劇場公開日 2015年2月14日

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「珠玉と凡作の同居」悼む人 フットさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0珠玉と凡作の同居

2015年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

天童荒太と堤幸彦は「包帯クラブ」でもタッグを組んだ。監督・原作の言いたい事はよく解る。ただ2時間の映画で表現するには、単なるプロモーションビデオにしかならないし今回も「映画」として観るには話にまとまりがなく、はっきりいって失敗作。

ただし、俳優がこの編集される前に演じたワンカット・ワンカットの入魂の演技は、高良健吾・大竹しのぶら主役から、瞬時しか出ない麻生祐未・戸田恵子に至るまで、誰一人諦めていない。素晴らしい名演者ばかりです。特に薄情者や性悪女をやらせたら自己の中ではベストワンの石田ゆり子は今回正に頂点。優柔不断に付き纏ってる浮遊キャラの中の心情を熱演したと思います。今公開じゃ来年の賞レースまで息がもたないのが残念ですねぇ!!

とにかく話を追うと肩すかしを喰らいますが、役者の演技を観るには珠玉です。向井理+堤監督で舞台があるそうですが、そちらは成功するのでは・・・。この話は連続ドラマ12話枠でやれば当たると思いますが。

フット