パンドラ

劇場公開日:

解説

「ドリアン・グレイの肖像」のアルバート・リューインが「パンドラ」神話と「さまよえるオランダ人」伝説から現代化して製作、脚色、監督にあたった1950年度色彩映画で、撮影は「黒水仙」のジャック・カーディフ、音楽は「アンナ・カレニナ」のヒューバート・クリフォード。「邪魔者は殺せ」のジェイムズ・メイスン「ヴィナスの接吻」のエヴァ・ガードナーを中心に、「脱走兵」のナイジェル・パトリック、「カンタベリ物語」のシェイラ・シム、「南極のスコット」のハロルド・ウォレンダー、マリオ・キャブレらが実演する。

1950年製作/122分/アメリカ
原題:Pandora and the Flying Dutchman
配給:NCC
劇場公開日:1951年10月26日

ストーリー

20年前の話。スペインの海岸、エスペランサの浜辺に、美しいアメリカ女性パンドラ(エヴァ・ガードナー)とオランダ人ヘンドリック・ヴァン・デル・ツエ(ジェイムズ・メイスン)の情死体が打ち上がった。パンドラは恵まれた境遇にありながら男にはいたって冷たく、恋の世界からだけは遠い女性であった。しかし彼女はその冷たさに自殺した青年(M・ゴアリング)まで出ると、自動車選手のスティヴン・カメロン(ナイジェル・パトリック)と結婚して青春に終止符を打とうと決心したのであった。ある夜、土地の湾に真っ白なヨットが入って来、好奇心からパンドラが泳いでいくと中にはオランダ人ヘンドリック一人が乗っていて、まだ見たこともないはずのパンドラの肖像画を描いていた。パンドラはやがて彼に恋してしまった自分を発見したが彼女の友人ジョフリイ・フィイルディング(ハロルド・ウォレンダー)はその恋が不幸に終わるのではないかと憂えるのだった。そんなところへ彼女の昔の恋人、闘牛士のファン・モンタルヴォ(マリオ・キャブレ)が現れ彼女の婚約を知って、烈しくスティヴンに嫉妬しはじめた。彼女の恋を得るため、彼は闘牛場で華やかに荒れまわり、何とか彼女の目にとまって結婚したいと焦った。一方スティヴンはこれに対して自動車のスピード記録を樹立した。その祝いのパーティーの夜、パンドラとヘンドリックはひそかに脱け出て海岸で愛を誓い合った。2人をつけてそれを盗み見たファンは真のライバルが誰であるかを知ると、直ちにヘンドリックのアパートを襲って彼を刺した。しかし翌日、闘牛場のファンの前に殺したはずのヘンドリックが現れ、呆然としたファンは突進して来た牛にあえなく突き倒された。パンドラはスティヴンを捨て、ヘンドリックのヨットに再び泳ぎ渡った時、突然起こった嵐は船を沈めた。かくてさまよえるオランダ人ヘンドリックは、死よりも強い女の愛によって、始めて永遠の中に生き帰ったのであった。

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