劇場公開日 2014年11月15日

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「【”宮沢りえVS小林聡美” 平凡な主婦が巨額横領に走り、崩壊していく姿を描く作品。The Velvet Underground and Nicoの”Femme Fatale”の曲調も印象的である。】」紙の月 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”宮沢りえVS小林聡美” 平凡な主婦が巨額横領に走り、崩壊していく姿を描く作品。The Velvet Underground and Nicoの”Femme Fatale”の曲調も印象的である。】

2019年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

 ー 近年の邦画の中では頭一つ抜きん出た一品。ー

 ・取り分け、宮沢りえ、小林聡美の二大女優の演技が今作の素晴らしさを成り立たせている。

 ・一線を越え、加速度的に横領額が増え、比例して華やいだ姿になっていく梅澤梨花(宮沢りえ)の姿。
 彼女が、平林光太(池松壮亮)と横領した金で、ホテルのスイートルームではしゃぐシーンの虚しさ、怖さは忘れ難い。

 ・真面目な後方事務員、隅より子を演じた小林聡美の抑制した演技。対照的な窓口係、相川恵子を演じた大島優子の描き方も上手い設定だなと唸った。

 ・妻の気持ちに全く気付かない夫の姿(田辺誠一)、銀行の中間管理職井上を慇懃に演じた近藤芳正も忘れ難い。

 ・それらを各役者さんから丹念に引き出した、吉田大八監督の手腕も素晴らしい。

<宮沢りえさんの何かが憑いたような素晴らしすぎる演技と、「The Velvet Underground and Nico」の「Femme Fatale」の使い方も印象的な作品である。>

<2014年11月15日 劇場にて鑑賞>

NOBU
しろくろぱんださんのコメント
2024年1月2日

新年もはじまりましたね。
今年も宜しくお願いします。

宮沢りえさん小林聡美さんの一騎打ち対峙する場面が秀逸でしたね。
真面目に生きた梨花なのに…
お金の魔力には勝てなかったということですか。
脚本演出もよかった。
お二人の演技に引き込まれました。
見終わって細かなところまで印象に残る作品でした。

しろくろぱんだ