとした表情で、大人になると全部を言葉に出来なくなるのかな。
今は言葉できちんと伝えることが自分の中の正解になっているけれど、それが正解じゃなくなる時が来るのかな、と思った。
ラブストーリーだけど、パリでの出来事とか色々考えさせられるところがあった。
そしてお姫様と王子様は幸せに暮らしましたとさ
自分の演奏に自信が無くなった格好いいバイオリニストが、美しい女性と巡りあって結ばれそうになるもいぢわるなマネージャーの策略などによって、すれ違ってまた巡り会う話。
パリ、ニューヨークの美しい風景と美味しそうな料理と意味はよくわからないけど耳ざわりのよい台詞が堪能できますぜ。
登場人物の悲しみや喜び、ドロドロした感情はキレイな世界には不要なので漂白、脱臭済みなので安心して観る事が出来ます。
素敵な映画でした
風景と音楽が素敵で、そして良い男と良い女の同年代の大人のピュアな恋愛に共感しました。未来が過去を変えるという言葉にも自分の経験などを照らし合わせて、納得できました。
早苗の嫉妬心が起こした行動で2人の人生が大きく変わり、その中でも洋子が離婚して親権も失うなどとにかく八方塞がりに可哀想すぎて、この上またテロでも起こったら最悪だなと思いながら観ていましたが、そのようなことも無く、最後は再会が叶い、彼女の為に贈られた演奏に泣けました。大人のピュアな6年越しの恋もさる事ながら、脇役の早苗が、最後は自分の過ちを自覚し過去に対して覚悟を持って向き合えた愛情の描きかたも、並行して評価できる映画だったと思います。
マチネの終わりにを観て
まるで絵画を観ているような映画
未来が過去を変える、とても考えさせられるテーマでした。
まるでフランス映画を観ているよう!
これ程心揺らす映画 最近は観てなかった。
終わっても「幸福の硬貨」のギター音が心地よく耳に残っている 秀逸な映画です。
最後に
主演の2人と同じ年なので、年齢に相応しいいい感じの恋愛ものかと思ったら、途中で韓国ドラマみたいなあり得ない展開に。じわじわときて最後、クレジットロール見ながら号泣させられました。石田ゆり子が可愛いですね。この二人のような年の取り方したいですね。
今これをやるかというメロドラマ
世界的な映画監督を血の繋がらない父に持ち日英仏語を流暢に操る才媛と天才ギタリストの恋っていう説明が終わった時点で「ケッ」と思うのね。まあ勝手にやってくれっていう話なんだよ。
でも二人が「好き」っていうことに一直線に進んで盛り上がってくんの。そうだよね、その決断だよねって。
それで全てうまく行きそうってところで事件起こすんだよ。桜井ユキが酷いことすんの。それですれ違っちゃうの。
お互いに想い合ってるって信じていても、何かあると、相手のことを信じ切れないってことなんだけど、ここは信じろよと思ったな。けっこう壮絶なことしてここまで二人来たからね。
だから、この局面では桜井ユキを断然支持だね。自分の想いに真っ直ぐに、手段を選ばず福山雅治を取りにいってて、福山雅治と石田ゆり子は桜井ユキの想いの前に負けてんだろって。
ラストに向かって、福山も石田ゆり子も家庭をもって、福山はそれなり幸せそうだけど、石田ゆり子は不幸せになってんのね。石田ゆり子は、福山を選ぶために捨てた相手とよりを戻してんだけど、それ無理だろ。石田ゆり子もよりを戻した男もどうかしてるよ。
桜井ユキが「謝らなきゃいけないことが」って悪事を白状すんだけど、嘘を付くなら墓まで持ってけよ。謝った方はスッキリするだろうけど、謝られた方はどうしようもないからね。
それでも福山と石田ゆり子が動く感じはなくて「こりゃ桜井ユキの独り勝ちか」と思ったんだけど、想いの強さが勝ってんだから、それでいいよなと思ってみてたのね。
そしたら最後のコンサートのところから、福山と石田ゆり子の想いが再びつながって、そういうことになるのかあという感じだったな。
気が狂ったライバルを入れて、愛する二人をすれ違わせてくっていう、いまどきまだあったかっていうメロドラマで面白かったよ。
☆☆☆★★ 原作は、平成に突如生まれた『君の名は』(アニメ版の話で...
☆☆☆★★
原作は、平成に突如生まれた『君の名は』(アニメ版の話では無い)と言っても良いくらいのすれ違う男女の話。
ストーリーの骨格はほぼ原作通りだが。多くの部分で変更されている。
が…。
それより何より。とにかくこの原作は一筋縄では行かないくらいに、話の内容自体は単なる三文恋愛物語でありながら。純文学と呼ぶに相応しい程。主人公の2人が思い、感じながら進んで行く行動等を、実に高尚に描かれている。
それだけに。読んでいて、これ程までに苦しみながら読んだ本は本当に久しぶりだった。
よっぽど、始めの方で投げだそうか…と思った程。
それだけに、読後の充実感もまたかなり高かったのだが。
とは言え。これがもしも、ノベライズ版として書かれたとしたら。おそらく100頁行くかどうかだろうなあ〜…等と💧
原作だと。2人のすれ違いに関して関わり合う早苗。彼女の存在は、原作のほぼ半分にあたる場面まではほぼ空気でしか無いのだが。映画では登場した瞬間から、その存在感を見せ付ける。
女としての嫉妬を、洋子に対して露わにし。原作だと、ニューヨークで2回行われるコンサートの最初の時。チケットを買った洋子に対して「帰って下さい」…と言い放つのだが、映画では真逆の発言。
設定の違いは他にもあり。原作でのパリでの夜会はマドリードに。イラクでのテロで死にかけた洋子は、常にPTSDを抱えて生きているのだが。映画で受けるテロはパリへと変え、イラクでコーディネートだったジャリーラは、亡命しパリに来るが、映画では洋子の同僚に。その為か。何かと洋子とジャリーラの世話をするフィリップは、登場したと同時に………。
そんなフィリップ同様に。原作には多くの人物が、2人と(主に仕事上で)関わり合うのだが。レコード会社の是永を筆頭に、原作だと直ぐに居なくなる人物も。おそらく観客側が混乱しない為か?最小限の登場に留めていたので。原作を読まなかった人には分かりやすい人間相関図になっていたと思った。
「未来は過去を変えられる」
それは、映画の後半部分で効果的に使われていた言葉。
これは原作だとどの辺りで使われていたんだっけ?
とにかく読み込むのがしんどい原作だっただけに。ちょっと確かめるのも正直言って辛い💧
ひょっとして、洋子の父親が製作した芸術映画が発端だっただろうか?
主人公は天才と異名を持つギタリストであり。洋子は世界的に著名な映画監督を父に持つ。
それだけに、2人はメールやスカイプ等を通じての芸術論を繰り返しては議論する。そこで2人が話し合ったのが『ベニスに死す』症候群。
アーティストとジャーナリスト。
お互いに違う道を進んではいるが、(待っている)人に伝えるのは同じ事。
そんな2人だからこそ、共に感じる将来への不安と焦り。過去への悔恨を、圧倒的な筆力で描き切った原作。
原作では洋子は、最後に映画監督である父親と会い。芸術作品である『幸福の硬貨』を製作するまでの真相を知る。
本編ではそれを、(やはり登場人物を少なくする為か?)母親から教えられる。
芸術を産み出す為に費やされる労力や苦悩。
ジャンルは違えども、本人の口から出る言葉の重みによる説得力。
だからこそ、原作を読み切った後の読後感に「読み切った!」とゆう充実感を味わえた。
(しっかりと理解していたかは怪しいのだけれど💧)
映画版では、その辺りでは芸術的な描き方は一切せずに。福山雅治と石田ゆり子。「この2人のカップルの行方をじっくりと見て下さい」…とばかりに。
(10代向けのコミック版恋愛映画が多く製作される日本映画界の現状に対して)
大人同士の恋愛物語を描く事で。なかなか映画館に足が向かなくなった世代の鑑賞に、耐えられる作品を意識して製作しているのは間違いなく。
その辺りのコンセプトは成功しているとは思えた。
但し、その分かりやすさゆえに。映画として深みには欠けている気がするのは、若干だが致し方ないところだろうか。
それに関しては、シジミのペット話を全部描いたとしても難しかったかもね(´ω`)
2019年11月3日 TOHOシネマズ府中/スクリーン5
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