悼む人のレビュー・感想・評価

ここ最近見た映画の中で1、2を争う退屈な映画だった。
原作を昔読んだ覚えはあるが話を覚えていなかったので観ることに。しかし焦点を悼む人においているので悼んでることが正しいという視点で進んでいき、理解ができずもやもやしながら終わってしまった。

淡々と物語が進行していくので途中で何回か落ちかけました。
もし身内で同じ様な不慮の死を遂げた方がいらっしゃれば共感できるのかもしれません。
人はじぶんの生きた証を残したい ということでしょうか？

まず長い。原作を読んでないからかも知れないがメッセージ性が伝わってこなかった。
登場人物一人ひとりの死に対する考え方が独特で感情移入しずらく、理解が薄っぺらかった。もっと人生経験をしてから見るとまた違った印象になるのかもしれない。まだ自分には見るのが早かった。
ただ自分が誰に愛されて、周りの人が誰に愛されているのか、これから先の生き方を考えるきっかけにはなった。

気が付けば自分と照らし合わせながら鑑賞していた。

自分の存在が
今突然この世から消えてしまえば
誰かの記憶に強く残るだろうか。
人の心に残るだろうか。
生きた証が残るだろうか。

違う。
それでは
悲しい記憶しか残らない。

それでも
たった一人でも
誰かの心に強く残る存在に
なりたい。

もうこの世に存在しない人を
悼むということより
今現在生きている身近な人のことを
感謝し愛することを
日々の生活の中で忘れず
大切にして生きていきたい。

ということを考えた。

価値観がわからなかった。浮き沈みがない話だと思っていたが、以外にダークな部分もあり、そこは見入った。井浦新と高良健吾の二人は蛇にピアス以来な気がして、二人が絡むシーンはよかった。

天童荒太と堤幸彦は「包帯クラブ」でもタッグを組んだ。監督・原作の言いたい事はよく解る。ただ２時間の映画で表現するには、単なるプロモーションビデオにしかならないし今回も「映画」として観るには話にまとまりがなく、はっきりいって失敗作。

ただし、俳優がこの編集される前に演じたワンカット・ワンカットの入魂の演技は、高良健吾・大竹しのぶら主役から、瞬時しか出ない麻生祐未・戸田恵子に至るまで、誰一人諦めていない。素晴らしい名演者ばかりです。特に薄情者や性悪女をやらせたら自己の中ではベストワンの石田ゆり子は今回正に頂点。優柔不断に付き纏ってる浮遊キャラの中の心情を熱演したと思います。今公開じゃ来年の賞レースまで息がもたないのが残念ですねぇ！！

とにかく話を追うと肩すかしを喰らいますが、役者の演技を観るには珠玉です。向井理＋堤監督で舞台があるそうですが、そちらは成功するのでは・・・。この話は連続ドラマ１２話枠でやれば当たると思いますが。

色んな登場人物のさまざまな　話を盛り込み過ぎで
誰を視点にして観たらいいのか　とまどいました

大竹しのぶの演技が凄すぎて　主役の高良君を食ってしまって
ラスト　主人公の高良くんの存在が薄れてしまいました

きっと　原作は話が長くて　映画に登場した人物を　こと
細かに描いているんのでしょうか？
２時間半でそれを　まとめるには　無理がありました

高良君と　石田ひかりさんをメインで話を進めても
良かったのではと思いました

全く共感出来なかったし面白くもなかった。
原作が直木賞作品なので面白いのだろうけど、映画としての咀嚼不足に感じる
そもそもなぜ知らない人を悼むのか？からわからない

映画の展開はとっても静かに、進みます。自分にとっては難しい映画でした。最後まで悼むってよくわかりません。

大竹しのぶのお母さんの演技が不思議な味を醸し出しており、また、石田ゆり子さんの演技も素敵でした。

最後に主人公の彼が石田ゆり子さんを激しく求めるあたり、今まで禁欲してたんだろうからねと納得する自分がいました。（笑）

確か凄く評判のいい原作と聞いていたけどその良さがまったくわからなかった。そもそも入り込みづらい。「なぜこの人たちは……」のオンパレード。たぶんいい原作をまとめ切れなかったのだろう。ナレーションの多様で、ひょっとして監督は映画時間にまとまらないのでナレーションで原作の良さを伝えようとしたのかもしれないけどそれは間違い。画面が持たない。結果散漫で不可解なドラマを結構長尺見せられて何がなんだか……という感じ。あらゆる点でクオリティが『横道世之介』の正反対。

今作の鑑賞後にさまざまな評価や原作者のコメントを読んだが、
良い部分と悪い部分が両方向で描かれているような感想を抱いた。
私はやはりこの主人公･静人の行為が完全には理解できない。
死を悼むというのは亡き人の身近にいた人間が行う行為で、全くの
赤の他人が知りもしない人間の為に現地に赴き祈りを捧げるという
のは、(巡礼者ならではの業で)観ていてやり過ぎの感が否めない。
彼の唐突な行為はその真摯な想いを分かり易く伝えてはくれない。
だから彼が不思議がられるのは当然のことで、しかしその行為には
彼なりの確固とした理由が存在し、それが亡き人の魂を平等に悼み、
かけがえのない命の尊さを心に刻んで欲しいというメッセージへと
繋がっていることは素晴らしいと思う。描き方からその両面が観て
とれる感じがした。昨今では不条理で恐ろしく残虐な事件が起こる。
その度にSNSなどで追悼の意が語られ、ニュースやインタビューで
被害者の像が語られ胸を痛めることが多いが、期を過ぎればすぐに
また次のニュースへと関心は切り替わる。亡くなって間もないのに、
それでいいのか？と思う気持ち。いつまでも留まっていてはダメだ、
と思う気持ち。死に対する受け取り方は人によっても様々だ。
人が死ぬことに何も感じない態勢でいることは一番の問題であるが、
過剰な反応で同情賛同を煽る現代の風潮にもかなり異様な面がある。
末期患者の母親は看取らないけど死を渇望する女性の命は助けたり、
真犯人を憎む家族に我が子の愛しい部分を記憶するように促したり、
静人が命と平等に向き合う姿勢は、生死と向き合う面で勉強になる。
ただ、私の持論で｢忘れる｣ことが弔いになることも付け加えたい。
記憶が徐々に薄れることで悲しみが和らぎ新たな一歩が踏み出せる。

(他人の死を悼むことで生きてゆける静人。母親は理解していたのね)

監督が何を撮りたかったのか、さっぱり分からない。

まずは、最初に声を”大”にして言いたい,役者陣が凄過ぎる❗️と… キャスティングで観る作品を決めるが,いい意味で、いい難しさ!(どうして其処を無理矢理そう言っちゃうの?とか,想わせた感もあったが…) 観てからかなりの時間が経過しちゃった後の,言い方解らないが、賛成派であります。

な、と言うのが観終わったときの感想。
何だかんだと言っても、最後は自分の思い通りにする3人の女たち。
悼む人も霞んでしまいました。
不幸を演じた石田ゆり子が良かったですね。
他の有名俳優はいつもと同じです。

困った人ばかりで、私には難解でした。原作を読んだらもう少し解るかと思いますが、多分読まないと思う。俳優の皆さんは素晴らしかったと思います。

皆さん書かれているように人により見え方、捉え方がある映画だと思います。
何て書こうか迷う。
良かろうが悪かろうが人は人の繋がりの中でしか生きられない。
説明が難しい…。
描かれてる人の真相が分かる気はします。
けど、どちらかと言うと男性目線なのかな。
もひとつ、ひっかかるものがあるような…感情移入は出来なかった。
言葉で説明するの難しいのですが、女性目線はもう少し違う部分もあるのではないかと思いました。
麻生ユミさんの場面は唯一涙が出そうになったかな。
子と母の気持ちは分かるけど、息子よもうちょっと早く帰ってやってよ。
母ももう少し頑張って待っててよとイチハハとして思いました。
レンタルよりは映画館で見たほうがより色々考えさせられるかもです。

大竹しのぶは、さすが大女優
素晴らしい演技力で、圧巻
高良健吾は、やっぱりカメレオン俳優
大河の高杉氏と同一人物とは思えないほど

小説に感動して、映画にも行きました。
原作の天童さん、監督、高良さん、他全てのスタッフさんにありがとうを言いたい。
私の人生で、Best3に入る映画でした。

誰にでも忘れられない故人がいる
忙しさにかまけ、あるいは長い年月の経過により、しばらく思い出さずにいる事もあるだろうが、それでもふとした時に思い出す
｢悼む人｣は観た人がひと時｢悼みたい人｣を思い出す映画です
特に母親、父親など近しい方を亡くした方にはずしんとくるかもしれません

だからこそ私は見ず知らずの人に悼まれて死者は嬉しいのだろうか、ちょっぴり近所の人に人となりを聞いただけで、｢覚えています｣と言われても所詮死人に口なし…
静人の自己満足にしか思えません
アカの他人（それも死者）にそれだけ尽くすなら母親を大切にして欲しい…と、あまりにも単純な感想を抱いてしまいました
それでも静人が救われたなら、全く意味がない行為ではないのでしょうが…

泣けるシーンも多々あり、悪くはないです
大竹しのぶ、椎名桔平（助かった時にはホッとしてしまいました）の演技には心揺さぶられました
大竹しのぶの母親役に対し、かなり地味な役どころの平田満も素晴らしかったです
テレビで放映されたらまた観るかもしれません

主演の高良さんはとてもよかったです。あの脚本の上で、よくこれほど！と思う程に。真摯で、でも人間の弱さや意味不明さもきちんと持っている主人公で。
でも、どうしても、大竹しのぶさんと平田満さん、それに井浦新さんがすご過ぎました。夫婦のシーンは本当、陳腐な言い方ですが、愛に溢れていてました。走って叫ぶような開放的なものではなくて、降り積もってぎゅーっと圧縮された、いぶし銀の愛を見ました。特別目新しい場面でもないのですが、とにかく夫婦役お二人にぐっっと来ました。
そして井浦さん。あれ、映画変わった？というくらい作品の雰囲気というかトーンがねじ曲がります。はっきり言って頭がオカシイ方の役なのですが、井浦さんが演じられると、なんだか神々しくて、驚きました。あと舞台を見ているみたいだなと感じました。
映画全体の感想ですが、みなさんが仰られているように、「悼む」という行為についての言及が甘かったような。

それと、とても個人的な意見なのですが、最後の高良さんと石田ゆり子さんのシーンは、お母さんの言葉どおりですが、もっと違う解釈というか、描き方はなかったかなあ・・・と思いました。
石田さん演じる奈義さん、いつもの流れじゃん！！またしちゃうの！？と突っ込みを入れたくなりました。

勝手に言いましたが、全体ではなく、シーンを切り取るととても素晴らしいところがたくさんあります。流されやすく体をすぐ許す薄幸な女性だけを我慢すれば興味深い映画だと思います。