レディ・バードのレビュー・感想・評価
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足元は固いほど高く跳べる
野郎メンタルな意地っ張り娘があっという間に丸くなる話。
意地っ張りな男女の話くらい腹の立つものはない。シャイな男女の場合、好きなだけやってろよと思い、機会損失を祈ることも忘れない。そんな具合なので、恋愛映画は見ないことにしてる。
こいつは親子、家族のお話なのでセーフ!
スクリーンの前で、おとな達は自分の過去を重ねて思う。その心境の変化、早過ぎじゃない?
イヤ、早いでしよ。悪かないが。
渡せなかった手紙。生まれた街の景色を心に彫み込むためのドライブ。父親との秘密の共有。付き合ったことは人生の汚点レベルのボーイフレンド達。何物にも代え難いともだちと過ごした時間と別れ。
泣いて、笑って、悪態ついて、悩んで、切れて、また口論。愛し、愛され、抱いて、抱かれて、もー大変。野郎メンタルが、更に行動を暴風化させるので、観てる方としては、面白いったらありゃしません。
面白かった。押さえるべきツボをちゃんと押してくれるし。
大外れも覚悟しての鑑賞でしたが、大外れ野郎はスクリーンの中にいて笑わせて頂きましたーー!
レディ・バードの一人勝ち
大学を卒業する目前の今、みてよかった
「描き切っている」の一言
恋愛した相手がゲイだったり、
はじめての経験に期待したり、
友達を作りなおしたり、
母親と喧嘩したり、でもデートしたり、
父親に甘えて、兄を馬鹿にして、
しっかり生きてて自分の道なんて自分で
決めるからと息巻いてみるけど
結局足元しか見れてない
自分のことレディ・バードって呼んでみたり
呼ばせてみたり…思い出したくないけど
高校生って毎日がたしかに映画みたいだった
ティーンってこうやってレディになるのか
シアーシャの演技と散りばめられた
可愛い服、装飾品、家具にもうっとりした
詩人の移動比呂美がエッセイの中で、父を看とり葬った時のことをこんな...
詩人の移動比呂美がエッセイの中で、父を看とり葬った時のことをこんなように言っていた。親をおくるとは、成長の完了である、と。
背伸びしたい盛りの主人公だが、この母もまだまだ、成長期の途中にある。親として、人として。
出て行こうとする娘に手紙を贈ろうとするも、「文章力がないと思われるかもしれないから」と手紙を渡しそびれる。
でも、最後のシーン、娘が母に留守電にメッセージを残すところ。きっとあの言葉で、母もまた一歩成長するのだろう。
歩み寄ることの期待感に胸を少し湿らせた良いエンドでした。
たかが日常、されど日常。
他の誰にもつくれない、独特な面白さがある。
レディバードなんてイタい名前つけたり、カースト上位の女の子に混じってみたり、友だちと下世話な話したり、母親と喧嘩したり、自分の日常は退屈だと思ってる。
でも、そんなこともあったなぁって結局は"普通"になってしまう女の子のリアルな日常。
その"普通"の中に、唯一無二の個性と過去が隠れていることに気付ける人は極わずか。自分ですら、ふとした拍子にやっと気付く。そして自嘲する。
ない勇気を出して背伸びしてみて、やっと、そのままがいちばんだって気付ける。
冴えない地元、幼なじみ、口うるさい母親、すべてが愛おしい。
イタいことはすぐに黒歴史になるし、ちょっと冒険してみてもすぐに飽きるし、わたしの日常は驚くほどでもないくらいに平凡だけど、振り返ってみると悪くない。
ちょうど同じ時期に観れてよかった。
この映画は今まで観たどの映画よりも、わたしの映画だって思えた。
還るところ
シスターがシャーロットのレポートを評した言葉が印象深い。
「注意を払っているということは、愛していることと同じ」
シャーロットの母親も、大切に思うあまり、注意を払いすぎているのだな、とその時合点がいった。
愛情が過ぎると、こうあるべき、こうあって欲しいという願いが先に立ってしまいがちだ。
だから、プロムの衣装を試着しながら、シャーロットは懸命にメッセージを送る。「(ママは私に常にベストであって欲しいって言うけど)もし今がそうだったら?」
そんないたいけさを垣間見せつつも、親友を袖にしてみたり、成績をごまかすための結構大胆な行動もしてみたり…。
でもそれが彼女にできるベストなのだ。
ベストを尽くそうと、どんどん色々なものから離れたり、脱ぎ捨てたりしたはずが、結局シャーロットの心に還ってきたのは、無二の親友や、母の愛情や、美しいサクラメントの情景だった。
その自覚ができた時、レディ・バードなどという仮面はもはや必要なくなっていた。大量の嘔吐と一緒に、重くて無駄な心の鎧を吐き捨てたのだ。
人間は還るところがあると知った時に強くなる。優しくなる。豊かになる。
館内はたった4人だったのだけれど、もっとたくさんの人に観てもらいたい映画だと、心から感じた。
若い頃の心をうまく表現している
高校生の頃の気持ち、感情、心の揺れがうまく表現出来ている。
家族、友達、彼氏との交流もあの時代特有のものがよく分かる。
アメリカでもどこの国でも同じ気持ちなのだと思わされた。
良い映画です。
子供の巣立ちと母の愛の物語
思春期と呼ぶには中途半端な年頃の18歳の主人公の葛藤がよく描かれていると思った。
精神的にも肉体的にも飢えていて、本当に大切なものを見失いがちになってしまい周りを不用意に傷つけてしまうレディ・バード。彼女の欲しているものは周りからみればとっくに手にしていて、それに気づくのは失った時。その繰り返しで痛みを知り、大人になっていくことを周りは知っているからこそ、振り回されることにも耐えられる。何故なら大人はみんな少なからず経験をしているから。
観賞後、冒頭のシーンで母親が「次から次へと楽しまなくてもいいでしょ?余韻に浸りたいの」と言っていたのを思い出し、自分の学生時代を振り返っていた。
突き抜ける10代、親の愛。
洋画を見て、ああ、実家に帰りたい。と思うとは思わなかった。
ストーリー全体を通してテンポがめちゃくちゃ早い。
しかもあいだに性について挟むし、女性が主人公だから新鮮な感覚。
大きな波が襲ってくるというか、常に波が押し寄せてくる感じで流れるストーリーを追うのが少し疲れた笑
10代という難しい時代に、家族と上手くいっていない女の子が世間を知って、友達を知って、家族を知って、自分を知っていく成長物語。
どんな事があっても家族は家族だということを考えさせられる。
ラストは思わず涙が溺れた。洋画で久々の良作に出会った。
ママお疲れさま、な気分。
カリフォルニア州は大きいので、ロスやらシスコのような大都市だけじゃないみたいです。
州都であるがサクラメントは割と郊外な感じ、平たく言えば田舎です。
そんなサクラメントに住むクリスティンことレディ・バードは高校生です。
2002年が舞台だとか。グレタガーヴィグが高校生だった頃でしょう。
わたしよりみっつよっつ年下の田舎娘のハイスクールダイアリーです。
レディ・バードって、自称が「てんとう虫」ってどうゆう趣味よと思っていましたが、
クリスティンの意図したところは「鳥婦人」らしいです。
どっちにしてもどうゆう趣味よ、なんですが、思春期女子のやることですから、苦笑交じりに見守るしかありません。
もう、自分勝手でどうにもしゃあないけれど、かわいい女の子でした。
母親とぶつかりまくり、性欲に踊らされまくり、田舎をでて東海岸の大学へ行きたいけど家計の都合上は州立大学へ行けと言われている。
1年で2回恋をします。恋というか、恋という名の前戯&性交体験に見えました。
もっと毒っけの強い母親からの脱却物語かと思いきや、心配症だけどすごくまっとうなお母さんとのお話でした。
母が娘にあてて書いたけど、書きあがらないし渡せなくって、こっそり捨てた手紙を父が娘に渡すんですね。それで母のことが少しだけわかるんです。
そのくだりが良かったです。
永らく妊娠しなくて(だから長男を養子で迎えた/なんで兄だけアジアかヒスパニックに見えんのかなってゆう疑問が解けた)、あきらめかけた後に授かったのがクリスティンだったようです。
母は手紙の有無にかかわらず、クリスティンを愛しています。明らかに。
だけど母は神ではないので、反抗的な娘を毎日毎日朗らかに接せない。
しかも母は、休職中でうつ病の夫をも支えなくてはならないので、余裕はない。
態度を軟化させたら母は毎日のエネルギーを前進にではなく、悲しみに注いでしまいそうで、多分ギンギンぷんぷんしていないとやっていけない。
だから娘にやさしくできない。
それがクリスティンには自分を嫌っているように見える、ということかなあと思いました。
進学先で揉める部分は、どちらが悪いとかじゃないなと思いました。
近くにいてくれという母の気持ちも分からなくはないし、
娘のニューヨークへ行きたい!という狂おしい衝動はもっとわかるし。
この場合、どんなに母が悲しく傷つくとしても娘の希望を押し切るしかないです。
少なくともわたしはそう思います。
むくれたまんまの母に対して、せつなく同情しました。
あなた十分頑張った。気持ちのやり場がないのはわかるから、気がすむまでむくれてていいと思う。
それで後悔することも多少あるだろうけど、今は気持ちが自然に凪ぐまで、自分を優先したらいい。そう思いました。
必要なときに言葉やしぐさや体で、ポジティブで愛情あふれるやりとりができる親子よりも、
どうしてもぶつかりまくってコミュニケーションが不全気味になる親子だけど、
愛情は確かにある、ってほうが、ほんとうっぽくていとおしく思います。
絵に描いたように美しいっていうのは、ありえないってこととほとんど同義だと思うもの。
レディバードの彼氏①はマンチェスターバイザシーのリーの甥っ子くんの中の人で、彼氏②は君の名前で僕を呼んでのエリオの中の人でした。
旬で素敵なキャスティングでした。
親友を捨てて人気者にすり寄って、お金持ちのふりして彼氏①のおばあちゃんのおうちが自分ちって嘘ついて、金持ちのモテ系女子にばれるとか、
童貞と信じて処女を捧げたらそうじゃなかったからショック!!!とかバカみたいなレディバードもよかったですよ。
追記
ママ役の人は、ビッグバンセオリーのシェルドンのママ役の人だった!!2018年にはまだビッグバンセオリーを見てなかったー。あたしあのシェルドンのママに泣かされてたんか!
若い諸君にぜひ見て欲しい。年寄りは、感動必須。
いいなぁ、こういう感性の映画って好きだなあ。
そして、女の子達が明け透けに、親に
その時の行為をいつしたら良いのかと尋ねる場面や、自身のオナニーや初体験についてごく自然に話す場面。びっくりしたけど、人間として当たり前の事、と捉えている社会なんだと思った。そう言う点で、私自身も、日本の社会も遅れているんだと思った。
本名クリスティンを嫌って 自身を符号の様にレディバードと言う18歳。この年頃は、自分の興味でいっぱい、他人を思う気持ちがない。ちょっと過干渉過ぎる母と進学のことで意見が合わない。そこで生じる軋轢。
アメリカの中産階級の話なんだろうか、父親のリストラや、養子らしい兄との関わり、カトリック系の学校の様子、吸うたばこの種類など、細かな点が色々あり、黒人が出ない映画だった。サクラメントってそうなの?興味深いなぁ。
『“愛情”と“注意を払う事”は同じ』
サクラメントの一寸変わった女子高生の青春ストーリー。アメリカの学生生活や、異性問題、性問題、家族との関係性、学校カルチャーをふんだんに紹介しつつ、友達関係、親子関係を取り混ぜながら、小気味よく展開していく。
監督の能力の高さがこぼれ落ちる作品である。ギャグや、伏線の回収もストレス無く綺麗に決まっている。
ただ、では心に刺さるかというと、余りにも自分の環境とは違うところでの共有感の無さ、ストーリー設定の現実感、普通の日常感等々、琴線に触れるモノは正直無かった。確かに日本には無いタイプのキャラ設定なのだが、だからといって社会性が皆無かといっったらそうでもない。面白い作品とは思うが、多分記憶はされないだろう。おじさんには不向きだったかも知れない。
中年にこそ見てほしい作品!
映画の楽しみの一つとして"共感"が有ると思っているのですが、「レディ・バード」はその楽しみが満喫できる作品。もう40年近い昔、都会への憧れ、親から離れて暮らすことへの切望、誰も知らない街て生活したいという逃避…そんな感傷に満ちた10代を懐かしく思い出しました。クリスティナは自分をレディ・バード(てんとう虫)と称し、将来に夢を見て…有る意味自己逃避をしています。多感な17歳が一年の経験を通じて都会に旅立ちますが、そこで真っ先に思うのは、親のこと、故郷のこと、育った環境など。前を向くために都会に来たのにね。でも、わかる気がします。私にも同じような感傷に浸った記憶があるような…ラストのぶっきら棒な終わり方は、それが一時的な感傷だと言いたいのか?…なんてね。
主演のシアーシャ・ローナンが背伸びしたい女の子の心情を見事に演じていました。監督のグレタ・カーウィグが出演していた「20センチュリー・ウーマン」のスチル写真を見てビックリ、レディ・バードと同じ赤毛のショートヘア。意識していたのかな?それとも偶然?
二卵性親子の様な母親役のローリー・メトカーフとの掛け合いが本作成功の要であったと思います。二人のヒートアップした絡みをお父さん役のトレーシー・レッツがクールダウンしてくれて、心地良かった。
40代以上の人にこそ見てもらいたい作品です。
思いのほか展開が早い
期待していたほどはハマりませんでした。
『ワンダー』と同じく、物語は好きですが、展開が早くて構成が好みではなかった、というのが大きいです。
後半はさほど気になりませんでしたが、前半はかなり駆け足感が強かった印象を受けています。
思春期の一年を描いているので、1時間半程度の長さだと、サブのエピソードが描ききれないのでは、と思います。メインの母娘葛藤とダニーの話は短いながらも見事に描いていたとは思いますが、他のエピソードはやや淡白で物足りない。カイルとか、父親の話がチラっと出てきてもスルーなので気になります。
母娘はかなり似た者同士ですね。故にぶつかり合うのだろうなぁ、と感じています。
父親が、「Strength personality」と言ってましたが、まさにそんな感じですね。特に、母親の突っ張り具合とツンデレ具合はなかなか強烈で、ちょっぴりキュンと来ました。
シアーシャ・ローナン演じるレディバードは、そこまで痛いとは感じませんでした。自分でレディバードと言っちゃうのは痛いですが、他の部分は真っ当な思春期女子だったと思います。彼女はボーイフレンドを作れる社交性があるため、そこまでこじらせてるようには思えなかったです。
また、日米の文化差を感じさせる描写も印象に残ります。スクールカースト上位と思われる女子と新たに友だちになることは、日本ではあまりないのではないでしょうか。
父親とバードの親友・ジュリーが魅力ありました。お父さんはデリカシーがあって優しいタイプなので、経営とかは向いてないよなー、なんて思います。対人援助や教育系の仕事ならばうまくいっていたかも。
兄とそのパートナーがやや空気っぽかったのが残念です。特にパートナーとバードのつながりがもう少し描かれていたら、とも思います。
シアーシャ・ローナン、すごい女優だなぁと感じます。正直、ルックスはシラーっとしていて苦手なので「今回もシアーシャか〜テンション上がらねぇ〜」と毎回思うのですが、いざ作品を観るとグッと惹かれます。
ティモシー・シャラメは偉い美少年で、海外の俳優ではあまり感じたことのないジャニーズ感を覚えました。
2018-75
心がちょっとかゆいけど、爽やかで恋しい気持ち。
わかるーーお母さんに当たっちゃう、あの感じと、都会に出たくてたまらない感じ。
何度ケンカしたことか(笑)
この映画みたいに、お互い自己主張強いくせに、すぐ傷付くっていうところも同じで、今はまだ恥ずかしいけど、30歳くらいになったらお母さんと観てもいいかもなぁと思いました。
レディバードみたいに服ほっぽりだして、怒られてた学生時代だけど、今じゃたまに帰省して、服ぽーんと置いても逆に懐かしいみたいに片付けてるお母さん知ってるから、なんか泣きそうでした。
カイル、この雰囲気どっかで……と思ったら、アミハマ様を射止めたティモシー君じゃないですか!
やっぱり素敵でした。
シアーシャちゃんは、今一番勢いある女優さんの一人ですよね。
彼女が出る作品はこれからも追いたいと思わせてくれる何かがあります。
とびきり美人じゃないけど、真っ直ぐで可愛い感じが好き。
最後の空港でのお母さんがもう愛らしくて愛らしくて、私のお母さんも負けず劣らず娘らぶなので、重ね合わせてしまいました。
いつも東京帰るときは、電車見えなくなるまで手を振っててくれるし……あーもうだめ泣きそう(笑)
母の愛
なんか
エレンペイジの「ジュノ」
思い出しちゃった!
青春だね‼︎
笑って泣いて恋して傷ついて
出来る事ゎ全部やっちゃえ〜
羽ばたけ
レディバード‼︎
18歳になって買ってた雑誌
プレイガールって
ホントにあるの⁇
砂を噛むよな味気なさ😰
作品の好評価とシアーシャ¢ということで鑑賞しましたが、ありふれた話を何の工夫もなくダラダラと続けられ、キャスト全員やる気が無いかのような棒演技で退屈極まりなかったです。
勿論全ては監督の演出ですけど、大袈裟ではない普通の日常を描くにしても、ドキュメンタリーじゃないんだから加減があるはず。
自分は「ザ・ホスト/美しき侵略者」のシアーシャ¢が大好きで、監督が「ガタカ」「タイム」のアンドリュー・ニコルでSFながらキャラクター描写の秀逸さも光ってました。
最近は演技派へと成長しつつある彼女ですが、それと共に顔の老け具合の進行も著しく(それを成長と言う?)、「フェノミナ」のジェニファー・コネリーの二の舞にならないかと危惧しております。
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