劇場公開日 2012年8月4日

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「目立たないのが残念」遊星からの物体X ファーストコンタクト Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0目立たないのが残念

2023年1月7日
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1982年のジョン・カーペンター監督作品「遊星からの物体X」の前日譚。犬を血眼で追い、人を誤って撃ってでも仕留めようとした1人の男に繋がるまでの話だ。82年版ではその男は撃たれて絶命するモブキャラだったが、彼にも壮絶なドラマがあったのである。
製作陣は始めからそのスタンスでやってきたのかは知らないが、前日譚と言ってもやっていることはリメイクである。本作の紹介文でも、「影が行く」の3度目の実写映画化と謳っている様に、続編を兼ねたリメイクに過ぎないのである。それ故に82年版と基本となるストーリーは全く同じであり、当然ながらデジャブは感じてしまう。しかし、それでも前日譚としての役割もきちんと果たしている様に感じる。全てはラストが肝心なのだが、本編にはほぼ全焼したノルウェーの観測所の前で横たわる「異形」の焼死体の正体や、自殺したであろう男の死体、壁に突き刺さった斧など、82年版で「何かあったに違いない」としか感じなかった部分に至るまでを丁寧に描き、映画ファンへの思いやりともとれるものを感じる。製作陣は何とかして納得させる方法を考えていたのだろう。
宇宙船が地上に出てきた形は変更されていたが、何十年も前の作品の続編が最新技術で甦るのはやはり嬉しいものだ。CGも良く出来ており、変形した皮膚や触手など、あのヌメッとした状態をよく表している。しかし、あの造形のエイリアンなのにどうやって宇宙船を操縦し、あるいは建設したのかが気になる所だ。あるいは誰かの宇宙船に搭乗していた凶暴な生物が逃げ出したのか何なのか、これは82年版でも本作でも語られなかった謎である。

Mina