独立愚連隊西へ

劇場公開日:

解説

北支戦線を背景に規格外れの兵隊達の活躍を描く「独立愚連隊」の姉妹編。「大学の山賊たち」のコンビ関沢新一と岡本喜八のオリジナル・シナリオを岡本喜八が監督した。撮影は「悪い奴ほどよく眠る」の蓬沢譲。

1960年製作/107分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1960年10月30日

ストーリー

北支戦線。歩兵第四六三連隊は八路軍に攻撃を受け、軍旗を抱いて脱出した北原少尉を残し、玉砕した。北原の消息は分らなかった。師団本部は将軍廟の第四六三連隊留守隊長大江大尉に軍旗捜索を命令し、増援隊として現役小隊を派遣した。その小隊は、隊長左文字少尉以下、日本軍隊からは厄介者扱いを受け、危険な戦線ばかりを転戦している独立左文字小隊だった。将軍廟の新米歩哨兵に小川を渡河中敵兵とまちがえられ、裸のままで追い払われた。神谷一等兵は行万不明となった。裸で兵隊は勤まらぬ。左文字小隊は味方の軍用トラックを襲撃、被服、武器を揃えて将軍廟に入城した。が、事件が暴露、全員重営倉となった。一方、師団本部から軍旗捜索視察のため将軍廟に向った新任参謀新田は、慰安所の主人早川に射殺された。早川は戦友を自決させた新田を狙っていたのだ。岩陰で見ていた神谷は、新田に化けて将軍廟にのりこんだ。彼は驚く左文字隊員を軍旗捜索隊に任命、大江大尉を尻目に将軍廟を後にした。第一次軍旗捜索隊全滅の地に着いた。八路車に取りかこまれた。投降を呼びかける日本女性が探していた恋人羽島だと知った小峯衛生兵は、戸山軍曹とともに敵陣に潜入、彼と元陸軍中尉金山をひっさらった。やがて隊は、第四六三連隊玉砕の地に着いた。隊の前を中国の花嫁行列が行く。その先頭に立つ旗竿、それは失われた軍旗のものだ。左文字は洞窟で軍旗を抱いて傷つける身を横たえる北原を発見した。北原は左文字に軍旗を渡すと自決しようとしたが、止められた。部下の許に帰った左文字は北原は自決したといった。軍旗は戻った。だが、これを狙う八路軍のスパイ金山と、二階級特進を狙う関軍長が本性を現わした。関は戦争のない世界へ脱がれようとした小峯と羽島を射殺した。隊は再び八路軍に包囲された。左文字は金山を梁隊長に引渡し、決戦の時を待った。が、梁大隊は空に向って発砲し引揚げた。男と男の友情なのだ。軍旗は無事将軍廟に帰還した。しかし隊を待っていたのは、直ちに最前線へ直進せよとの命令だった。関は憲兵殺しとして逮補された。独立左文字小隊は再び戦線に向った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0愚連隊マーチ‼️

2024年2月23日
スマートフォンから投稿

泣ける

笑える

楽しい

あまりにも第一作目が好きなので、自分的には戸惑ってしまう続編‼️加山雄三さんも好きなんですけど、やはり「独立愚連隊」は佐藤允さんの存在感&ノリですね、やっぱり‼️一作目は我が憧れ三船さんが出演してることも大きかった‼️そしてこの二作目で特筆すべきは「愚連隊マーチ」‼️このシリーズに漂う "自由" を象徴するような主題歌‼️「今度は何処だ?西か東か南か北か、何処へ行っても鼻つまみ、ウェイ!何処だよ次は?西か東か南か北か、何処でもいいぜ、こん畜生め、ウェイ!」いいなぁ〜、名曲です‼️

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活動写真愛好家

3.5とても良い味なんだけど、佐藤充中心の第二作が見たかった

2020年11月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

加山雄三主演は悪く無いのだけど、前作の佐藤充に突き抜けた魅力を感じたので物足りなさは少し感じてしまった。とは言え、身代わり将軍のとこなどユーモラスなとこは大変に魅力的。騙されたふりする中国隊長とのやりとりもイキ。看護婦と衛生兵の脱走、処刑のとこは反戦的であるが、全体とのバランスの悪さは感じた。

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共感した! 2件)
Kazu Ann

4.5とにかく痛快な戦争活劇!最高です!

2020年8月19日
Androidアプリから投稿

いやー痛快!面白れー!最高!
前作とは全く独立しており本作単体で楽しめます
前作の主人公であった佐藤充が軍曹役で出演、泥沼の支那戦線の何処かという舞台設定が踏襲しているだけです
今度は本当に正真正銘の独立愚連隊で小隊となって行動します

小隊を率いる左文字少尉役の加山雄三が予想以上に良いです
彼の現代的でくだけた雰囲気でありながら、パリっとしている姿が役にピッタリです
そこに前作イメージを踏襲した佐藤充の演じる戸川軍曹が下士官について、曲者ぞろいの隊員を引き連れて大暴れです

戦闘シーンもいい加減なようで、要所は戦争映画ファンも満足いく本格的描写です
窪地の底の廃寺への突入シーンは、ザ・コンバットを思い出しました
でもそちらは1962年からの放映ですから本作の方が先
当時は兵隊上がりの人も現役だったはずですから、戦闘シーンの動きが本物そのものです

現代に製作される日本戦争映画では、戦闘シーンの兵隊の動きが如何に素人化しているか痛感します
撮影側、演出側が軍事的な素養を失ってしまっているため、勘所を演出指導できていないのです
単に爆発と銃撃を派手にやるだけのプアーな描写になりがちです
状況描写を的確に描写できる軍事的素養がないから、観客にすら戦闘状況を的確に伝えられなくなっています
本作の的確な描写はそれらとは雲泥の差です
見事な出来映えです

小隊を二手に分けて小隊主力が方向を見失うのですがその描写が、陽の影の向く方向で間違って東に戻っていると一目で分かるようにも撮影されています
タイトルにかかる重要なシーンでもありますから、地味で見逃し易いですがさすがでした

主題歌のマーチが素晴らしい!
タイトルの「独立愚連隊西へ」は
ウルトラセブン第14話「ウルトラ警備隊西へ」のタイトルの元になっていると思います
これは1968年の放映

独立愚連隊の発想は、1967年の洋画「特攻大作戦」にちょと似てます

前作での軍国化主義的、反中国的であるという左翼からの批判を受けました
そこで本作では敵の八路軍=中国共産軍は、敵ながらまあいい奴もいるというぐらいに軌道修正
フランキー堺の八路軍将校や元日本陸軍将校にして中国共産党のスパイ金山中尉役の中丸忠雄などを設定しています
これが却って物語の幅を広げて楽しくしています
その上で、手柄を立てて勲章貰って昇進しか頭に無い曹長を登場させて、軍国主義を象徴させて本当の敵としています
そして戦争孤児も登場させて両軍の間に置くことによって、戦場の中でのヒュマニティを失うなとのテーマが明確です

とかとか小難しい話はどうでも良いです
とにかく痛快な戦争活劇!最高です!

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共感した! 2件)
あき240

5.0オレたち花の愚連隊!

2020年8月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

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しゅうへい
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