劇場公開日 2013年3月30日

  • 予告編を見る

「花咲く皐月さん(母親)YouTube配信中」劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5花咲く皐月さん(母親)YouTube配信中

2024年1月23日
iPhoneアプリから投稿

楽しい

幸せ

萌える

テレビシリーズ『花咲くいろは』サイドストーリー。
安藤真裕監督、キャラクター原案とデザインは人気イラストレーターの岸田メル。

【ストーリー】
石川県金沢市湯涌温泉、温泉旅館・喜翠荘。
女将の孫の松前緒花は、同じ高校に通う鶴来民子、押水菜子と共に仲居と厨房見習いとして毎日忙しく働いている。
ある時、女将修行にやってきた結菜が散らかしたアレコレの中に、豆じいの業務日誌を見つける。
何気なく読みはじめた緒花だが、そこには田舎の生活に苛立つ母親・皐月と、金沢の風景を撮りにきたカメラマンの父親との出会いが記されていた。

元作品は2クールのテレビシリーズで、温泉旅館を舞台にした経営コメディ。
主人公、松前緒花と同級生の鶴来民子、押水菜子の主要三人娘に、今回はライバル旅館の一人娘・結菜が加わって、慌ただしくも楽しい日々がつづられます。

P.A.WORKS制作の当シリーズ。
得意の日常描写が冴えわたります。
2クールを成功させ力と自信をつけたP.A.WORKS、その後もオリジナル企画を連発して成功させて、『SHIROBAKO』『サクラクエスト』などのちの「お仕事シリーズ」としてお仕事アニメのジャンルを確立しています。
特徴は丁寧に作られた画面のきらびやかさと、女の子の愛らしさ。

2024年元旦の能登半島地震へのチャリティーとして、プロディースの株式会社インフィニットより、YouTubeで全話+この劇場版が配信されました。
小仕事しながらの流し見でしたが、ドラマがディスコミュニケーションを軸に作られるので、当時1クール前半を大変息苦しく見ていたことを思い出しました。
高校生たちは仕方ないとして、まわりの大人たち、なんでちゃんと報連相ないんだろう、とか。
近年の「なろうアニメ」がヒットしたのは、このあたりのストレスを回避するためにテンプレ使い倒してさっさと本題に入ったことが要因かも、なんてズレた分析してみたり。

でもまあキャラクターの関係が確立するにしたがって、信頼感でストーリーが進む様になってからはスムーズに見られます。
それと、本編ではほぼほぼ人格破綻者にしか見えなかった緒花の母親・皐月さんの性格もマイルドに描かれていて、この話ではちゃんとした大人に描かれています。
物語と時間が進んで、キャラの理解が進んだんだろうなあ。
イケメンカメラマンの父親との、夢のようなロマンチックな恋も語られており、緒花が生まれ育った東京での背景の補完にもなってますよ。

まだしばらくYouTubeでの配信は続くようです。
66分と、テレビ番組一本分ちょいの長さと短いので、ちょっとした時間つぶしや手なぐさみがほしい夜にでも、ドリンク片手にどうぞ堪能してください。

かせさん