劇場公開日 2013年11月2日

「設定とキャラクターの面白さを生かしきれず」セブン・サイコパス arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5設定とキャラクターの面白さを生かしきれず

2015年1月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

『セブン・サイコパス』という映画の中で、脚本家マーティが執筆に悩んでいるのが、「セブン・サイコパス」という映画の脚本。
この脚本の中で、サイコパスたちのエピソードが展開されるという三重の入れ子構造になっている一風変わったクライム・ドラマ。
脚本家マーティのコリン・ファレルが物書きに見えないのを除けば、
犬の誘拐犯クリストファー・ウォーケン、愛犬家マフィアのウッディ・ハレルソン、シリアル・キラー専門の殺し屋カップルの片割れトム・ウェイツ、エピソードの中の娘の復讐に燃えるクウェーカー教徒ハリー・ディーン・スタントン(その他、早々に殺されてしまう殺し屋コンビが『ボードウォーク・エンパイア』のマイケル・ピットとマイケル・スタールバーグ、愛犬家の散歩係がガボレイ・シディベだったり)など、キャスティングのセンスはかなり好き。
しかし、残念なのは、すべてのエピソードをまとめるマーティの親友ビリーのキャラクターに説得力がない。
演じているサム・ロックウェルのなにを考えているのか、何をしでかすかわからない雰囲気はいいのに、彼の行動が意味不明過ぎるのだ。
いいところはたくさんあったのに、それを仕上げ損ねたのが、勿体無かった。

arakazu