キング・コング(1933)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

絶海の孤島と大都会ニューヨークを舞台に巨大な怪獣キング・コングをめぐる騒動を描き、特撮映画の原点となった古典的名作。映画監督デナムは無名の新人女優アンを新作の主演に抜擢し、撮影クルーを連れて南海の孤島へやって来る。そこには、島民たちから神と崇められる巨大な怪獣コングがいた。島民たちはコングへの生贄にするためにアンを連れ去り、デナムたちは島の奥へと救出に向かうが……。ウィリス・オブライエンによるストップモーション・アニメーションは世界中の注目を集め、レイ・ハリーハウゼンや円谷英二といった名クリエイターに多大な影響を及ぼした。1976年および2005年にはリメイク版が製作された。

1933年製作/100分/アメリカ
原題:King Kong
配給:千鳥興業社
劇場公開日:1933年9月14日

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写真:PictureLux/アフロ

映画レビュー

2.5既に完成形となっている

2023年10月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

キングコングや恐竜達の動きの凄さに驚く。特に宙に浮く尻尾の動きの滑らかなこと。そして彼らが格闘するシーンは迫力満点。更に、大きな門から侵入して村を襲う姿は、まさに荒ぶる神そのものだ。

そんなキングコングが最新の高層ビルで先端兵器である飛行機によって倒される。ここに、現在に至るまで続くモンスター物のストーリーが完成されているように思える。

しかし、この作品の様々なことに対する態度は受け入れ難い。特に『鎖より恐怖を味あわせて従わせればいい』という表現。そのままでも酷いが、キングコングを他のものに見立てているように思われる。

現在の価値観やルールで判断すべきではないが、どうしても不快感が拭えなかった。

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komasa

5.0特撮映画の古典‼️

2023年6月3日
スマートフォンから投稿

悲しい

楽しい

興奮

最近では髑髏島のライバルたちがレベルアップしたり、ゴジラやメカゴジラと戦ったりで何かと大変なキング・コングのスクリーンデビュー作‼️着ぐるみではなく高さ約46センチのモデルやミニチュアを使った特撮に胸ときめくのは私だけでしょうか。確かにピータージャクソン監督のリメイク版「キング・コング」は素晴らしかった‼️CGもアクションも人間ドラマも完璧でした。しかもナオミ・ワッツ扮するアンと心の交流を持つ‼️しかし、私が考える「キング・コング」という作品の本来の魅力は、大都会で素っ裸で孤独に陥り、美女の美しさに惑わされ、転落していく憐れさだと思います‼️それは現代社会においても美女の美しさに限らず、様々な誘惑に負けて転落していく不当な男性像に当てはまるのではないでしょうか。

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活動写真愛好家

3.0偉大なる雛形の発明

2023年3月22日
iPhoneアプリから投稿

物語のプロットはいたってシンプルだ。映画の撮影隊が辺境の島で数多の巨大生物と出くわし、すったもんだの末に巨大なゴリラを見世物として本国に持ち込んだものの、途中で鎖が外れてNYじゅう大パニック、というもの。

この単純さと普遍性ゆえに本作は怪獣映画というジャンルにおける物語の一つの雛型を完全に確立したといえる。

思えば草創期からして既にひたすらショッキングなスペクタクルに終始するような暴力的欲望からは距離を置いて「人間の因業」というメタ的な系列を敷設していた怪獣映画というジャンルは、そのイメージに反して割と真面目で冷静沈着だ。『ゴジラ』がシリアスな反核メッセージを表象するための文法として怪獣映画を採択したのも頷ける。

歴史的なことはさておき映像もすごい。ストップモーションやクロマキー合成といった当時の新技術が随所に遺憾なく散りばめられており、なおかつ重力も感じられる。ネットもテレビもないような時代にこんなものを劇場の巨大な画面で観たら卒倒してもおかしくない。

にもかかわらず今本作を見てもそこまで面白いと感じられないのは、ハリウッドの映像技術史が今なお更新され続けていることの証左なのかもしれない。

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