劇場公開日 2009年2月14日

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「【”パンク・ロックの初期衝動よ、永遠に!”オジサンパワーを舐めんなよ!若き頃には刺さらなかった今作だが、オジサンになって観たら爽快だった作品。】」少年メリケンサック NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”パンク・ロックの初期衝動よ、永遠に!”オジサンパワーを舐めんなよ!若き頃には刺さらなかった今作だが、オジサンになって観たら爽快だった作品。】

2022年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

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ー パンク・ロックと言えば、10代後半の初期衝動に駆られた若者の荒っぽい音楽と捉えられがちだが、ジョン・ライドンや、今作でも前半チラリと出演している故、遠藤ミチロウさんは還暦過ぎても、パンクな音楽活動をしていた。
  今作が面白いのは、”少年メリケンサック””という25年前に結成されたパンクバンドが、25年経って、世に出る過程をクドカンが面白く描いている点である。-

◆感想

・宮崎あおいさんのイメージは、私の中ではしとやかな和服が似合う女性である。
ー 映画で言えば「天地明察」で天文学者の夫のを内助の功で支える妻である。
  で、夫を演じた岡田さんとめでたく結婚。良きかな。-

・だが、今作の宮崎さんの弾けっぷりは、若さもあって見応えがある。
 更に少年ではなく”中年メリケンサック”のメンバーを演じた、佐藤浩市、木村祐一、田口トモロヲが良い。
ー 個人的には、若き頃ギターとベースで殴られた後遺症で、よぼよぼだったヴォーカルのジミーを演じた田口トモロヲが、ドンドン元気になって行く姿と、絶叫の為何を歌っているんだか分からなかった歌詞が明らかになる過程は、可笑しい。(あの歌詞は、問題が有って書けません・・。)-

<パンクだけではなくって、初期衝動と言う程大袈裟ではないが、不惑を過ぎると元気が無くなるオジサンって、大きな組織にいると結構見かける気がする。
 けれど、エレファントカシマシの宮本さんが、常日頃言っている”オジサンの良さ、パワーを見せようよ!”という言葉を思い出した面白き作品である。
 最初は、バラバラだったメンバーが最後に気持ち良くまとまるクドカンの脚本は秀逸である作品でもある。
 ”サア、明日から又、頑張ろう!、全国のオジサン達!!”>

NOBU