劇場公開日 2017年10月7日

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「別れ際がなにより大事」ナラタージュ にあさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5別れ際がなにより大事

2021年12月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

★3.8

高3〜現代(社会人数年目くらい)
高校教師に想いを寄せ、
近づいたり離れたりした愛の話。

卒業式のシーンは
松潤が勝手すぎてまじふざけんな、
って思ったけど。
松潤は連絡を無視したり
拒絶するような傷付け方はしなかったし、
最後にちゃんと全部話してくれて
いいお別れの形を作ってたから、
嫌な気持ちにならず最後まで観られた。

どんな恋愛にも幸せな時期はあるけど、
年月が経ってもう恋愛感情もなくなって
ふと振り返ったとき、
あー気分悪い、ほんとくそな男だった、
時間がもったいなさすぎた、抹消したい、になるか、
はは、あの頃は幼かったよね、、
あんなこともこんなこともあったな…
色々あったけど、それも経験だよね、
って笑えるかは、
最後どう別れるか終わるかにかかってると思う。
この映画は後者。

ヘアメイクや照明、
ビジュアルてきなものが全体的に綺麗。
有村架純がちゃんと高校生に見えた。
大学生にも見えたし、社会人にも見えたし、
衣装・髪型・メイクを使いこなして
しっかり棲み分けされてるのがよかった。
(制服姿を違和感なく見ることができた、のが大きい)
それによって、高校時代⇄大学時代を行き来しても
いつの話か戸惑うことなくノンストレスで話を追えた。
ただ坂口健太郎だけはちょっとなんか
すごい老けて見えたな🙃

有村架純と坂口健太郎の掛け合いも、
はじめての買い出し〜
衝突したり謝ったりまで、全部すごく自然で、
有村架純ってこんなナチュラルな演技できたんだ
こんな自然体で溶け込めるんだ、と驚いた。
原作通りのセリフなのか分からないけど、
「私から掛けたわけじゃないし」
「私やっぱり戻りたい、葉山先生のところに戻る」
「最後にもう一度だけ、先生の部屋に行きたい」
ここらへんのセリフすごくよかった。
靴を脱いだまま立ち去るのも良かった。

最近の、うまくいかない恋愛を描いてる作品は、
ものすごくメンヘラだったり、
どうしようもなくクズだったり、
終わりすらもちゃんとできない、
ぐちゃぐちゃのまま1人残されて、
自分1人で、
相手が何を考えてたのかどう思われてたのか
自分は、私たちはなんだったのか、
そんなことを自問し続けるみたいなが多いから、
どんな経緯であれ最後に二人のなかで
通じ合えるものがちゃんとあった、ていうのが
よかった。

生徒を救いたい、力になりたい、
救えなかった時の自分を責めてしまう
真面目で責任感のある教師らしい性格や、
教師っていう狭い世界のなかで生徒に行くところ、
幼いなかで辛いときに手を差し伸べてくれた教師に
いろんな感情を持ってしまうところ、
学校が舞台だからこその
あー、あるんだろうな、あるよな、という
現実離れしてない感じもよかった。

懐中時計の針が動くの、
主人公の気持ちの歩みと重ねてるのかとは思うけど、
普通にねじ巻いてないのに動くのは怪奇で怖かった。

でも、久しぶりにいい映画だった。

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◆備忘録ネタバレまとめ

舞台は富山県
高3で孤立、絶望の日々
気に掛けてくれた教師に想いを寄せる。
卒業に合わせて告白しようかというとき、
教師には別れた妻が居て、離婚理由は彼にあり、
彼はそれに責を感じていることを聞かされ、
交際を申し込むのはやめることにする。
卒業式の日、教師にキスされる!!!!!
にも関わらずそれから2年一切連絡なし。

大学2年、教師から唐突な連絡。
文化祭の出し物を手伝ってほしいと。
同じく文化祭を手伝うメンバーとして
卒業生や他大学のイケメンもおり、みんなでわいわい。
イケメンに好意を寄せられ、
一度は教師のこともあり断るも
なんだかんだあってイケメンとの交際を開始。

ちなみになんだかんだ、のなかで、
弱った教師に呼び出されるとか
教師実は離婚してなかった!!!!とか
腹立つから熱湯シャワーかけてやるとか
抱きしめられてキスし合うとか
いろいろあった。

しかしイケメン、
携帯見たり人の手帳開けて未開封の手紙読んだり
嫉妬深いメンヘラで狂気やばい。
さらにある夜不審者につけられて怯えてるのに
イケメンは助けに来てくれなかった、
教師は純粋に心配してくれた。

そんななかで文化祭を手伝ったメンバーに関わる
とてもショックな事件が起こる。
弱った教師の姿を見て、
イケメンに謝罪と別れを告げ、教師の元に戻る。

教師はこれまで面会できなかった妻と再会を果たし、
これまでの自分の気持ちを整理し、話してくれた。
東京に戻り奥さんやり直すのだ、と。
そして教師は言った、
「恋ではなかったけど、必要としてた。」
「逃げ込んでただけだけど、君に救われた。」と。

最後に交わる二人
教師は父に貰った大事な懐中時計をくれた
大事なものだからこそあげたいんだ、と。
教師との思い出、教師への想い、
社会人になっても断ち切れないままでいたが、
懐中時計に刻まれた文字が
「幸せであるように」だと知り、
さらにはねじ巻いてない懐中時計が
勝手に秒針刻み出し、
なにか一歩踏み出せるような、
前を向いた気持ちになって終わり。

にあ