劇場公開日 2014年8月9日

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「「乗り間違えた列車でも、いつか正しい場所に行き着く」。心に静かなさざ波が立つような映画」めぐり逢わせのお弁当 宮田亮介@りょうちんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「乗り間違えた列車でも、いつか正しい場所に行き着く」。心に静かなさざ波が立つような映画

2021年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

6~7年ほど前に、知り合いにおススメしていただいた映画。
アマプラでたまたま見つけて視聴しました。

非常に発達したインドのシステムの1つである、お弁当配達事業でまさかの誤配送。
そこから始まる巡り合わせの恋。
妻を亡くし早期退職を控えたサージャンと、振り向いてくれない夫のためにお弁当をつくる主婦・イラの物語です。それぞれが違う環境で暮らしながら、配達し間違えたお弁当ひとつでどんどん近づいていく展開が
面白い。

ボリウッド映画と言えば、歌って踊る鮮やかで豪華なものをイメージしていたが、こちらは何とも淡々とした映画。

ど派手な見せ場があるわけではないけれど、心の機微に触れるような「間」と俳優さんたちの演技が絶妙にマッチした作品だった。

見終わった後、サージャンの決断とイラの行動に、心が静かにさざ波だつような切なさを感じる。
見た人それぞれが解釈できる余地を十分に残した、考えさせられる映画。

宮田亮介@りょうちん