劇場公開日 2016年1月9日

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「【”Love willl Tear Us Apart. But・・。”恋人がいても好きになる人は理由なく出来る。今作は、今泉力哉監督の初期監督作品であるが、確立した世界観に魅入られた作品。】」知らない、ふたり NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”Love willl Tear Us Apart. But・・。”恋人がいても好きになる人は理由なく出来る。今作は、今泉力哉監督の初期監督作品であるが、確立した世界観に魅入られた作品。】

2023年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■人との接点を避けている靴職人見習いのレオン。
 ある日、公園で酔っぱらった女性・ソナに絡まれた彼は、なぜか彼女のことが忘れられない。
 そんなレオンに思いを寄せる同僚の小風。
 2人が働く店に靴の修理にやって来たサンスは、小風に一目惚れ。

◆感想

・今泉監督作は「愛がなんだ」で吃驚し、全作品を劇場で鑑賞して来たが、初期作品は未観賞であった。
 だが、サブスクリプションを(サブスクなどと言う輩に”正式名称を言え!というと答えられない輩多し。ホント・スイマセン・・。)の発展により鑑賞出来た。後は、「サッド・ティー」のみである。有難きかな。

・今作は日本で懸命に生きる韓国人たちの恋と、日本人の恋を繊細なタッチで描いた作品である。
ー 今泉監督の独自のスタイルが完璧に出来上がっているのである。驚嘆する。-

■レビュータイトルに上げた”Love willl Tear Us Apart”は、私が毎週憂鬱な月曜日に会社に向かう車内で爆音で掛ける”ニュー・オーダー”の「Blue Manday」の前身バンドである”ジョイ・ディビジョン”の代表曲且つ名曲である。
 ”ジョイ・ディビジョン”のリード・ボーカルであった鬱病の気があったイアン・カーティスが、全米講演前に縊死した事は哀しき事実であるが、今作を観ると辛き現実を受け入れつつ生きる選択をした日本及び韓国の若者の姿が印象的な作品なのである。
 今作は、如何に単調な毎日がキツクても、生きなければイケナイという想いを感じさせてくれる作品なのである。>

NOBU