劇場公開日 2016年6月18日

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「【終始暗く不気味で狂気なサスペンススリラー】」クリーピー 偽りの隣人 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【終始暗く不気味で狂気なサスペンススリラー】

2021年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

難しい

・2016年公開の日本のサスペンススリラー映画。
・元刑事で現在は犯罪心理学者の主人公 高倉が夫婦で引っ越した新居の隣人に違和感を抱く。一方、高倉は元同僚から6年間に発生した一家失踪事件の分析を依頼をされて、生き残りである女性の記憶をたどっていく。そんな中、ある日、新居の隣人の娘が高倉に「私はあの人の娘ではない」と打ち明ける。⁉となりつつも一旦流して物語が進む。それらの出来事が絡み合って真相が明らかになっていく という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
・奇妙すぎる香川照之さんの演技がすごい
・ソロモンの偽証とはちょっと違う印象の藤野涼子さん
・謎が深い

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[物語]
・香川照之さん演じる隣人が狂人であることは一貫した雰囲気づくりと物語の途中で明かされるため、オチではないです。となると、どこに重きを置いてみるべきか、、、と考えてみると、単純に「どうなるの⁈」というところでした。ただ、全ての事柄に「なんで⁈」が付きまとってしまうところが少し残念でした。サスペンススリラーとしては「不気味」「狂気」が強く、面白く観れるのですが、「なんで⁈」が明確でないところは好き嫌いが分かれてしまいそうですね。オチはスカッとします。笑

[演出]
・わりと映像はエグイ表現をしています。狂気を狂気たらしめるためにはエグサが必要だと思うので、この辺は満足です。また、終始暗~い雰囲気です。これもまた、あえて、なのだと思います。鑑賞後は何とも言えない気持ちになります。笑

[映像]
・どの町も、昔からある都内近郊の住宅街(例えば埼玉とか神奈川とか千葉とか)の雰囲気で、街並みなどから親近感がわいてきました。街並みからはリアリティ・共感性を感じます。

[音楽]
・これまた終始ダークな雰囲気。どう受け取るかは別として、意図した一貫性が好きでした。

[演技・配役]
・香川照之さん、不気味すぎます。演じていて楽しかっただろうなぁ、と思ってしまいますね。笑 西島秀俊さんの役は暗すぎて何とも言えない気持ちになります。一方、竹内結子さんの役はおてんばといいますか、西島さんの役と対照的でした。それぞれがそれぞれの役をうまく演じられているので、人間関係の妙、の雰囲気が良く出ているなぁと思いました。
・ソロモンの偽証で主演だった藤野涼子さんが、以前の映画とは全然違う雰囲気で演技がうまくなったかも⁉と不思議と嬉しくなりました。笑

[全体]
・一貫性のある安定した作品だと思いました。好き嫌いはかなり分かれそうですが。笑 個人的には「なんで⁈」を解消してほしかったなぁと思います。とはいえ、そう思ってしまうということは、物語の流れにのめりこまされている、ということですね💦暗い雰囲気や不気味さ、狂気さが好きな方にはもってこいの映画だと思います。ありがとうございました。

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3104arata