劇場公開日 1992年4月4日

フィッシャー・キングのレビュー・感想・評価

全26件中、21~26件目を表示

3.0一番好きなのが洋ピンビデオ「クリーマー、クリーマー」

2018年12月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ロビン・ウィリアムスが公園で裸になるシーンが素敵だ。役者魂を感じた。妻を失って自分を失ってしまったのに、ホームレスとなり力強く生きている様が素晴らしい。ジャック役のブリッジスと巧く対比させてあった。リディア役のアマンダ・プラマーも身体をはった(?)演技で笑いを誘う。

 後半になると、クリスマス映画のように奇蹟を起こしファンタジー映画になっているのだが、ここは好きではない。もっと社会派映画のような一面を見せてくれたらもっといい映画になったであろうに。

 一番好きなのが洋ピンビデオ「クリーマー、クリーマー」。

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kossy

3.0後半が良い

2018年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

前半あまり引き込まれなくて、うーんって思ってたけど、後半から面白くなってきた☆
人の想いの深い所を抽象的に描いているような?
結果良い作品でした(*´ω`*)

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yupppiii

4.0I like NY in June, how about you? テリー・ギリアム監督の大人のファンタジー

2016年5月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アクの強い作風で好みが分かれる監督テリー・ギリアムの中でも珍しいハートウォーミングな作品です。随所にテリー・ギリアムっぽさは出てくるんですけど、最後までスッキリと観れます。

内容としては毒舌DJだったジャックとそのジャックがきっかけで起こった銃乱射で妻を失ったパリーの再生の物語。ちょっとおかしなパリーを演じたロビー・ウィリアムズは流石に観る人を惹き付けます。ロビー・ウィリアムズってこういう役が良く似合うなぁ。失墜したDJジャック役のジェフ・ブリッジズ、最初の方の陰鬱な表情と最後使命をやり遂げ病院で楽しそうに指揮者をしている姿の違いといったら。なんとなく印象の薄かったジェフ・ブリッジズなのですが意外といい役者さんだったんだと思いました。

やはり駅で好きな女性とすれ違っただけで周囲の人が踊りだすシーンは秀逸ですね。誰かに恋をしている時の気持ちを上手く表現しています。奥手なカンジだったパリーですが即興でボトルのキャップで椅子を作りあげたりとちゃんと女の子を惹き付ける要素を心得てますね。中華でダブルデートとその後のシーンは観ているこちらまで心温かくなります。

というかアンがいい女過ぎや!この作品でアン役のマーセデス・ルールがアカデミー賞を取ったのはきっとアカデミー会員のおじさん、おじいさん方がアンに「男に尽くしてくれる理想の女性像」を見たからに違いない!!

好きな人とのキスで過去のトラウマが蘇ってきてしまうのは一筋縄でいかないテリー・ギリアムらしさといった所でしょうか?フラッシュバックに襲われたロビー・ウィリアムズが亡き愛妻を思い出し、暴漢に襲われる時に死んで妻に会える事を予感して「サンキュー」っと口してしまうシーンはちょっとゾッとしました。

「6月のNYが好き」っという全編を流れる曲が象徴しているかのような、テリー・ギリアム監督としては毒っけの少ない優しい作品でした。

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アキ爺

3.5友情物語

2016年5月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

現代にディストピア表現とファンタジー要素、ソノ世界観が本当にドン・キホーテが撮りたいンだなぁ、T・ギリアムは。

随所に監督らしさが醸し出され主要登場人物のドラマ性を濃く描いていて不器用なカップルのやり取りにJ・ブリッジスの恋愛模様と感動出来る仕上がりに。

序盤から話の展開が読めずラストには友情物語とハッピーエンドで幕を閉じスッキリな終わり方。

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万年 東一

5.0聖杯の心

2016年3月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

悲しい

幸せ

ようやっとのレビュー500本目ということで、
折角だしお気に入りの映画のレビューでもしてみる。

というわけで、
ロビン・ウィリアムズ&ジェフ・ブリッジス共演の
'91年作『フィッシャー・キング』をご紹介。監督は
『12モンキーズ』『ゼロの未来』の奇才テリー・ギリアム。

あらすじ。
毒舌がウリの人気DJ ジャックは、自身の不用意な発言
が招いたある事件のショックで世間から雲隠れ。今は小さな
レンタルビデオ屋を経営する恋人アンの家に居候の身だ。
ある晩、自暴自棄になって街をさ迷っていた彼は、
ホームレスのパリーという男に命を救われる。
パリーは、神のお告げを受けて伝説のキリストの
聖杯を現代のニューヨークで探しているという妙な男。
最初は彼をイカれた人間としか思っていなかった
ジャックだが、パリーと自身の意外な因縁を知り、
彼の助けになりたいと行動を共にする事に。
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ジャンルで言うならこの作品は人間ドラマなのかもだが、
ギリアム作品を知る人ならご存知だろうあの独特な
ユーモアと奇妙なテンションに彩られた作品だ。

グランドセントラル駅の雑踏が巨大な舞踏会へ変貌する名場面、
チャイニーズレストラン内の柔らかで暖かな色合い、
パリーを付け狙う“赤い騎士”の荒々しいデザインなど、
映像はカラフルで幻想的、時に暗く悪夢的。
酔いどれたようにアンバランスなカメラワークも手伝い、
現代ニューヨークが舞台なのに雰囲気はまるで異世界のよう。

ユニークで笑えるシーンや、ちょっとトんでるキャラも満載だ
(人によってはそのアクの強さが苦手かもだが、
 どうかまずは最初の30分間を我慢してほしい)。
パリーを演じた故ロビン・ウィリアムズのブッ飛び演技と、
それに振り回されるジェフ・ブリッジスの掛け合いは
最高に可笑しいし、故マイケル・ジェター演じる元シンガー
の絶唱シーンやチャイニーズレストランでのドタバタ
なんて、思い出すだけでニンマリしてしまう。
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だけど、ギリアム監督の作品は安易な現実逃避を許さない。
彼の描くファンタジーはむしろ、無慈悲な現実をいっそう
際立たせるように機能しているのではと思える時がある。

ジャックが出会う人々の言動は滑稽に見えるが、
時々ふっと、彼らなりの論理や悲しい想いが見え隠れする。
精神病院の場面でのゾッとするような冷たさ等も忘れ難いし、
パリーの過去を描いた場面は情け容赦無く残酷だ。
幸せの絶頂の後に訪れるあの悲劇的な展開には、
本当に胸が圧し潰されそうになってしまう。
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そんなシビアさを打ち出しながらも、
鑑賞後に残るのは晴れやかで幸福な後味。

パリーが恋い焦がれる女性リディアに想いを打ち明ける場面。
断言したっていい、これは僕が今まで観た映画のなかで、
最も感動的で胸に迫る告白の言葉だった。

パリーとリディアとの会話にはこんな台詞がある。
私が出版を手掛けてるのはゴミみたいなロマンス小説よ、
と自虐的に語るリディアに、パリーはこう答える。

「時にはゴミの中から美しいものが生まれることもある」

ここだ。この映画の全編で貫かれているのはこの視線だ。
傷付いた者、打ちひしがれた者に向けられた優しい眼差しだ。
傷だらけの自分を愛してくれる人がいる幸せ。
傷だらけの自分にも居場所がある幸せ。他方、
相手の欠点も過去も含めていとおしく思える気持ち、
誰かをただ純粋に救いたいと願う気持ちの美しさ。

劇中に登場する『フィッシャー・キング』の物語が
示すよう、人間の価値は外見や名声では決して測れない。
嘘つきで身勝手だったピノキオが、初めて人を救う為
に行動したことで人間として生まれ変われたよう、
人間性とは『誰かの為になりたい』と願う純粋な衝動なのだと思う。
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正直に言うと、僕も本作が完璧な出来だとは思っていない。
終盤はやや性急だし、アクが強過ぎると思える部分もある。
だけどほら、ビリー・ワイルダーだって言ってるじゃないか。
「完璧な人なんていないさ(Nobody's perfect.)」

物事の好き嫌いはテストの採点とは違う。
演技脚本撮影音楽が見事でも好きになれない映画はあるし、
逆に、欠点があってもなぜか好きな映画だってある。
僕らが何かを好きになるのは、
それが何から何まで完璧だからじゃない。
欠点を抱えながらも必死にもがいてここに在りたいと願う、
そんないじらしさに惹かれるが故だと思う。
だから僕はこの映画を愛して止まないのだと思う。

<了>

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浮遊きびなご

4.5Amor vincit omnia

2015年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

駅の雑踏の中 彼女を見つけるあのシーン
彼の心の暖かさが伝わります。

誰しもが持っているであろう『聖杯』的な心を
私利私欲のためではない自然な気持ちを強めてくれる
全てが許され全てが癒される、悲しみも苦しみも全て洗い流してくれる暖かさが好きです。

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カルヴェロ