容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
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天才も人の子でした
映画評価:70点
ドラマは1話しか観たことがなかったので、登場人物は知っていたものの、ストーリー自体は無知でした。
そんな自分にも分かりやすい設定と構成に好感を持ちました。
次にストーリーですが、とても作り込まれていて楽しめました。
この手の犯人が最初から知らされている推理ドラマは、犯人の手口や嘘、バックグラウンドなんかが楽しめる要因なんですが
この作品は全て良かったと思います。
なんといっても最後のトリックは最後まで気付く事が出来なかったし、驚かされました
っまさか!って感じでした
周りがガリレオ楽しいと騒いでいただけの事はありました。
【2014.6.25鑑賞】
何度見ても泣いてしまう
東野圭吾原作で映画化ドラマ化された作品は数あれど、これがNo.1なんじゃないでしょうか?ラストはわかっているのに何度見ても泣いてしまいます。
松雪泰子さんも素晴らしいですが、堤真一さんはやっぱりすごい!!SPではあんなにイケメンなのにここでは負のオーラ満開。
観る者に息つかせぬ展開
2時間あっという間に感じた。
うまいよなぁ。
石神の通勤路を一度映し、再び同じカメラワークで、
ホームレスたちを横目に「彼らも歯車」という石神と湯川のやり取りを映す。
私はここで違和感を感じたのだけど、推理には思い至らなかった。
なんかの伏線か、とは予感したけれど。
伏線どころか核だった。
石神がなぜ日々の生活に絶望を感じていたのか、というところを、
もう少し観る者に納得させてほしかった。
まぁ小説の原作にはこの辺も綻びなく描かれているのかしら。
読んでみようかな。
犯罪の謎解きと人物像の両方がちゃんと描かれていた
総合75点 ( ストーリー:75点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
この手の作品は、犯罪の謎解きと犯罪者の人物像に迫ることの2つが重要になってくると思うが、本作ではそれがいい感じで両方うまく描かれていた。ただの数学者がどうやって男一人をそれほどうまく殺すことが出来たのか、もしそこで失敗したら全体計画をどう修正するつもりだったのだろうかとか、アパートでの死体処理をどうしたのかというような、犯罪行為の描写のほうはあっさりとして具体性に欠ける部分もあって必ずしも満足出来たわけではないのだが、それほど悪いものではない。
人生に絶望していた孤独な男が勝手に唯一の希望として崇めて人生を捧げるというのは面白い。誰も聞いていない授業を一人で勝手に進めるほどの荒涼とした彼の心の、たった一つの潤いのために全てを捨て去り彼女のために一人で勝手に尽くすというのは、傍から見れば異常だとしても、とても彼らしい生き方のように思える。
福山雅治の演技を今作で初めて観たが、他の人が普通の演技をしている中で、一人でいい男を演じて普通ではない科白の言い方をしているのが浮いていた。堤真一や松雪泰子が犯罪に巻き込まれて深刻な演技をしている横で、かっこいい男を貫いているのが違和感がある。もっと真面目で現実的な演技のほうが作品に合っているのではないか。
独立した映画とみるか、ドラマの映画化とみるか。
一本の独立した映画としてみれば、結構楽しめる作品だが、原作を読んだ私には、主人公の堤真一がどうしても受け入れられない。
もう少し真面目で顔が悪い方がいい。
もう一つ、松雪泰子。女優の美しさが目立って幸薄いシングルマザーは想像出来ない。
まあ原作を越えたのは福山雅治の作り上げたキャラとテーマ音楽かな。
原作が、抜群に面白いのでシナリオはよっぽど下手な脚本家でない限りはまあ大丈夫。
原作は読んだ後に涙が溢れ出した。
映画はそうならなかった。
それが差。
最後に、私は柴崎コウ派です。
美しい景色は頭の中にある
面白かった。
冒頭の磁石のアップでガリレオがしゃべっているところから、でっかい実験装置の俯瞰ショットをワンカットで見せるところから引き込まれた。
犯人が雑居房の天井のシミから四色問題のビジョンを想像するシーンがよかった。それだけに登山のシーンは蛇足に感じてしまった。「僕の人生は充実している。この景色を見て美しいと感じる事ができる」的なことを言うのだけど、美しい景色は頭の中にあるからいいんじゃないか?と思ってしまった。
間違えるな!愛ではなくなってしまい、悪は空しく綻びる
人は時として愚かになり、善人や天才がどうしようもない間違いを犯す。そして、どんなわけがあろうとも、どんなに巧妙に取り繕ったとしても、悪は空しく綻びる。ドラマでは原作(東野圭吾)から少し離れて一人歩きしたガリレオですが、本作には東野(原作)らしさを感じました。何回か観る毎にシナリオの緻密さが判ってきて、評価が上がります。
また、友人である石神(堤)との対決に苦悩するガリレオ湯川(福山)に対して、原作での草薙刑事の信義に代えて、本作では恋心を含んで描かれた内海刑事(柴咲)の言動も見所です。
悪質なトリック
普段、邦画のサスペンスは観ないけれど、これはひどかった。
冒頭で、子供がDV父を過って殺してしまった時点で救急車か警察を呼ぶのが正しいモラルある人間の対応だ。
罪は軽いだろうが、きちんとつぐなうべきである。
子供の心理的なケアなども含めて悪質な隠蔽を行うことがどれ程子供のトラウマになろうか。
仮にどうしてもお隣さんを助けたいなら、ラストで犯人の供述によってようやく死体が上がったように、ただ全部自分で罪を被る覚悟で死体遺棄をおこなえばよろしい。
住所不定で身寄りのない素行不良な親父が蒸発しても誰も気にしない。
ホームレスの生命を虫けらの如く扱い、警察に対して挑戦的なトリックを仕掛ける陰湿な数学者には怒りを覚える。
しかし、頭がよいが、常人には意味不明の難問に取り組む常識のないバカというキャラクターは世間一般の数学者のイメージとあっているかも。
こいつは死刑でよい。
福山さんは物理学者である意味があるのか不明だが、登山のシーンで、「実に面白い」とか言ってる姿が気取った学者がはじめて山にのぼるって感じで笑えた。
主役は物理学者という設定だが、アメリカのリアリティーのある科学捜査系のドラマや映画を期待してはいけない。
巧妙な東野圭吾ワールドが堤真一によって鮮やかに!
これ、もう3、4回は観てる気がするんですが飽きませんねー。テレビ局製作の邦画だとかなり上位に入るんじゃないでしょうか。
いつ観ても初めて原作を読み終えた後にまたすぐ読み返した時のことを思い出します。「不思議に思っていたでしょう」で鳥肌がたったことも。
東野作品は初見で唸るのはもちろんのこと二回三回と伏線を確認しながら答え合わせのように楽しむのも醍醐味の一つ。
“飽きさせない”の功労者は監督や脚本ではなく原作の東野圭吾さんの構想となんといっても堤真一さんでしょう。
湯川先生「実におもしろい」とか言わない〜と思ってドラマは観てなかったんですが、常人の一歩も二歩も先を行く天才二人の対決の温かい切り口が新鮮でせつなくて見事に手の平で転がされた『容疑者X』は特に好きということもあって不安を感じながらも試聴。
堤さんじゃイケメンすぎない?と思ってたけど見事にいい感じに“石神”で(欲を言うならデ・ニーロみたいに髪まで再現して欲しかったw)、回想〜護送までの堤さんの演技には原作以上に涙が止まらなくなりました。
あと東野さんの文章ってすごい情景がイメージしやすいから実写化もスムーズに楽しめるし(『真夏の方程式』はしてほしいくらい!)、改悪も多いけれど小説ならではの「上手いなぁ」という部分や原作のページをめくる手が止まらない感じも活かしてあるしこの映像化は大成功と言っていいと思います。
本音を言うならテレビ局製作じゃないのがみたかったけど、テレビの延長って感じも極力抑えてあって好感が持てました。それに結局本当はもっと可愛いげのない(いい意味で)イメージだった湯川先生たちも今ではもう本を読みながら福山さん、コウちゃん、メガシャキwで勝手に再生されちゃうようになりました。
でも本作では内海はいなくてよかったかな。なんか商業的なだけの配役や演出はがくっときます。
そしていくらなんでもダンカンは違うでしょ〜!w
あとは爆発とか雪山とか変な付け足しをせずにもっと最初と最後の娘のくだりなんかに時間を割いたら更に良かったかなと思います。
あ、牢屋の天井の演出は素晴らしかったです!堤さんの表情も相まって。ああいう、文字を素直に起こすだけじゃない映画ならではの工夫はうれしくなります。
とにもかくにも原作ファンも充分満足できる良作です。
愛の証明
まずストーリーについて
テレビ版も楽しんで観ていたが、今作も面白くガリレオシリーズは面白いなぁと思った。
冒頭の内海が湯川に愛について尋ねることが全体の振りになっており、今回の事件がそれに対する証明となっている、というのがこの映画の構成である。
最後に内海が石神にとってあの親子の存在が生きる理由だった、というのが印象的である。
あの親子への恋心が生きる活力だったのであろう。(あの親子が石神にした挨拶などは大したことのないものだが)
常に論理的で私情を挟まない湯川は苦しむことになる。それは石神に対する愛である友情があるからである。天才として分かり合えた友情が。
論理的・科学的には説明がつかない愛の存在を一つの例として証明したのが今作であると思う。
非常に悲しい物語だ。確かに誰も幸せにならない。真実は時に残酷なものだ。
最初から死体を捨てればよかったという意見があるが、日本の警察をなめてはいけない。宿からの失踪届けから花岡の存在を突き止めかならず死体が引き揚げられたであろう。
映画について
なんといっても堤真一だろう。最後に泣くシーンは俳優ってスゴイなぁと感じさせられた。
邦画も捨てたもんじゃないな!…
タイトル通りに思えた数少ない邦画鑑賞の中でもトップクラスの作品になった。
とても感慨深い内容で、ラストのやられた感はとても気持ちが良かった。
久っ々に日本映画で泣いた。もしお勧めの邦画は…と聞かれた時は是非薦めたい作品の一つです。
うん、面白い
テレビとは印象が違う気がしました。いい意味で思い切ったな~と思いました。オチも驚きましたし、普通に面白かったです。堤さんは凄いですね~。何でもできる気がします。でも、凄すぎて映画の印象が暗いのが欠点ですね。暗い映画を否定する訳ではないですけど、何となくこういうドラマはもう少し明るくてもいい気がします。
ラストでやられました!
元々東野圭吾が好きで他の本は読んでいましたが
ガリレオは何故か手が伸びず未読でした。
丁度地上波でやっていたので、正直あまり期待せずに見てみましたが、
話の展開と、何より堤さんの演技にやられました!
人生に疲れきっている表情とラストの号泣するシーンは忘れられません。
柴咲コウのモデル演技も露出が少かったので気になりませんでした。
ただ、ドラマ→映画になったからか
冒頭の実験や雪山など大掛かりなシーンがちょっと…。
『お金掛けてますよ!ドラマじゃないですよ、映画ですよ!』って感じが
気になりました。
でも全体的にはとても見応えがある映画でした!
原作読んでみようと思います!
“映画っぽくしてみました”が鼻につく
自ブログより抜粋で。
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直木賞受賞作が原作だけあってテレビドラマの劇場版と思えば充分面白いんだけど、テレビ的価値観による“映画っぽくしてみました”が鼻につく。
(中略)
原作未読のおかげで驚きのトリックにはまんまと騙されたし、感動の大団円も素で満喫できた。
けど、オープニングの派手なだけの実験や取って付けたような雪山登山とか、なんか「頑張って映画スケールにしてみました」っていうあざとさが気になってしょうがなかった。
山小屋が顕著なんだけど、照明がよくないのか撮り方が嘘くさいのか、セットがあからさまに作り物だし、湯川と石神の挑戦的な別れ際のスローモーション撮影も演出過剰ではったりにしかなっていない。
推理モノとしてのトリックの全貌がわかったときはさすがに唸らされたけど、そこに至る推理過程は観客を置いてけぼり。
もう少しヒントなり、ミスリードなりを用意してくれないと傍観するしかない。別の言い方をすると、真相は予想できなかったにもかかわらず“やられた感”は乏しいのだ。
また、脚本の詰めの甘さからか石神にあまり天才らしさを垣間見れられないのも物足りなさを感じた。
トリックそのものは天才らしい周到なものだったけど、前提となる石神という孤独な天才キャラクターを描き切れていない。
机上で難問を解くとかではなく、もっと日常的なところで凡人との違いを見せつけなければいけないんじゃないの?
役者に目を転じると、堤真一の役柄をわきまえた抑えた演技はよかった。実質的な主役は彼。
松雪泰子と金澤美穂ちゃん親子もいい。松雪泰子はいい女優さんになったなあ。
福山雅治も悪くないんだけど、堤真一らと対峙するとやはり格の違いを感じてしまう。
柴咲コウはたくさん映画に出てる割に演技の幅が少ないなあってのが正直なところ。でも今回は案内役ということでそれはあまり気にならない。ただ、唯一の見せ場といえる福山雅治に真相を問い詰めるシーンが演出のまずさもあって台無しなのが惜しまれる。
総じて最近あまりない本格的な推理モノとして悪くはないんだけど、素直に褒める気になれない歯がゆい作品。
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