劇場公開日 2014年10月11日

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「不満は残る」ニンフォマニアック Vol.1 xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0不満は残る

2014年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

単純

僕にとって、ラース・フォン・トリアー監督は振幅が激しい監督である。
「奇跡の海」は素晴らしかった。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は3回目になってその良さがわかった。でも主演がビヨークでなければ3回も見なかっただろう。
「ドッグヴィル」はこんな映画にニコール・キッドマンはよく出たなと思った。でも、その斬新さは目を奪われた。
「アンチクライスト」これはダメだった。僕の許容範囲を超えていたのだ。
「メランコリア」はその年のNo1映画になった。
トリアーの映画は「靴の中に入った小石である」と言っている。
歩いていると気になる。不快感がある。はやくそれを取り除きたい。
そんな映画であるのだが、その小石が僕の足のどこに当たるのか?
それによってトリアーの作品の評価が決まるのだ。
そして、この「インフォマニアック」
これはダメだった。僕は個別的な体験が普遍になる。そんな映画をトリアー作品に求めるのだが、この映画は個別が個別に終わっているような気がするのだ。僕の胸に突き刺さるような普遍性が感じられなかったのだ。「アンチクライスト」と同じような感想しか持てないのだった。
でも、トリアー監督が僕の許容量を大きくしてくれたのも事実。
ミヒャイル・ハネケやキム・ギドク、園子温といった監督とともに僕の頭を刺激してくれる貴重な人でもある。
VOL2はどうしようかとも思っていたんだけど、ニコール・キッドマンが出るらしい。やっぱり、見なくちゃと思ったのであった。

xtc4241