イット・フォローズのレビュー・感想・評価
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黒沢清の強さを改めて知る。
ゾンビ、インビジブル、黒沢清の三点から等距離(どっちつかず)を保ち、「怖いようでくだらない 」表現に成功っちゃ成功。
精神的恐怖から物理的恐怖に転調させたい米国映画の弱さと精神的恐怖をラストまで高める日本映画、特に黒沢清の強さを改めて知る。
「死」のメタファー
まず、ツッコミどころは山ほどあります。
霊の姿が他人に見えないの分かってるのに、寝てる間見張ってると言ってもらって安心するって、状況把握能力が無さすぎ。
別の「見える人」が「近付いてきてる!?」怖がってるのに、この主人公は怖がらないとか。
最初に出てきた、覗き見する子どもの意味は何だったんでしょうか?伏線かと思ったらただのエロガキ?
ラストは霊が普通に銃弾で死んでましたね(笑)
しかし、それ等を差し引いてもハラハラ感を持ちながら観ることができました。
歩いてくるスピードは丁度いい遅さです。
中盤、本人が気付いてない間にも霊が近付いてきてて、誰も気付かず偶々車で離れて助かるとか。
ラストの詩の朗読から察するに、恐らく「死」のメタファーなんでしょう。
他人からは視えず、一時的に逃れてもいずれ迫ってくる。
都市伝説で、ボタンを押せば大金貰える代わりに、一生死神が直線距離を歩いて近付き続けるから、海外を転々として逃げ続けなきゃいけない話に似てますね。
まあそりゃいずれ誰でよ死ぬよね。
やっぱり速くないと
襲ってくる人?幽霊?は速くないと恐怖がない。ゆっくり歩いて襲ってきても、主人公のように建物にいると逃げ場無いけど、走ったり、車で余裕で逃げれる。何故居場所がわかるかわからないけど。結局プールで仕留められたのだろうか。誰かに移さないとエンドレスで襲ってくる。期待していただけに、肩透かしでした。
やたらBGMが脳裏に残る
1番の見どころは屋根の上に裸の男でしょう!この映画ならここを紹介します。最初ホラーに振り切ってましたがその勢いはなくなります。最初のテンションをもっと続けないと。それか最初の代わりに徐々にルールが分かってきながらハラハラ逃げるパターンでも良かったんじゃ。
ちがうホラー
プールで浮かぶのが日課のヒロイン、ジェイ。
栗毛のかわいい親友ケリー。
貝のカタチのコンパクトみたいな端末でドストエフスキーを読むヤラ。
おタク風のポール。
始めに、ヒロインと仲間の、生活臭の感じられない日常が描かれる。
アメリカの典型的な郊外住宅地。
中流らしきビニールプール。
ゆっくり移動するレールカメラ。
いきなりシュミーズ姿でまろび出るオープニングから一転してまったりする。
そのダルい日常が魅力的で、すぐに映画の中に引き込まれた。
恐怖演出にアイデアがあった。
遠景でこっちへ向かってくる人物を捉え、グルッと360°ゆっくりパンする。
小さかった人物が、360°回ると、とうぜん大きくなっている。
もう一回パン。
もっと大きくなって、その人物の異様さがはっきりとわかる。
これには感心した。
そしてホントに怖がらせる。
のべつ作られるホラー映画。
ほとんどが手垢のついた方法でかたられる。
が、その飽食をアイデアで克服した映画が、ときどきあらわれる。
そこにクリエイターの執念が垣間見える。
FollowしてくるItの異様さにもこだわりがあった。
診察服の老婦。失禁している半裸の女。桁外れ長躯男。ヤラの分身。病的な子供。
It's very slow, but it's not dumb.=すごく遅いが馬鹿じゃない。
才気にあふれとても衝撃をうけたホラー映画だった。
監督は、ゲットアウトのジョーダンピールとならんでスリラーの旗手と目されているが、Under the Silver Lake(2018)は、けっこう気負っていたと思う。悪くなかったけれど、なんとなく違う側面を見せようとして、それがやや滑っていた感があった。
この映画の前半部やThe Myth of the American Sleepover(2010)を見ると、ユルい日常を、ふわりとsexualに撮るのがうまい人だと思う。(うまく言えないが)
ホラー/スリラーの作家というより、異変がおこる青春もの──みたいな映画で駆ける人ではなかろうか。
ずっとついてきます
何かがついてくるという発想は面白いと思いましたが、実体が見え過ぎてあんまり恐怖を感じさせないです。
殴ったり銃で撃ったりもできるしコイツは何者…
ドアを開けたりも出来なさそうなのでうまく対策すれば逃げられそう。
背の高い男が背後にいるシーンはゾッとしました。
全裸の男が屋根の上に立っているのには笑ってしまいました、人間だとしても怖い笑
人に感染させればいいのですが、その相手が死ぬと自分に戻ってくるのでずっと安心は出来ない。
風俗街などで感染していけば気づかないうちに難を逃れられそうな気が…
これ最後、2人はお互いに移し合うことにしたんでしょうかね???
奥手の男にとっては、素敵な映画かも
つっこみどころは満載だけど、なかなかよかった。やつ(It)は、本人にしか見えないのがいいよね。はたから見ると、ドラッグ中毒の人間が、幻覚におびえてとち狂ってるようにしか見えない。だから、恐怖がよけい高まる。それに、うつした相手が死んだら自分に戻ってくるというのもまたいい。うつしたあとでも安心できないから、ホラーとしてはGood.
全般的によかったんだけど、やっぱりどうしても引っかかることがある。ジェイにうつしたヒューは、娼婦からうつされたって言ってたけど、なぜそれに気がついたのかが謎。娼婦がそのことを言ったわけでもないし、突然、やつ(It)に襲われて気がつくわけでもないし。そのへんのバックグランドがもっとぞくそくする設定だったらよかったのに。
続編があるんだったら、不倫願望のある中年のおっさんが、性欲に負けて次々と餌食になるってストーリーにして欲しいね。最高に面白くなるんじゃない。当然、僕はガクブルしますよ。😱😱
とんでもないさげまんが超絶ヤリチンを探さなければいけない話
このウィルスか呪いの正体は何?どっから生まれたのとかは全く判明しませんが、まあそこは気にしないとしても。
展開が無さ過ぎて、なかなかに退屈さを感じてしまいました。
状況の把握と説明だけで、映画の尺の半分ぐらいを使ってしまう展開の無さと遅さで、更にやってる事と言えばそんなに難しくない鬼ごっこ。
歩いてやってくるので撒くのが容易すぎて緊張感に欠けたかなと。
脇役の文学少女をやたらとセクシーに映すシーンとか、何故か最後のプールで足を撃たれる必要性があったのかどうか考えましたが、確実に無いのに、何がしたかったのか不明すぎる。
そんな不必要な事に尺を取るのなら、もっと誰かにうつした、うつされたでどんどん仲間が死んで行き、もはや誰も信じられないみたいな展開の方がスリリングだったのではないでしょうか。
そもそも最後にプロのお姉さんにうつした彼の行動は正解すぎて、主人公にうつした最初の男もわざわざ主人公とデートを重ねて満を持してうつすみたいなエロゲーみたいな事をしないで、プロの姉さんにうつせば良かったのでは?と思ってしまいました。
B級映画にここまでツッコミを入れるのもどうかとは思うのですが、B級映画にしても何かやりすぎていない感じが目につきました。
最後に関係ないですが、アメリカではあんな綺麗なお姉さんのプールを幼少期に覗けるなんて良い環境だなあと思いました。
終わらない恐怖
他の人には見えないソレに追われ逃げ続けなきゃいけない恐怖。他の人に移してもその人が死ねばまた自分が追われる。これはなかなか精神的にしんどい。
自分がその立場になったらどうするか、と想像したり鑑賞した人と話をするのも面白い。
最後のシーンはあのあとどうなってしまうのかと、後ろ後ろー!と教えてあげたくなりますがずーっと前に進む限り決して追いつかれることはないのでしょう。諦めず立ち止まることなく進み続ければ。
飽きずに見れる
ホラーなんだが、ホラーまで怖くないんだけど、とても気味が悪い映画。
他のレビューにもあるように、
主人公たちの頭の悪さにイライラするシーンが多々あるのだが、そこは仕方がないとして。。
気になったのは、
別の作品「it」と繋がりがあるのか?ってこと。
同じ屋敷がでてきた気がしたのだが気のせいかな?
せっかく予告編良かったのに…
ホラー好きな子供らと予告編を観てこれは面白そう!!と鑑賞。
なんで付いてくるの??
どんな理由で??
と期待して観てたら…
感染させる手段がセックス…
子供らダンマリ……
いや、きっとオチが凄いはず!
落ちずに終了…
映画は予告編以上のオチがほしいですね。
わざとらしい典型的なアメリカンホラー
どのホラー映画も同じ、わざわざ危険な場所へ行く。恐怖に駆られ怖いの一点張りで近しい者が聞いても説明しない。急にとんでもないところへ逃げる。様々なチャンスがあるにもかかわらず、活用しない。毎度お馴染みのパターンで面白くない。てか、設定に無理があり過ぎでくだらない。
いまいち…
友達に、お勧めされてみた作品。ホラー映画は好きじゃないからそんなに観ないけど昨日今日続けて二本観た。昨日は、「ドンドブリーズ」
ある人の投稿に、この作品はフランス映画みたい。と書かれていて、確かにと思った。
主人公が結局自分の幼馴染達に感染させていくところが、あーぁ。と少しガッカリした。
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自宅にて鑑賞。どこか懐かしさを感じる青春ホラー。スウェーデンの『ぼくのエリ 200歳の少女('08)』と何となく似た雰囲気とテイストを持つが、様々な作品へのオマージュが散見出来た。ピンクや赤系の色が不吉な前兆として使われている。R. ヴリーランドが三週間以内で書き上げたと云う音楽が効果的で佳かった。不気味な物語だが、よく考えると最終的に皆死んでしまえば終わってしまう上にそもそも無差別に拡散しないので、設定上もう一捻りあれば尚良かった。その意味で映像と空気感を愉しむホラーなのかもしれない。60/100点。
・嘗て“絶叫クイーン”と呼ばれたJ.L.カーティスから“ジェイ(ジェイミー)・ハイト”、その妹役“ケリー”もJ.L.カーティスの実妹の同名から名付けられた。冒頭のシーケンスで登場する“アニー”も『ハロウィン('78)』で、J.L.カーティス演じる“ローリー・ストロード”の友人“(N.キーズ演じる)アニー・ブラケット”に由来する。
・コンセプトや大まかなシノプスは、脚本も兼ねたD.R.ミッチェル監督自身が、ゆっくりと追い掛けて来る何者かに付き纏われると云う繰り返し何度も見た悪夢か元になっているらしい。亦、タイトルは最後にしか表示されない。
・鑑賞日:2016年1月9日(土)
もったいない作品
「何か(誰か)がついてくる」「それは人から人へと移る」という設定はたしかに怖い。ふと気づくと「誰か」がそこに立ってこちらをじっと見つめていたり,あるいは「誰か」がゆっくりとこちらに迫ってきたりする様子には,湿り気が多いじっとりとした恐怖感がある。
ただし,じわじわと迫りくるこの恐怖感はある意味日本人には馴染みがあるので,それほど真新しいとは思えなかった。
決定的にいただけなかったのは,「誰かがついてくる」というこの現象がセックスをすることで「人から人へと移る」という点。いくらなんでもそれはないんじゃないだろうか。
「恐怖は終わっていない」ということをにおわせたかったであろうラストも中途半端。尻切れとんぼで終わってしまった感が強くて,スッキリしなかった。
素晴らしいアイデアを活かしきれていないので非常にもったいない作品だと思う。
誰かとセックスして感染させる・・・
感染者にしか見えない何かが後をつけてくる。時には愛する者に姿を変えて、やがて必ず殺される。誰かとセックスして感染させるしか方法はない。ジェイが死んでしまったら、またヒューに戻ってくる。逃げ切れよ・・・
時には老婆だったり、時には小便垂らしながら歩く女だったり、大男だったり、様々な何者かに姿を変えてジェイの前に現れる。友達が傍にいてくれても彼らには見えない何かなのだ。仲間たちはジェイを助けるために偽名を使っていたヒューを探しだし、彼女に言ったことを説明をさせる。誰かに移すしか方法がないのかと、海辺で襲われ事故を起こしたジェイを見て真剣に考える。そして近所の三浦大知似のグレッグが彼女と寝る決意をする。と、あっさりグレッグは殺されてしまう。描写はないが、ボート遊びをしている3人の男たちともセックスしたと思われるが、彼らも呪い殺されたのだろう。深夜のプールでの格闘でののち、業を煮やしたポールはジェイとセックスする決意を・・・
なんとなくHIVとか性病を感染させるのが暗喩されているのか、奔放な性に警鐘を鳴らすかのような。死の感染は、移した相手が殺されれば再度戻ってくるというのが斬新ではある。感染させて一安心しても、またのろのろ歩いてそいつはやってくる。実体があるのか虚構なのか、日本の幽霊とも違っていて、非感染者であっても殴ることはできるという曖昧さが残念なところかもしれない。車で逃げればいいとか色んなルールを最初から伝えてくれるのはありがたいが、怖さが半減しているような気もする。
これはいいホラーだ!
個人評価:4.1
ハリウッドホラーの迫りくる恐怖ではなく、日本ホラーの忍び寄る恐怖とも違う。新感覚な恐怖。相手は決して急がず歩いてくる。その描写が日常生活の延長上に起きるので、見る側が感情移入しやすく、わざとらしいホラーとは一線を画す。そして逃げれる事で恐怖がまた蓄積される。
またその恐怖の種子はSEXで感染するという設定が秀逸。アメリカンホラーのあるあるの性描写を皮肉に捉えた設定が素晴らしい。
タイトルであるイット・フォローズが、恋愛のフォローをするというホラーとは違う別の伏線も含み、単なるホラー映画から頭一つ出た作品といえる。
これはいいホラーだ!
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