デッド or キルのレビュー・感想・評価

　究極の選択クイズといえば、もっとも心に刻まれてしまったのが「カレー味のうんこ、うんこ味のカレー、どちらかを絶対に食べなければならないとすればどちらを選ぶ？」といったもの。もうネタとしかならないが、人に尋ねてみると、案外意見が分かれてしまう。しかし、この映画を観てしまうと、どっちも死なないからいいじゃん！といった考えに変わってしまうこと間違いなし！

　第1ラウンドの電気ショックを隣の人に与えるか自分に与えるか？といったゲームも死ななければ大丈夫。と、気楽に考えられるが、2ラウンド目からは人の生死が関わってしまう。しかも鞭打ち3回だけなら耐えられそうなのに、トラビスに集中・・・もう命の倫理観を問われるほど残酷な拷問だ。女性に対するフェミニストぶりもぶっ飛んでしまってる。

　まぁ、団結してサディスティックな主催者を倒そうとか、会場から逃げようとかする脚本も当然かもしれないが、潔く死を受入れるような人が少なかったのも観る人の性格を試されているような気がしてならない。とにかく憎き悪魔を何とかしたいのだが・・・やっぱり金か・・・

　弱々しい主催者の息子を脅して人質に取るという選択肢もあったように思うけど、それなら脱落して命だけは助けてもらったほうがいいか。8人から4人に絞られてくると、やっぱり人間、欲が出てくるということだろう。オチは見えてくるし、信頼していた医者の生き残った術も知りたいものだ。成功しても罪の意識に苛まれること間違いなし！

お金と人の命の価値。

お金で命をモテ遊ぶ人。
命のためにお金が必要な人。

姉弟愛…なんだかしっくりこなかった。

こう云った 究極の選択を迫ると言うのは、人間の本性を露呈させる 恐るべき選択だ。

実行しなければいけない究極の選択が、もう少し過激でも良い感じはするけれど、簡単に死なれても楽しくない…と言うのが、 サディストな主催者側の趣旨なのか。

オチは、初めから想像していた通りなので 特に驚きはナシ。