劇場公開日 2016年6月11日

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「とても退屈で、とても魅力的」エクス・マキナ うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5とても退屈で、とても魅力的

2021年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

エクスマキナ
元マシーンみたいな意味か
キューブリック以来の、覗き見趣味
いろんな意味で、見てはいけないものを見せられている感覚、とても刺激的な映画
しかし、ある人にとってはとても退屈で、意味を持たない
想像たくましくいろいろ考える人には、すごく面白い映像だろうと思う。
限られた登場人物に、すごくいい役者がそろっている。
アリシアは、それこそ素材としての可能性を見ることができるし、単純に、花としての美しさを愛でるだけでいい
ドーナルは、出番が多い割に、目的のはっきりしない役で、とても難しい演技をしている。頼りなげで、内省的、意志の強さと、知性を感じさせる
オスカーは、いろんな引き出しのある役者さんだ。すごく知性的な暴君を、楽しんで演じているようだ

映画の内容には、いろんな意味があるだろうし、それぞれが自由に受け止めて構わないと思う。
劇中で、血を流すシーンは、衝撃を受けるし、刺激が強すぎるかもしれない。
でも、意味のあるシーンで、美しくもある。
チェスの例えや、ポロックの絵。
彼女が、人間になる時にクリムトの絵。
きっと作中ではオリジナルなのだろう。
ラストの、影にフォーカスするショット
そして彼女が孤独を感じているように写るのは、どういうことか。初めて見せる笑顔といい、人間らしさの象徴としてそう演出したのか。案外、監督も何も考えてなかったりして。

とにかく、いろいろ想像させられる映画だった。とても刺激を受けた。

2018.5.11

うそつきカモメ