J・エドガー

劇場公開日:

J・エドガー

解説

FBI(アメリカ連邦捜査局)の初代長官を務めたジョン・エドガー・フーバー(J・エドガー)の半生を、クリント・イーストウッド監督とレオナルド・ディカプリオの初タッグで描くドラマ。1924年、FBIの前身である捜査局BOIの長官に任命され、35年にFBIへと改名した後も、72年に他界するまで長官として在任したJ・エドガーは、カルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで8人の大統領に仕え、FBIを犯罪撲滅のための巨大組織へと発展させていった。しかし、多くの功績を残した一方で、時に強引な手腕が物議をかもし、その私生活は謎に包まれていた……。脚本は「ミルク」でアカデミー賞を受賞したダスティン・ランス・ブラック。共演にナオミ・ワッツ、「ソーシャル・ネットワーク」のアーミー・ハマーら。

2011年製作/138分/G/アメリカ
原題:J. Edgar
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2012年1月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第69回 ゴールデングローブ賞(2012年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(ドラマ) レオナルド・ディカプリオ
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(C)2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

映画レビュー

4.0ディカプリオの老け顔が、リアル

2024年1月26日
iPhoneアプリから投稿

 後20年もしたらおそらくあんな顔になるのかな?その時に見比べたいものだ。
 FBI初代長官の半生。どのあたりまでが実像かわからないが、映画では、マザコン同性愛者であり、なかなかのワンマン。でも歴代8人の大統領に支えてきた強者。
 同性愛者といっても、最初MSガンディをデートに誘ったり、女性に興味がないわけでも無さそう。
でもガンディさん、最後までミスと呼ばれていたってことは結婚もせずエドガーに支えていたってこと?愛していたんでしょうね。それ以上に尊敬と敬意があったんでしょう。最後エドガーの願い通り、悲しむよりまず証拠をテキパキと処理するところがすごい。
 ディカプリオはやはり上手いし、監督もやはりすごいね。

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アンディぴっと

2.0老人メイクの技術は凄かった

2023年12月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

FBI産みの親であるJ・エドガー・フーヴァーの半生を描く物語。

有力者の個人情報を収拾し脅迫に使っていた・・・というJ・フーヴァー。当然、私的に余り良い印象を持っていない人物。そんな彼を主役としてどのように描くのか、興味深く鑑賞。
映画はFBIの話と、トルソンとの愛憎劇の二本立て。
フーヴァーが同性愛者であったエピソードは初耳でしたが、それ程興味があるわけでなく、FBI・・・特に、個人情報の収拾と脅迫、ケネディ兄弟との確執やケネディ大統領暗殺時の対応・・・そんなエピソードが殆ど語られない内容に失望を感じました。

ディカプリオの迫力ある演技等は見所に感じましたが、それだけ。
映画としての評価は厳しめです。

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よし

4.0イーストウッドのらしさが色濃く出た作品

2023年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

FBI長官に50年にわたって君臨し続けたJ・エドガー・フーバーの生涯を描く。

凄まじいほど倒錯した人間。

司法省の役人時代から理想的な国家の建国を主眼に、共産主義や犯罪者を徹底的かつ独善的に排除する。

情報の収集・整理・体系化や論理武装に天才的な才能を発揮する一方で、折々の有力な政治家たちのスキャンダラスな情報までをも収集し、躊躇なく強請の道具として活用、誰も手出しのできない、絶対的な権力を長年にわたって堅持した。

他方、強烈なマザー・コンプレックスを抱え、女性恐怖症のキライがあり、同性愛者であり、恐らくは先天的に吃音を持つ。そのくせ、ナルシシズムが病的に強く、注目を集めるためだけに、口述で伝記を書かせたり、著名人との会食をしばしばセットしたり、虚言も吐く。

しかしながら、イーストウッドとディカプリオが見事だなーと思うのが、この倒錯がひとりの人間として、適切に調和している点。

人間は神でもロボットでもないのだから、絶対的に善でもなく、絶対的に悪でもない。けれど、個としては一貫して調和しているという、誰しもが(程度の差はあれ)持つ”揺らぎ”を絶妙に描ききっている。

さすがに、老齢の特殊メイクは若干無理があったものの、イーストウッドのらしさが色濃く出た作品。

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えすけん

3.5【FBIを作り上げた男の虚勢と見栄と尋常ではない努力。終生明かされなかった同性愛者としての生き様を描いた作品。フーバーを演じたディカプリオの24歳から、晩年容色が衰えて行く様を演じきった姿も凄い。】

2023年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■1919年。パーマー司法長官宅の爆破事件を受け、共産主義の過激派を国外追放する特別捜査チームのトップに就任したフーバー。
 24歳という若さで大役を任された彼はごく限られた人物だけでチームを編成し、人権侵害すれすれの手口で国家反逆者を追い詰めていく。

◆感想

・フーバーの24歳から晩年までを、その間に米国で起こった様々な事件、リンドバーグの息子の誘拐事件、ケネディ大統領の暗殺、キング牧師のノーベル平和賞受賞などを絡めて描いた作品。

・フーバーの功績としては、今作にも描かれているように今では当たり前の”指紋採取”から始まる科学的捜査方法を導入した事が良く分かる。

・一方、今作で力点を置いて描かれるのは、フーバーの性的嗜好であろう。若きクライド・トルソン(アーミー・ハマー)との出会い。そして、彼を右腕にしながらFBI長官の座に君臨しつつ、私生活ではクライドとの交流により、人間性を保っていた事が分かる。

・又、母(ジュディ・デンチ)を慕いながら、母からの吃音克服や、同性愛を否定される中、苦しみ足掻く姿は、何とも言えずに鑑賞した。あの反動が、皆の前での高圧的態度として表れていた事は直ぐに分かる。

・今作でフーバーを演じた、レオナルド・ディカプリオの24歳の才気煥発の時代から、晩年容色が衰えて行く様を演じきった姿も凄い。

<巷間で有名な有力者達の個人ファイルを作成し、一時期は影の大統領とも呼ばれた男の最期の姿は哀しい。
 一人、ベッドの脇で息絶えて居る姿。
 救いは、彼の身体にそっとシーツを掛けた、同じく老いたクライド・トルソンの姿であろう。
 後年、J・エドガーの評価は、地位を乱用しての個人ファイル作成の事実が明るみに出て、問題視されたが、彼が生涯を賭けて現在のFBIの基礎を作った事は事実である。
 その事は、賞賛に値すると私は思う。
 後は、残された者たち、引き継ぐ者たちがFBIを正しく、国家を守るための組織として運営して行くことに尽きるであろう。>

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NOBU
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