劇場公開日 2005年11月19日

「007以前のD・クレイグが繊細な演技を披露」Jの悲劇 バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5007以前のD・クレイグが繊細な演技を披露

2020年4月30日
PCから投稿

『つぐない』や『追想』の原作者、イアン・マキューアンの小説の映画化で、独特の不穏な空気を持ったストーカー映画。サイコ・スリラーとも言えるし、でもスリラーというような事件なのかも微妙な線を付いてきていて、倫理観がちょっとねじれた変な映画を観た、という印象が強い。主演は007になる前のダニエル・クレイグ、クレイグ演じる作家のストーカーにリス・エヴァンス、クレイグの恋人役がサマンサ・モートン、ビル・ナイなんかも出ていてキャストはかなり豪華。007以前のクレイグって過小評価されていた気がするが、本作ではかなり繊細な演技をしていて、007を卒業した後のクレイグのキャリアを占う意味でも、観ておいて損はないと思う。

村山章