婚礼

劇場公開日:

解説

一夜の婚礼の祝宴を舞台に、ポーランドの歴史を象徴的に描く人間ドラマ。監督は「コルチャック先生」のアンジェイ・ワイダ。製作はバルバラ・ペツ・シレシツカ。スタニスワフ・ヴィスピアンスキの同名の原作戯曲をもとに、アンジェイ・キヨフスキが脚色。ワイダ監督は舞台演出家としても知られているが、「婚礼」は現在もしばしば上演され、映画と共に代表作のひとつとなっている。撮影は「約束の土地」のヴィトルド・ソボチンスキ。音楽はワイダ作品の舞台の仕事が多く、九〇年の「ハムレット」日本公演にも参加したスタニスワフ・ラドヴァンが担当。主演は「白樺の林」などのワイダ監督作品の常連のひとりである、「ブリキの太鼓」のダニエル・オルブリフスキ。

1973年製作/ポーランド
原題:Wesele
配給:岩波ホール
劇場公開日:1993年2月6日

ストーリー

1900年、ポーランドの旧都クラクフで、ひとりの若い人気作家(ダニエル・オルブリフスキ)が、農民の娘(エヴァ・ジエンテク)と結婚式を挙げた。二人は、参列者と共に馬車で、郊外にある花嫁の姉(イザァ・オルシェフスカ)と結婚した画家(マレック・ヴァルチェフスキ)の館に向った。詩人(アンジェイ・ワピツキ)、新聞記者(ヴォイツェフ・プショニャック)らクラクフの著名人が招かれた婚礼の宴が始まり、ユダヤ人商人の娘ラヘラ(マヤ・コモロフスカ)がやって来て、庭のわら人形にまじないをかけて去っていった。やがて宴の人々は、幻想の世界に陥り、歴史的人物の幽霊や亡霊との出会いを繰り返す。館の主人は、一人の亡霊から蜂起の命令を受け、農民の若者ヤシェック(マレック・ペレペチコ)に亡霊からもらった蜂起のシンボル、黄金の角笛を持たせ、周辺の村々に走らせる。農民のチェピエッツ(フランチシェク・ピェチカ)はそのことを知ると蜂起の準備を行い、芸術家やインテリに参加を迫るが、彼らは酔いと幻想の中の出来事だと動こうとせず、やがて彼らはすべて魔法にかけられたように動かなくなる。明け方、角笛を失くしたヤシェックが帰ってくると、蜂起と独立の幻想に呪縛された人々は、庭のわら人形の周囲で、夢を見ているかのように踊り出す。そして花婿の前で、一頭の白馬がゆっくりと倒れていく。

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