劇場公開日 2018年2月24日

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「ご当地映画、教育映画として優れている」野球部員、演劇の舞台に立つ! yukinko-dayoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ご当地映画、教育映画として優れている

2018年3月4日
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映画としては、演劇部OBの田川を主役にして掘り下げた方が、優れた作品になったのではないか。

ポスターからは想像できなかったが、作中最も深刻なドラマを抱えていたのは田川だった。彼視点の映画であれば、舞台の成功時に、観客は最もカタルシスを得ただろう。

田川演じる林遣都は、複雑な内面を抱えた人物を表現するのが巧い。この作品でも、主人公を一喝した時の目に、はっとした。後に田川の抱えたものが明らかにされた時、もう一度見直したくなった。

このような気になる表情を、細やかに演じる役者な為、主演でじっくり観たかった。

ただ、田川のエピソードはデリケートな為、実話ベースの本作ではプライバシーの観点から実現できなかったのかもしれない。

ご当地映画、教育映画としては優れている。八女市の名産品を取り入れているが、さりげないのが好感度が高い。実話と考えると、教師の胆力とOBの情熱に感心する。生徒の力を信じていたのだろう。失意の野球部員を挑発し、奮起させるシーンは爽快だった。

※後日、評価を星三つから星四つに変更した。当初は、映画としては掘り下げ不足に感じ星三つにした。しかし、ご当地、教育映画として優れている事を考慮した。

yukinko-dayo