劇場公開日 2018年6月23日

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「ジェームスの「好きなこと」は」ブリグズビー・ベア つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジェームスの「好きなこと」は

2023年12月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

やっぱり一番すごいのは、この設定なら普通はこんなストーリーになるんじゃ?みたいな、ある意味常識といってもいいようなことを吹っ飛ばしてちょっと違うストーリーにしているところだよね。
とはいっても完全に無視しているわけではなくて、ジェームスはもちろん、本当の両親も、偽の両親も、痛みや苦しみは節々からみてとれる。ただ、強調して描写することがなかっただけでさ。
痛みはあるけどあえて見せない優しさがいいよね。

ではどんな物語だったかというと、勇気と、好きなことを諦めない気持ちと、最終的にはジェームスが現実という光の国で生きていく立ち直りの物語だったよね。

ジェームスの好きなことというのがブリグズビーベアだと思うかもしれないけど、ブリグズビーはジェームスが自分を投影した勇気の形、自分を表現し伝える手段というだけで、彼が本当に好きなことはもう少し先にあるのもいいよね。

ラストシーンでブリグズビーが手を振ったあと、ジェームスの中の光の国と現実世界が同一になり、更にもっと「好きなこと」に邁進するのかなとか考えると自然と笑みがこぼれるよね。

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つとみ