劇場公開日 1956年5月18日

祇園の姉妹のレビュー・感想・評価

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3.0私も、間違えた!

2023年7月26日
スマートフォンから投稿

恥ずかしながら、
溝口健二監督作品と間違えて
レンタルしてしまったが、
将来夫婦になる勝新太郎と中村玉緒が
共演していたことにはニンマリ。
もっとも、作品の中では
接点の全く無い共演ではあったが。

また、その勝新を尻目に
妹を妾にした旦那を演じる進藤英太郎は、
芸妓を身請する旦那業の難儀さを
醸し出して笑いを誘う。

芸妓としてのしたたかさと
妻の座への希求の中で揺れ動く心情を描く
この物語、
何となく希望も感じられるエンディング
ではあるが、
しかし、問題は解決していないままだ。
姉は、好意を寄せる男と
一緒になれたとしても
妻の座が約束されているのか不明だし、
身請けされ、妾状態の妹も、
勝新との結婚には、
そのハードルはまだまだ高そうだ。

いずれ溝口版も鑑賞の予定。
同じ脚本ではあるようだし、短い尺なので、
物語としての解決編には
ならないのだろうが、
二人の行く末がどう感じられるのか等、
名作の誉れ高い溝口作品では
どんな発見があるのか、
楽しみになってきた。

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KENZO一級建築士事務所

1.5間違えた!

2016年4月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

幸せ

 溝口健二の監督作品と思い込んで借りたDVD。中村玉緒が出てきた瞬間、おかしいことに気付いた。中村の年齢と溝口監督の制作年代が合わないことに気付くのは、私よりも20年は年上の年代であろう。小暮実千代と小野道子では分からなかいが、借りてきたのは野村浩将という監督がリメイクした溝口健二と依田義賢の脚本「祇園の姉妹」であった。
 溝口ブランドが剥がれた映像ではあったが、これはこれで楽しめた。特に、小野道子の手管に丸め込まれる進藤英太郎のコメディ。胡散臭いおやじを演じたら本当に面白い。見ているほうは笑いをこらえるよりほかない。
 驚きは、最後まで誰か分からなかった高橋貞二似の呉服屋の店員が、勝新太郎だったことである。言われれば勝新なのだが、あまりの若々しさに全く気付かなかった。彼の恋の相手が小野ではなく、中村だったら気付いたかもしれないのだが、、、
 琵琶湖に遊びに行くシークエンスは、実はこの若い二人の素顔を描く重要なものだと思う。琵琶湖紅葉のガラス張りの部屋のシーンには見覚えがあり、子供のころにテレビで見たような気がしている。
 なんだか不思議な気分で一本の映画を観た。

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佐分 利信