劇場公開日 2014年3月29日

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「井上真央と中村義洋監督の相性の良さがもたらした良作」白ゆき姫殺人事件 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5井上真央と中村義洋監督の相性の良さがもたらした良作

2020年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

湊かなえ氏の小説を井上真央主演、中村義洋監督のメガホンで映画化。
過熱報道、ネット炎上、口コミの衝撃といった現代社会が抱える闇を描き出して2014年に公開したわけだが、これらの問題は2020年になっても変わることがなく、むしろ深刻化しているように感じる。それだけに、14年に封切りした意義がある作品といえる。
井上の演技はぶれがなく、中村監督の意図をしっかりと理解していることが随所でうかがえる。
また、驚かされたのは菜々緒。今作が映画デビュー作となったわけだが、殺害されてしまうのにヒール的な要素も併せ持つという難役を嬉々として演じ切った。自らの役割をきっちりと認識している頭の良さも含め、今後さらなる活躍が期待できる逸材ではないだろうか。

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大塚史貴