鑑定士と顔のない依頼人のレビュー・感想・評価
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そういう事だったのか・・・見応えがありました
こだわりの強い壮年鑑定士が、若い女性に惹かれる余り理性を失い、重要な仕事よりその女性との事を優先させてしまう程にのめり込んでいく様がリアルに描かれていました。
クレア(シルビア・フークス)が、徐々に洗練されていく様や、建物・調度品・食器なども美しく、見応えが有りました。
鑑賞後にネットに記載されてあった解説を読んで、自分なりの解釈が足りていない箇所が幾つか有った事に気付かされ、やっと全てが繋がりました。
推理モノでは有りませんが、推理小説を読んだ後のような余韻に浸れる作品でした。
クレアを名乗った女性の心情、どうだったのでしょう。
映画館にて鑑賞
ミステリー要素たっぷり。
ミステリー好きな人は楽しめる作品。自分はミステリー大好きなのでめちゃ楽しめました。
2回目を観れば色んなところに伏線が貼ってあったのがわかるように思う。まぁ、1回目でも途中からちょっと??と思うところはあったんだけど。
しかし、まさかあんな結末とは・・・。
作中で主人公の鑑定士が語る、「贋作者にはどうしてもその人特有のクセ(個性)が出る」という話が印象深い。偽物の中にもリアリティ(真実)がある、という示唆か。。
それが一番最後のシーンの伏線にもなってるのかな?彼の望みはかなわないと思うけど。。あとの人生、彼は想い出だけで生きていくのかな?という感じ。
それはそれで寂しいラスト。
何はともあれ、これは観るべき作品です。
予備知識なく見れてよかった
いやー、見事にやられた。ラストも近づいてきて、なんだよラブロマンスで終わるのか、クレアの秘密ってこの程度かって心の中で毒づいた頃にガツンと衝撃を受けた。ヴァージルと同じくらいクラクラきた。オートマタは、何かの伏線だろうとは思ったけど、こんなに鮮やかに回収されるとは。
老いらくの恋は悲劇であり喜劇であるというけれども、見ていて辛いね。ヴァージルにとってお金よりも大事なコレクションも失い、クレア自身が贋作だったとは。回想シーンで映されるベッドシーンが生々しくて、老いた男と若い女のコントラストが心にズキズキくる。
後味は悪いけれども、エンディング曲を聞きながらいろんなことに思い巡らせた。「いかなる贋作の中にも必ず真実が潜む」ているセリフをビリーは言っていたけれども、真実はヴァージルの恋なんだろうね。切ない。
映像が芸術的で美しい
美術品豪華なお屋敷、品のいい店など、綺麗な映像が始終非日常を楽しませてくれる。偏屈老人と広場恐怖症の美女のラブストーリーかと思いきや、衝撃のどんでん返しが。普段ラブストーリーを見ると眠くなるのだが、魅せ方がうまいのか最後まで飽きずにみられた。2回目に各所に散りばめられた伏線を探して答え合わせをするのも楽しい。2回目は1回目とは違った楽しみのできる2度美味しい映画。
そうくるか!?
最後までハラハラ。
絵画オークションなんて無縁の世界だけど、鑑定士とオークション参加者が手を組んで…ということも考えたらありそうかな。
ビリーやロバート(と彼女も?)どんな関わりを持っていたのかよくわからなかったけど、そうきたかー!と。
ドアを閉めたフリしてからの覗き見にはハラハラドキドキ。でも電話の相手は誰だったのか??
ビリーの最後の意味深なセリフも、1度では理解できなかったけど。汗
手が込んでいて難しい面も。
小人症?の人が何度か出てきたが、どんな鍵を握っているかも最後の方にきてようやく。なので最後まで目が離せなかった。
オートマタってすごく古くて価値のあるもの?にしては最後の方はどうでもよくなっていたような。
また、苦労人がどうやってあんな財を成したのか、もう少し踏み込んで欲しかった。
見落とした?
んー…正直な感想はここまで評価されるほどの作品なのかな?という感じでした。
私が好きな点は、主人公の演技と作中に登場する美術品の数々と言ったところでしょうか。万人に見やすい描き方がされていて良いところもたくさん見受けられます。特に、贋作の中にも真実があるというセリフは痺れますね。
最後の裏切り…どうして裏切られたのかが分からず、困惑しました。また、友人の3人の関係も謎のまま。最後に登場するクレアも謎のまま。
私は本物のクレアの使い方は好きですが結局はただの記憶力いい子で終わってしまうしもったいないなと思いました。
ビリーが黒幕という説が濃厚かなとも思いますが、ビリーのオールドマンに対する想いの描写も中途半端かなと思います…
どんでん返し、裏切りという構造だけが最後に残されてしまった感じがします。私は、そのどんでん返し、裏切りにどんな想いがどんなトリックがというところまで見たいので満足感はありませんでした。
おじいちゃんかわいそう…
違和感を感じたままクレジットを眺めていました。
何か見落とした点があるかもともう一度見ようと思いましたが、やめておきます。
【”いかなる贋作の中にも必ず本物は潜む・・・。” 若きシルヴィア・フークスの美しさに”やられた”作品】
<鑑賞当時の衝撃と、再鑑賞した冷静な感想を織り混ぜて記載しています。>
ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は常に手袋をつけているほどの潔癖症で”本物の女性”には興味がない(と言うか、生理的に苦手)、少し変わり者だが、美術鑑定士としては一流の男。
当然、女性経験はなく、一番大切にしているのは膨大な数の”一流の美しき女性の肖像画”である。
相方のビリー(ドナルド・サザーランド)と画策して、自身のオークションで”一流の美しき女性の肖像画”を安い値段で競り落としたりしているが、態度は慇懃で尊大である。
時折、”したり顔”で口にする言葉は、”いかなる贋作の中にも必ず本物は潜む・・。”である・・。
-ジェフリー・ラッシュが、良い味を出している・・。ー
そのヴァージルに、クレア・ベッソン(後半まで、一切顔を出さないが・・シルヴィア・フークス)という広大なヴィラに住むという女性から屋敷内の装飾品、家具、絵画一式を売り出したいので、鑑定して欲しいと依頼が入り・・・。
・クレアは15歳以降、一切外に出ていない。その理由は14歳の時、プラハの”天文時計”のある広場が気に入り、近くの”ナイトアンドデイ”という店に入った後、有る出来事が起きたから・・。
管理人からは、”広場恐怖症”と説明される・・。
-深まる謎に引き込まれて行く・・。-
・クレアのヴィラに足を運んだヴァージルが床で見つけた”古びた歯車”。
知り合いの修理屋ロバートに見せると、18世紀の機械人形制作者として有名な人物のモノと判明。以降、クレアの屋敷に足を運ぶたびに、”何故か”床に置いてある”歯車”を持ち帰り、ロバートに渡す。徐々に機械人形を作っていくロバート。
-面白い展開に更に引き込まれる。-
そして、ある日、クレアの美しき姿を覗き見したヴァージルが取った行動とは・・。
-が、いきなり姿を現すクレアと、急速に親密になっていくクレアとヴァージルの姿に少し”違和感”を覚え始め、ヴァージルが唐突に暴漢に襲われる辺りから、
ん?脚本が粗いぞ、ジュゼッペ・トルナトーレ監督と思い始めてしまう・・、が観賞継続・・・ー
そして・・・・・・・・・・。
<クレアのヴィラの向かいにあるバーに”常に”居る、小人症の女性の”言葉”と”名前”に驚愕し、慇懃で尊大だったヴァージルが、すっかり衰え、”ナイトアンドデイ”で注文を取りに来たウエイターに言った言葉・・・。
いやあ、面白かったですよ。ジュゼッペ・トルナトーレ監督。
この後の作品「ある天文学者の恋」も面白かったが、それ以降作品を発表していない・・・。
新作を待望しています。>
<2013年12月 劇場にて鑑賞>
<2020年4月30日 別媒体にて再鑑賞
今作はこれ位、間を空けないとね・・。>
マジかー
ラストがかわいそすぎて見てられなかった。
そりゃね、主人公のヴァージルは人としては褒められたもんじゃないかもしれない。
長年の相棒にも酷いこと言うしね。
でもですよ。だからってね、やっていいことと悪いことがさ、あるよね。
完全にヴァージルに感情移入して観てたわたしは耐えられなかったよね。
依頼人のクレアと結ばれて、絵画にしか興味のなかった偏屈な老人の人生に潤いが、彩が生まれていく様を本当によかったねって思って見ておったのですから。
この映画がサスペンスだってことを、ラストまで完全に忘れてたよね。
で、あの仕打ちですよ。
ないわー。
相棒ないわー。
かわいそすぎて、泣いたよね。
廃人になる気持ちわかるわー。
ハッピーエンド好きの人には耐えられない。
でも、作品としては見応えありましたよ。
心揺さぶられまくったからね。
にしても胸糞悪いわー。
いつかもう一度みたい
色んなレビューや解説を読んでみて、
もう一回見たいと思った。
絵画が盗まれた時はバージルと一緒に愕然としたし
伏線回収するにつれてしんどかった。
ビリーが黒幕の理由はちょっと薄い気がするけど。
でも現実離れした話ではなくて、リアルな感じが良かった。
世界のどこかにバージルがいる。
これが世に言うハニートラップなのかな…
壮年男性の悲哀を描いた物語
堅物でセレブの凄腕鑑定士が、広場恐怖症の女性からの依頼を受け、いつの間にか女性に翻弄されていくストーリー。
サスペンス色はありますが、本題は女性に翻弄される壮年男性の悲哀を描いた物語です。個人的にはあまり好きなジャンルではありません。しかし、「映画全般に登場する芸術の素晴らしさ」、「上流階級ならではの所作」、そして「傲慢でプライドの高い主人公が翻弄される説得力のある展開」は興味深く、面白く感じることが出来ました。
それでも、サスペンスの設定としては無理があり過ぎて、雑に感じたのも事実です。
サスペンスとして鑑賞した私としては、やや低い評点を付けさせて頂きました。
考えさせられる映画
タイトルがすごく面白そうだと思い、鑑賞。
まず、映画の中に出てくる美術品が素晴らしい!!
どの絵も綺麗で骨董品もすごかった。
また、鑑定士のホテルのような家や女性の肖像画、クレアの年季の入った家や美術品などなど一つ一つが綺麗だったのですごく印象的でした。
簡単な内容は、有名な鑑定士がクレアという女性からの電話で自分の家にある資産家の親が集めていた美術品を鑑定してほしいという依頼を受け、クレアの家に行きます。しかし、クレアは一向に姿を表すことはなく出来るのは、電話での対話だけ。そんなクレアの姿を見たい鑑定士がクレアを外に連れ出そうと頑張ろうとするのですが…
私は初め、この鑑定士が外に出たくないクレアを外に出そうと頑張るような恋愛モノに発展するのかな?と思いきや、思っていた展開とは全然違ってすごくびっくりでした❗️
内容は私には少し難しく思えたかな。
なので後でネタバレを読んで、あ〜!なるほどって思えました笑
でも、二回見るとさらにわかりやすくなるかなって思います!
人生や愛について考えさせられる映画であり、ラストが衝撃です!!
感情移入が出来ず
恋愛映画とかミステリーと知らずに見ました。
念のため観て面白いと思う人は多いと思います。
以下超ネタバレです。
面白かったが役者の演技がうますぎて感情移入が出来ず結果が予測できてしまう作品。
導入部分全然集中ができなかった。
というのも私にとって主人公がなかなか嫌な人(笑)極悪ならともかく自分勝手で早とちりで人をなじると言うよくいる嫌な人。
そう言う目で見てさらにミステリーと知りストーリーの中でのトリックが結構目につく。
クレアのわざとらしい出現や本当に世間から遮断されてる?と言う容貌や言動もだけどそもそも対人恐怖症があの自分勝手な老人に恋心抱く?
逆に老人は恋愛経験ない人特有の自分に都合よく解釈するから騙すのは簡単そうだけど。
でも彼も彼女を愛してたのかな。好奇心持った女性が絵画のように若くて美しかっただけの気がする。
結末を見ても疑問
仕掛け人のビリーはともかく些細なことで疑うロバートとはいつどうやって知り合った?
一流の鑑定人が盲目になる以前にあの部屋が作られたものかわからないものか。
など。どちらかと言うと主役が魅力的な詐欺集団で私服を肥やす詐欺鑑定士からまんまと全財産巻き上げると言う話の方がしっくりくる。
鑑定士がいい人じゃなくてよかった。
集めた絵画と引き換えに恋愛らしきものを経験した彼がどう変わるのかは気になるところではある。
全容が分かるのが本物のクレアからというのはちょっと不思議だけど良いクライマックスでした。
格調高いミステリー
機械仕掛けの人形の部品が出てくるからひょっとして結末はSF仕立てかと想ってもいたが浅はかだった。ミステリーなので内容に踏み込めないのが残念だが、出てくる美術品の数々、こんな格調高いミステリーは観たことが無い。主人公の視点でしか情報がないのであれこれ想像を楽しめる、変ってる映画だがプロットは凄いと言うほどでもなかったかな、映像、撮り方は巨匠らしさが滲みでている。淡々と進むので若い人には物足りないかもしれない。
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