劇場公開日 2019年6月14日

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「マリサ・トメイの無駄遣い」パージ:エクスペリメント みっくさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0マリサ・トメイの無駄遣い

2020年3月13日
Androidアプリから投稿

1〜3作目を見てる人にとって、パージの目的が「貧乏人の抹殺」なのは分かりきってる話なので、本作に「新しい何か」を求めてるのでは。
そういう意味で、マリサ・トメイ演じる考案者と、彼女の構想を実現した政治家の存在は「新しい要素」と言える存在になり得た。

つまり、考案者と政治家の対立があれば、新しい展開になっただろうが、本作では軽く触れられただけで、結局いつものマンネリ。

もうちょいマリサ・トメイの役割を増やしたらもっと面白くなっただろうに。
(例えば、気が変わって政治家を裏切って参加者に情報提供する、とかドローンを操縦して政治家を撃つ、とか自ら参加者を助けようとする、とかね)

あるいは、アクションをナシにして、パージの開始までをポリティカル・サスペンス風に描く、とかね。

「パージ」の設定は荒唐無稽なんだけど、米国は国民皆保険制度が無いワケで、それってある意味「パージ」と同じなんだよね。
つまり、直接的に貧乏人を殺害する「パージ」と、
カネがなくて病院に行けない貧乏人を作り出す米国社会。
アプローチは違えど、結果は一緒。
パージの死者数と、保険が無いことで死亡する人数はおそらく、後者の方がずっと多くなりそう。

みっく