不滅の熱球

劇場公開日:

解説

名投手沢村栄治の半生と日本プロ野球の誕生時代を描いたもので、「平手造酒(1954)」の菊島隆三が脚本を書き、「魔子恐るべし」の鈴木英夫が監督に当っている。撮影は「君死に給うことなかれ」の中井朝一。出演者は、「君死に給うことなかれ」の池部良と司葉子、「荒城の月(1954)」の滝花久子、清水将夫、「二十四の瞳(1954)」の笠智衆のほか、千秋実、藤原釜足、土屋嘉男、北沢彪などで、巨人第二軍が水原、三原、中尾、川上、千葉、筒井、平山、吉原、白石、中島、スタルヒンの諸選手に扮して試合場面に出場している。

1955年製作/107分/日本
原題:The Immortal Pitcher
配給:東宝
劇場公開日:1955年3月15日

ストーリー

昭和十一年七月、日本最初のプロ野球公式試合、巨人対阪神戦が行われ、巨人軍の沢村投手は人気を一身に集めていた。スタンドから彼を見守る美しい女性、米井優子と沢村はやがて交際を始め、次第に固く結ばれていった。昭和十二年、日支事変が勃発し、選手達を兵隊にとられ、プロ野球は打撃をうけた。九月、後楽園での対阪神戦のマウンドに立った沢村は、優子の姿が見えない為に、投球のコントロールを失ってしまった。一方、優子は夏休みで大阪の家へ帰り、プロ野球に無理解な父のきびしい監視の下にあった。入営前の最後の選手権試合に西下した沢村は、球場に来た優子と会い、誤解もとけ、結婚の約束をし、最後の試合に悔いのない好投をした。沢村の除隊を待つ優子は、父に結婚を強制され、沢村の手紙を握りつぶされ、ついに大連の叔父光雄の許に出奔した。昭和十四年、除隊した沢村は、巨人軍に復帰したが、彼の投球には昔の面影はなかった。暗い気持で合宿所へ帰ると、大連の叔父に連れられた優子が沢村の帰りを待っていた。野球に自信を失った沢村は優子も、投手もあきらめようとしたが、優子は愛情をこめてはげました。優子との結婚を機に、沢村は再び昔に勝る好調をとりもどした。昭和十六年、再び召集された沢村は、カムバックを誓って立ったが、三年後フィリッピンで戦死した。巨人軍は沢村の背番号十四を永久欠番とし、彼の功績をたたえている。

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映画レビュー

3.0実際の巨人中日戦からはじまるオープニング。

2019年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 昭和11年。ジャイアンツとタイガース。ノーヒット・ノーランの記録がかかる最終回。背番号14の沢村栄治(池部)が残る3人を相手にする・・・あと一人。藤本監督(笠智衆)が「スキヤキを食おう」と選手をリラックスさせる。大記録を打ち立てても「次の日も出てくれ」と言われるほど労働環境が悪い時代だった。米井優子が来てくれれば必ず勝つ沢村。なんだか微笑ましい。

 昭和12年。入営。最後の試合はゆうこさんが来てくれても負けてしまう。そして右腕の負傷。千周生命を断たれたかとも思ったが、昭和14年に帰還して復帰。だけど闘志が失せて、観客にやじられることも多かった。結婚して優子も妊娠。また野球の勘を取り戻し、幸せいっぱいになるはずだった。しかし、二度めの徴兵・・・

 史実とはちょっと違うようだけど、戦争により野球という娯楽が失せてしまった悲しい内容。

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kossy

4.0"巨人軍よ紳士たれ"

2015年4月10日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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松井の天井直撃ホームラン
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