私の男のレビュー・感想・評価
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わりと好きな二人だから・・・
主演で観る作品を決めるが… 確かに?二階堂ふみは女性っぽさを増したし… 浅野忠信との絡みは見応え(も)あるが,しかし、まだまだ(言い方判らんが)無理に背伸びし過ぎて、経験?年齢?が《作品内容・脚本》に対して,追っ付いていないかい?!なんという風にも思わせちゃったなぁ~
悪夢的快楽スペクタクル
原作の息の根止めてこそ、映画。そんなことを山中貞雄が80年も前に言っている。
原作最大の特徴の時間である時間の遡りという技法は原作にもヒントを与えたイ・チャンドン「ペパーミントキャンディ」だけでなくもっと前にはジェーン・カンピオン「ルイーズとケリー」など、いま映画でそれをやられても、それ自体驚くものでない。むしろ原作を読んだとき、映画としてのエモーションのかかりづらさをどうするのかと思ったら、こうきたか、というその大胆な取捨選択に驚く。まさに息の根止めて、再構築。
ということで、その最大の魅力、北の果ての田舎町、流氷、血、疑似親子、男と女、という映画的モチーフを再構築して徹底化した。
凡庸な小説家なら怒り狂うかもしれないが、さすが映画マニアの桜庭一樹はそれを当然のように受け入れる。その関係もいい。
さらに、時折はさまるフラッシュフォワード、映画は時系列に進んでいるように見えて、実はラストシーンの銀座まで、全部が過去回想で、ラストシーンが現在、という構成にも見え、反芻すると、とんでもないアクロバットをみた感じ。
ストーリーではなく、風景と男と女を描き出すために練られた構成。
見世物としての映画をここまで極めた邦画は本当に貴重だ。
危ない浅野忠信
熊切監督の作品は個人的好みとしてあまり好きじゃない。ある一定層の人気を誇るのは分かるが、自分としてはこの描き方にあまり飲み込めない。ただ、今回の作品ふ海炭市叙景よりストーリーが分かりやすく描かれてるので見やすいところはあるが、主役2人のキャラクターにいらいらさせられたり、性的絡みのシーンが生々しかったり、かなり感情をゆさぶられる。それがいい方でなく、嫌な方に。しかし、役者はすばらしく、中でも久々にこんな浅野忠信を見たという感じがした。何しでかすか分からない危ない浅野忠信。
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