劇場公開日 2018年6月1日

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レディ・バードのレビュー・感想・評価

全199件中、1~20件目を表示

4.0省略と行間の豊かさ

2018年7月31日
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笑える

楽しい

知的

誰かと誰かが感情をぶつけ合ったり、人生を変えるかもしれない劇的なことが起こったり、普通の映画なら山場になりそうな瞬間が近づくと、この映画はさらりとそのシーンを打ち切ってしまう。そして特に説明もなく数日が経っていたりして、観客は行間を埋める作業をすることで、どんどんレディ・バードとその家族を身近に感じるようになっていく。

なんたるアイデア、みごとな演出プランか。ここで描かれているのは、100人いれば100通りあるであろう、どこにでも転がっている平凡な青春の姿。もしこの映画がもっと詳細に劇的な瞬間を盛り上げていれば、それはきっと、ごくありふれた他人ごとになっていただろう。

ところがグレタ・ガーウィグは、なんでもない瞬間を積み重ね、「事件」ではなく「事前」と「事後」を描くことで、ひとりの少女の青春から誰もがシンクロできる普遍性を引き出した。ガーウィグに才能あるのは知ってたけど、初監督でここまでやってくれるとは。クレバー!

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村山章

4.0特別じゃない街の特別じゃない女の子の話

2018年7月29日
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鑑賞方法:映画館

アメリカは自由の国と言われるのだが、その田舎はなかなかに閉鎖的で、まあ日本の田舎も共同体の中の相互監視というか同調圧力が強くて息苦しいのだが、それはアメリカにとっても同様なようで。
この映画の舞台のサクラメントはカリフォルニア州にあるが、州の繁栄から取り残された街というか、貧困家庭も多く、観光資源もあまりない地味な街だ。要するに「特別じゃない」街だ。

これはそんな街の、「特別になりたい」少女の青春映画だ。9.11が起こった直後の時代を設定し、特別なことが遠い東海岸では起こっているのに、舞台の街はいたって地味で平和。主人公のクリスティンは自らをレディ・バードと名乗り、この地味な街を飛び出して特別な人生を送りたいと思っている。そんな少女を、母との関係を中心にさわやかに描いている。

自分が特別だと思っている、どこにでもいそうな少女の青春。誰にでも覚えがあるような感情が満載のどんな世代にもおすすめできる作品だ。

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杉本穂高

4.5故郷や家族が痛いほど恋しくなる。感謝の念がとめどなく湧き上がる。

2018年5月31日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

楽しい

冒頭から溢れるヴィヴィッドな感性にハートをぎゅっと鷲掴みにされる。アメリカ訛りのシアーシャ・ローナンの姿を拝めるのも貴重な体験だが、この若き女優は過去の清楚な衣服を脱ぎ捨てたかのように「これまでと違う役柄」を、感情の花火を打ち上げ続けるが如く、実に活き活きと演じきる。すべてのセリフと身のこなしにワクワクが止まらなくなるほどだ。

舞台となる街は監督グレタ・ガーウィグの故郷らしい。女優でもある彼女が『フランシス・ハ』で見せた「とことん突っ走るタイプのヒロイン」は、ここにもローナンの姿を借りて出現する。また、ローナン主演作『ブルックリン』で描かれた多感な少女の成長や胸を焦がすほどの郷愁も絶妙にブレンド。そこにカトリック系学校ならではの環境や学内の交友関係、さらには家族の肖像、とりわけ母との関係が見事に織り込まれる。故郷や家族が痛いほど恋しくなり、感謝の気持ちがとめどなく湧き上がる名作である。

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牛津厚信

3.0今見れて良かった

2023年12月2日
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鑑賞方法:VOD

どこかリアルで共感できるとこもありつつ胸が苦しくなるような映画だった。シャラメに惹かれて観たんだけど大正解すぎたദ്ദി^._.^)

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女子高生

4.0好き

2023年9月2日
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好きな映画。
自我×自我。
枠に入れようとするから枠からはみ出したくなる。
枠なんかなきゃいいのに。
どんな形でも歪な形でも素晴らしい。

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れもん

4.0青春から離れたからこそ、じっくり鑑賞できる

2023年7月12日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

愛されたい、誰かの特別でいたい、母親となんだかうまくいかない。
主人公の年齢と離れた今に観たからこそ、とても共感できる。思い出せばちょっぴりこそばゆい、でも当時は色んなしがらみに囚われて、それで精一杯だった。青春物の中では一番好きかも。

友人との関係に一喜一憂したり、恋人を作ることそのものに憧れたり、
母親のちょっとした言動でぶつかったり、当時はそれがどうしようもないくらい真剣な問題で、苦しくて、嫌でしょうがなかった。

最後は心がじんわりと温まるハッピーエンド。
しかしながら、これがすべての人に当てはまるわけではないから、
単純に「家族の愛っていいね」とは言い切れない。
周りにはこの時期に人との関係がこじれて、親元離れた今でも苦しんでいる人も実際にいる。最初は幸せでも途中でこじれてしまう人もいる。

『レディ・バード』のように、人生の一部を切り取った映画を観ると、
こうして現実の自分や大切な人の人生に目を向ける機会になるから、
私はこういうテーマの映画はひたすらに好きだなと再認識。

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スクラ

2.5厨二病への共感性羞恥

2023年7月2日
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鑑賞方法:VOD

自分の本名ではなく「レディ・バード」と呼ぶように周囲に頼んだり、母親と些細なことで揉めたり、初めてのセックスがいかに気持ちいいかを友達と想像したり、共感性羞恥でのたうち回りたくなる厨二病の痛々しさと若気の至りであふれている。
こういった青春の痛々しさは誰にでもあったのだろうが、映画らしい劇的な展開が訪れない故に、映画の主人公がより自分ごとに感じられて羞恥感が強くなる。
演技も内容も悪くはない。だがこの映画を見せることで何がしたいのだろうかさっぱりわからない。「WAVE」といい、A24の青春映画はいまいち好きになれない。

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Jax

4.0中高生の親は、みんな観て、感想文を書いたらいいと思う

2023年6月30日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

主人公のクリスティンが「レディ・バード」というニックネームみたいなもんを
ミドルネームあたりにぶち込んでいる。

もしくは、クリスティンではなく「レディ・バード」と呼べ、ぐらいの勢いで相手に要求する。

そりゃぁ、友達程度なら、レディ・バードと呼んでもよかろうですが親ならどう思うかですよね。

そう、この映画は高校生~大学生の立場(クリスティン側)と親の立場(お母さん側ね、マリオン側)でお互い見えている世界が違う。
好き勝手して自由奔放に見えて、親から愛されたいクリスティンと過保護を絵にかいたような、娘に過干渉なマリオン

お互いを想う「歯車の数や大きさ」が違うから、噛み合う時もあれば全くかみ合わず、にっちもさっちも話にならない時もある。

これは、アメリカのサクラメントのこの映画の家庭に限った話じゃなくて僕たち日本でも、どこでも同じようなことが起きていると思う。

「親の心、子知らず」と言うが、「子の心、親知らず」とも言える。というか、人の心なんて、誰も知らずなのだけれど相手を自分の枠内にはめ込んで知ろうとするんじゃなくて、相手が自分のことをどう思っているかを、知ろうとするところから「おもいやり」ってもんが産まれてくると思うのよ。

僕にも高校生の子どもがいるので過保護・過干渉なマリオン側に、「そら、あかんわ」「言い過ぎ」「ほっといたら?」などと、高速ツッコミを入れていたが、どうだろう。なんかしら、マリオン=自分に重ねても見えるのだ。

親も子どものころがあったし、反抗したり、親の気持ちを踏みにじったりもしたのだけど、イマイチ覚えていない。。。

だから、感覚的に子どものそういった反親心みたいなのは、わかるんだけどなんでこんなに怒ってるんだろう、ってくらいわからなくなる時がある。
(マリオンはもっと上を行っているように見えるけども)

だらーっと、起伏のない物語だけれど、映画にする意味があるし映画にして伝える意義のある「映画」だと思う。

いい映画だった、中高生の親はみんな観たらいい。
親だって矛盾してたり、迷ってたりするんだから。

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西の海へさらり

4.0なんでもものすごくでっかく見えたりちっさく見えたり、あの頃ってほん...

2023年6月25日
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なんでもものすごくでっかく見えたりちっさく見えたり、あの頃ってほんとそうだったよね、わかるわーと。
与えられたものの中で自分というものをどう作るかという思春期ならではの営みにおいて、何を大事にして何を手放すかということはとても大きなテーマで、その点を名前を切り口に描いているのが面白かった。

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ouosou

4.5どこにでもいるアメリカの片田舎の

2023年5月20日
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女の子。そんな田舎を抜け出したくて、自らをレディバードと名乗り、東海岸に羽ばたこうとする。

彼女の葛藤が、友人、異性、そして実は似たもの同士?の母との間で、描かれる。それぞれのエピソードがテンポよく表現されて、すっきりと観終えた。
ラストで、家電に残すメッセージ。
クリスティンよ、と名乗るシーンが良かった。

つぐない での快演で驚かさせたあの少女が、このシアーシャと知って、ビックリ。
俳優ってすごい。

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トッキー

5.02023年11月2日 レディ・バードが夢にあらわれた。

2023年4月8日
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マサシ

3.5人生は失敗の連続

2023年2月19日
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感謝の意や本当に大切なものは後になって気づく。
親がどのくらい自分のことを思ってくれていたのか。自分のことを本当に思ってくれている友だちのこと。
ただ、それも自分の意志で行動して気づくことができる。
人生は失敗の連続だが、それは全て無意味ではなく、失敗により様々なことに気づかさせてくれる。
レディーバードの生き方から改めてそう思った。
失敗はあるかもしれないが、自分の意志でやりたいことはやるべき。
大概のことは時間が解決してくれる。そして感謝を伝えることは大切である。
色々な大切なことが学べる作品であった。

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ペキ

3.5しっとりと心温まる

2022年12月27日
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冒頭、車から脱出した時の母ちゃんの顔が好きです。インパクト大きすぎ。
それと思いの外カットがきれいですね。
母ちゃんとは何かと反目し合ってるけど、何だかんだ良い理解者であるのが見て取れます。
思春期を過ごした先の、生意気だった少女の成長の物語。
というより、家族愛を描いた作品ですね。
しっとりと心温まる物語でした。

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白波

3.5超等身大な女子高生の生々しい青春映画

2022年12月15日
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2022.87本目
まず、主人公のリアルさ、等身大の女子高生さがいい!
変に美化されていなくてありのままで、「かっこいいミステリアスな先輩に憧れて、無理してちょっと合わない友達グループの子と仲良くしてみる」とか、なんかうわぁーーーありそう!!って思った。笑
何者かになりたくて、もがいていた少女が最後、自分の名前や自分の出身地を素直に言えるようになった。前向きなメッセージをうけとったし、主人公を応援したくなった。

そして、親友の女の子とのやりとりがめちゃくちゃ好き!ど下ネタを言いながらギャハギャハはしゃいで笑ってる感じ、私の高校生の時の親友とのやり取りと重なった!笑

展開が恐ろしく早くて、でかい事件(主に恋愛で)がおきても、「こんなこともあったね」てなテンションで流れていくのも面白かった。でも確かに、高校生のときの大事件って、今思うと「こんなこともあったね」って笑って流せるくらいのことになってるよね〜

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とも

2.5青春を飾らず描いた作品

2022年9月29日
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いけい

4.5注意深く見ると、愛情は同じでは?

2022年9月13日
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高校最後の年の1年間の物語
誰か(母)に愛されたい、誰かを愛したい
それを求めて、ここではないどこかに行きたい
自分の名前も好きじゃない
だから、クリスティンという名前ではなく、レディバードと自分を呼ぶ

そんな気持ちをいだきながら、
実はこの街が好きで、母も父も愛している自分に気づく
そんな物語でした。

コミカルなタッチもありつつ、非常に生々しい青春期を描いた作品。すごい映画でした。

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夢見る電気羊

4.0大人

2022年8月9日
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周囲の人に
感謝の気持ちが持てるようになってきたら
少し大人になったという
ことなんだと思う。

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アツコ

4.0特別ではないが、二度と戻らない青春

2022年8月9日
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少し背伸びして大人ぶってみても、すぐに子供に引き戻される、ということを繰り返しながら徐々に成長していくという、誰にでもある青春時代。

大人になってからは全く感じなくなってしまう独特の感性を、主人公の女子高生と母親や友人たちとの微妙な人間関係を通して紡がれていく。

遠い記憶の底に眠っていた自らの青春の記憶と重ね合わせ、思わず感情がこみ上げそうになった。。。★

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レイは!?★

4.0“レディ・バード”が“クリスティン”になるまで。

2022年7月9日
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すっかん

4.0女子高生の日常👏

2022年6月5日
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泣ける

笑える

幸せ

少女達はこうやって大人になって行くんです👍
主演のシアーシャ・ローナンがかわいい💕
そして、グレタ・ガーウィグ監督の才能たるや👏🎬
次も楽しみです📽✨

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ヒックス伍長