劇場公開日 2019年7月20日

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存在のない子供たちのレビュー・感想・評価

全165件中、61~80件目を表示

4.0ラストワンカットで救われる

2019年12月12日
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鑑賞方法:映画館

貧しく出生届けすら出されていない移民の少年ゼインが両親を訴える。

こんな世界に自分を産んだ罪で。

強制的に結婚させられる妹。
子供をつくり続ける両親。
貧しい地域で必死に生きる子供達。
そんな子供を利用しようとする大人達。
これはただのフィクションではない。
だからこそ考えさせられる。
終始痛々しくて目を覆いたくなるような場面が続く。
そしてラストのワンカット。
微かな光が射し少し救われた気持ちになる。

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はるたろう

5.0最近、片岡礼子が出演している映画をよく観ていたために、ゼインの母親が片岡礼子に見えてしょうがなかった・・・

2019年11月22日
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鑑賞方法:映画館

 どうしようもなく泣きたくなった。思い出すだけで泣いてしまう。どことなく是枝監督の『誰も知らない』、『万引き家族』とも共通項があるのですが、まだ乳飲み子であるヨナスの演技が素で可愛いのだ。彼がカンヌの男優賞を取れば最年少記録更新できたのになぁ・・・と鑑賞直後に感じました。

 それにしてもフィクションでありながら、普通に暮らしてる姿はリアルそのもの。少ない台詞の台本であっても、ゼイン少年は即興で演じたらしい。ありのままを演技する、まるでかつての柳楽優弥みたいな存在感。誰が見ても可愛い子供なのに親の愛情は全くなくて、単に生活のために小銭を稼いでいるだけの存在なのだ。

 公式サイトによれば、ゼインにしてもティゲストにしても映画のキャラと同じような体験をしているらしい。滲み出てくるような貧困への恨み、容赦しない移民局への恨み、そして誰にでも愛情を注ぐことができる底知れぬパワーをも秘めている二人だ。そこへ赤ん坊のヨナスが屈託のない笑顔で和ませてくれて、彼もまた限りなく天使に近いような存在として描かれている。

 物語はシリアからの難民であふれ、アフリカ方面からも移民が大勢いるレバノン。監督自身も戦争経験があり、なにかと紛争の多い中東の小国。格差の程度はわからないが、GDPからの推測では世界平均と同水準。映像の中にも中流家庭っぽい住宅街の真ん中に貧困層エリアがあることもわかるし、貧困から抜け出せないで喘ぐ層も相当多いのだろう。そのうえシリア難民が100万人とも言われるほど流入しているのだ。

 核となる部分は出生届を提出しなかったためにゼインが社会的に存在しないことになってること。大好きな妹が金のために嫌味な男と結婚させられ、ゼインが家を抜け出し、エチオピアからの移民でシングルマザーのティゲストと共同生活すること。そしてティゲストが不法移民として逮捕され、一人で1歳の子を育てなければならなくなったゼインを描いている。終盤の展開は原題CAPHARNAUMの意味する“混沌・修羅場”をよく表している。

 無責任に子供を産むな!と訴えるテーマと、DV、虐待の現実。子供が欲しくても現実の生活を考えると無理・・・といった日本の少子化問題と真逆のようだが、底辺にある問題は同じ。福祉は行き届いてないし、格差社会を是正する動きがないといった点は全世界共通なのかもしれないし、放っておくと子供たちの未来は暗くなる一方だ。また、3日ほど前にトランプがイスラエルのパレスチナ入植を国際法違反とはならないとイスラエル寄りの政策を打ち出したために、中東にまた悲劇が起こる可能性もあるのだ。移民に対する無慈悲な扱いといい、ヒューマニズムの欠如はどんどん広まっていくに違いない。移民に寛容なヨーロッパも今後はどうなるかわからないし、未来は混沌としている・・・愛情だけでも残れば救われるのだろうけど。

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kossy

4.0救われないようで救われたようで救われていないようで…とぐるぐるして...

2019年11月10日
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救われないようで救われたようで救われていないようで…とぐるぐるしてしまう映画。強度あり

「存在のない子」はタイトルとして特に日本人にはわかりやすいが、原題「Capharnaüm」がイエス・キリストに見捨てられた街を指していることを意識していると、途中で何度か登場する「神」や「罪」という言葉が意味を含みを持ってくる。ラストの展開も聖書の文脈をもつと読み解きやすい

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doronjo

3.0心に突き刺さる

2019年10月8日
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鑑賞方法:映画館

想像もつかない痛々しい光景を映し出して児童虐待や孤児問題を鋭い視点で描いている。ラストのゼインのセリフは観る者の心に突き刺さる。
2019-212

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隣組

5.0心を抉られる秀作

2019年10月3日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

日本でも悲しい事件はあるけれど、やっぱり、あー、私は平和で幸せな国に生まれたんだな。と思う。
でも、“育てられないなら産むな!”は世界中の大人に言えるコトなんだと思って、心に突き刺さった。

また、子どもたち、どこまで演技なの?って言いたくなるほど素晴らしい。
とても12歳に見えない幼い男の子と赤ちゃんで、どうやってこんな過酷な映画を撮ったんだろう。

映画館で観て本当に良かった映画
です。

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wakame

4.0観ていて辛く日本が幸せなのだと実感

2019年9月29日
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生まれたときから、貧困と闘い抗いながらも無責任な親を訴えることを選んだゼインに心をうたれました。
妹を可愛がり愛していたのが亡くなって、もう、耐えきれなかったのでしょう。
日本でも虐待はありますが、ここまで酷くはない。
無責任はチカラの弱いものには残酷すぎます。

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なし

5.0心に残る暖かさと希望

2019年9月28日
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鑑賞方法:映画館

子役の演技に圧倒される。主人公はもちろん、赤ちゃんも素晴らしい演技ってどういうこと?

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ヤギ男さん

4.0ひたすら重い。

2019年9月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ひたすら重い。

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👘

4.0ここ何年かで一番衝撃受けた作品。 子供たちの瞳が忘れられない・・・...

2019年9月13日
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鑑賞方法:映画館

ここ何年かで一番衝撃受けた作品。
子供たちの瞳が忘れられない・・・。
考えても解決しない事が多くて劇場後にしても引きずりまくり….今も引きずってる。

でも、見るべき映画だと思った。今のところ今年のBest1,2の位置👍。

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stomp

5.0笑顔に泣けた

2019年9月12日
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鑑賞方法:映画館

ただただゼイン君に幸多かれ!と願いました。
世界中のゼイン君を助けて!そんな気持ちになりました。

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myuwmyuw

4.0平和ボケした日本人

2019年9月11日
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生まれてこないほうが良いのではないのか?
何とも言えない、切なさ、悲しみ、、、

日本にいるとこのような世界は想像もつかない。

兄妹愛、血の繋がらない兄弟愛、親子愛

日本人として日本に生まれただけでも恵まれていると改めて思う。
世界中のこのような子ども達が早く救われて欲しい。

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あさ

5.0フィクションであって欲しいと思ってしまう…

2019年9月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

実際に自分の目で、現実の日常を見ているかと錯覚する程に、子どもたち、大人たち、演技とは思えない自然さで、リアルでした。
ゼインの演技がまた素晴らしいし、ヨナスもあの幼い年齢で、あのような自然な動きが出来るのか…あれが本当の日常なのだと言われたら納得出来そうな気もします。
妹を守りたい姿、ヨナスと共に過ごす姿、本当に素敵なゼインに何度も胸を打たれました。
重い、辛い内容でした。
でも、何も出来ないモヤモヤが残る。
でも、観て、感じて、考える。
それは同じ人間として、最低限の出来る事だと思うので、忘れない。
私には、この映画の内容はどこか遠い国での事、昔の話し、と感じましたが、
豊かな日本には、重く、辛いという意味では同じようにイジメや自殺、虐待の問題があるのかな。と思います。
なぜ、みんな幸せに生きられないのだろう…
みんな幸せに生きたいだけなのに。。
そんな気持ちが残っています。

ゼインの賢い勇気ある行動で、笑顔が続いて行く事を…願ってやみません。。

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nae

5.0存在とは

2019年9月9日
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映画が終わり、役者たちのバックグラウンドを知り、監督を知り、より美味しい映画。
文句無し。

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なかやん

5.0解説よ、移民ではない難民だよ!!

2019年9月9日
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鑑賞方法:DVD/BD

いや参った。これも泣ける。ベイルートというより、世界各地が抱えている課題が山積みされている。レバノンという国はモスリムとキリスト教が共存しているが、パレスチナ人やシリアからの難民が多く、世界で難民受け入れに寛大な国の一つだ。ドキュメンタリー映画「セメントの記憶」が公開になったと思うが、これはシリア移民(難民もいるかも)を扱った作品。

それに、eiga.comの解説を批判して申し訳ないが、移民問題を抉り出したとあるが、ザーンの家族も、エチオピアの女性も難民なのであり、移民ではない。それに、貧しさゆえに親からまともな愛情が受けられないとあるが、これも疑問だ。

この映画の最後の方で、シリア難民の少年、主人公ザーンがテレビ局に電話をし、自分の親から受けた虐待の話をしてそれがオンエアーされるシーンがある。彼の言葉を私が置き換えると、殴られ、蹴られ、罵られ、一言も優しい言葉や褒められたことのない子供が悪に染まらずどう育っていけるのだろう。いつも敷物のように踏みつけられて育てられる子供にどういう生き方が望めるんだろう?このように育ってしまった子供は一生心の中に傷を負い、また、反面教師にならず自分の子供を虐待するような実例をたくさん読んだり聞いたりするが、ザーンのたくましく強い心からは、この不幸を良い方向に変えていけるような気がするが。もちろん、彼のこれまで歩んできた生き方が証明しているが、最後の、出生証明?(身分証明)の写真を撮るとき、『こっちが、僕からみた右だ』と写真を撮る人の言い方が悪いから自分がちゃんと動けないといいたいような口ぶりで、そこにまたたくましさを発見した。これだけ、踏んだり蹴ったりされた生活の中で処世術は十分に身につけているけど、なおかつ最後の証明写真を撮るところまで、自己主張をするので彼はたくましい。
彼の最高の笑いが、彼の明るい未来を象徴していると思った。

不思議だったこと、

12歳ぐらいのザーンは赤ん坊と二人で、物を売って食べ物を求めて彷徨うが、誰も彼らに声を掛ける人がいないのは変だ。レバノンのシリア難民地区で、声かけしたりして少しでも助け合いの気持ちを撮してももよかったと思う。
Nadine Labaki 監督もザーンの弁護士役で登場している。

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Socialjustice

2.5フィクションとリアル

2019年9月8日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

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いぱねま

5.0こんな現実もあるんだなぁ…

2019年9月8日
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仕事も恋愛もうまくいかない。
何のために生きているか分からない。
実家に帰ったら親に「わたしはあんたの親じゃない。」と言われて人生に疲れ切っていた時、この映画を知って見たいと思い、やっと見れた。

主人公の置かれている状況は悲惨。
出生届も出されていない、親には金稼ぎの道具にしか思われていない、大事に思っていた妹はニワトリと引き換えに11歳で嫁に出されてしまう。
そんな状況にありながら、妹を思いやったり、ひょんなことから出会った血の繋がりのない赤ちゃんを自分の弟のように思い守ろうと走り回ったりする主人公。
希望がない中で、自分が生きるのに精一杯な世の中で、生きるために誰かのために行動できる主人公は尊い。

血も涙もないような両親に育てられ、何であんなに良い子に育ったのだろうか。
血の通った心を持ったからこそ、親の行動が許せなかったのだろうし、自分と同じ境遇の人をこれ以上増やしたくないと思ったのだろう。

全体を通して希望もないし、重い現実を淡々と描いていた。
主人公がこの先どんな人生を辿っていくのか、わからないが強く生きて欲しい。

自分も強く生きていこうと思える映画でした。

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apeiron

3.5「良薬、口に苦し」な切ない良作。

2019年9月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

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松王○

4.0圧倒される

2019年9月6日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

冒頭、ゼインが妹の汚れた下着を洗っていて、その理由がわかった時、唖然としました。こんな現実があるなんて。
ドキュメンタリー風ではあるけれど、映像がきれいで、心奪われる作品です。ゼインの表情が忘れられません。

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マリエル

5.0子役がみんな愛らしい

2019年9月4日
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ゼインに声をかけて一緒にご飯を食べたいと思いながらも、見守るしかなかった。

とっても心根の優しい子供が、ほぼ毎日への字口で暮らしている。それだけで見てるほうは悲しい。
たまに見られる笑顔は、なにより貴重だった。

ゼインはこの先幸福に暮らして欲しい。
きっと愛情豊かな父親になれるでしょう。

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れい

5.0何も言えることがない。

2019年9月4日
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鑑賞方法:映画館

何も言えることがない。ただただ☆は5。

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天秤座ルネッサンス