劇場公開日 2016年9月23日

「話の面白さが全てを浄化する」亜人 衝戟 SHさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5話の面白さが全てを浄化する

2016年9月27日
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鑑賞方法:映画館

興奮

アニメーションの完成度としては、ハリウッド作品や最近の日本アニメあるは日本で公開されている海外のアニメなどと比べると、どうしても見劣りしてしまう。
3部作全体として感じることだが、絵の明瞭さが感じられず、終始ぼやけた印象を受ける。それが、アニメの質感の拙さを感じる原因か──。
絵がぼやけて、キャラの動きが不自然極まりない。それは、ある意味野心的な試みの結果であると、個人的には肯定的に捉えている。
今回の試みは、絵作りとしては大成功とはいえないかもしれないけれど、黒いお化けなどを表現する上では非常に効果的だったように思う。
それにしても人物の表現だけは、どうしても違和感を覚える。まるで一昔前の3Dアニメーションを見ているかのようなぎこちなさを感じる。
リアルさを追求しているモーションキャプチャーがかえって不自然さを生んでいるような気がしてならない。
リアルな動きとモデリングが2Dライクなアニメーションにうまくはまっていないだけなのか、あるいは根本的な技術的問題なのか、よく分からない。あるいは、完璧を望むあまりの個人的な我が儘が、作品の評価を貶めているだけなのかもしれないけれど、ビジュアル的な満足度はそれほど高くはなかった。
しかし、それら不満を一蹴してしまうくらいに、ストーリーが面白かったように思う。細かいところは捨て置くような強引さは感じるものの、ゲームのように目まぐるしく展開していくストーリーに終始はまっていたような気がする。
何度も何度もリセットされるという根本的な設定に禁断のカタルシスを感じながら、いつの間にか殺し殺される3Dキャラに爽快感すら感じてしまう有り様…。まさにすべてがゲームのような映画。

SH