右京之介巡察記

劇場公開日:

解説

南条範夫の原作より、「柳生武芸帳 剣豪乱れ雲」の高田宏が脚色、「十七人の忍者」の長谷川安人が監督した文芸もの。撮影は、「残月大川流し」の鷲尾元也。

1963年製作/91分/日本
配給:東映
劇場公開日:1963年11月20日

ストーリー

奥秩父の自然が、巨大な山谷を間近に見せる紫窪……神秘な紫の中に、合掌造りに似た家が数戸、秩父忍者佐々良道鬼一族が世を忍んで棲息している。木立の中をかもしかのように、技をみがく若者、二十歳になった瀬名市太郎--後の紫右京之介である。頭領の道鬼は、腹心の耳なしをも一太刀で打ち倒す市太郎を頼もしげに見守っていた。一四年前、八代将軍家重の名代として諸国派遣の巡察使が任命された。市太郎の父瀬名伝右衛門もその一人であった。諸大名はこぞって巡察使を味方にひき入れようと供応をさかんにしたが、武骨一辺倒の伝右衛門の存在は、他の巡察使にとって、けむたかった。夜伽のため瀬名邸につかわされた諏訪家の女中喜乃は、伝右衛門に拒否され、自害し果てた姿はあまりにあわれだった。数日後、甲州街道をゆく伝右衛門に、喜乃の弟細見剣之助が迫った。秘剣逆一文字新法は、無惨剣之助の右腕はふっとんだ。諏訪城下のかくし田の図を手にした伝右衛門は朋輩島田らの策謀により、役目を追われ、諸藩の内情を示す資料は、忍者次郎丸によって奪い去られた。やがて伝右衛門は一子市太郎に恨みを託して切腹し果てたのだ。こうした夢をたくされた市太郎は成人していった。ある日訪れた次郎丸から過去を知った道鬼は、老中酒井の命で次郎丸をつかわし、伝兵衛門を死に追いやったことを悔いた。朝霧に煙る石河原に、真剣を握りあう二人、“わしを仇と思え”と迫る道鬼に父親ゆずりの逆一文字の構えが光った。その時から道鬼は、市太郎に紫右京之介と名乗らせ、父の死因を知らせずに娘の紅と一緒にして紫窪の頭領にしようと心にきめていた。そうとは知らない右京之介は父の死をさぐるため、諏訪の城下に下る途中、次郎丸から道鬼の秘密を聞き、芙蓉ケ沼へのりこんだ。今は仇道鬼と向いあい、父親ゆずりの秘剣逆一文字斬法は見事道鬼を足下に倒した。

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