東京原発

劇場公開日:

東京原発

解説

東京都知事が東京に原発を誘致すると提案したことから巻き起こる、パニック風刺サスペンス。監督・脚本は「黄昏流星群 同窓会星団」の山川元。撮影は同じく「黄昏流星群 同窓会星団」の北澤弘之、音楽プロデューサーは「うつつ」の長岡和弘、美術を「TRICK トリック―劇場版―」の稲垣尚夫が担当している。出演は「油断大敵」の役所広司、「カラオケ」の段田安則、「わたしのグランパ」の平田満、「座頭市」の岸部一徳、「ロボコン」の吉田日出子。

2004年製作/111分/日本
原題:東京原発
配給:ザナドゥー
劇場公開日:2004年3月13日

ストーリー

200X年。大胆な発想と派手なパフォーマンスでリーダーシップを発揮し、都民の支持を得てきた天馬東京都知事(役所広司)が、臨時緊急会議の席上で爆弾発言を。逼迫する財政の再建のために、東京に原子力発電所を誘致すると言い出した。しかも、庁舎のすぐ隣の中央公園に。驚いたのは、その場に収集されていた津田副知事(段田安則)、佐伯政策報道室長、石川都市計画局長、大野財務局長(岸部一徳)、泉環境局長(吉田日出子)、笠岡産業労働局長(平田満)の6名だ。彼らは、物理学の権威で東大の榎本教授を交えて喧々諤々議論を戦わせるが、やがて実は、この無謀ともいえる知事の提案の裏側に、無関心な都民に国のエネルギー開発について考えさせたいという真の狙いがあることに気づき、ほっと一安心する。ところがその矢先、フランスから極秘裏に運ばれてきたプルトニウム燃料を載せたトレーラーが、爆弾マニアの少年・透にジャックされてしまった。しかも、そのトレーラーは都庁庁舎に向かっているという。パニックに陥る都庁の人々。だが、天満知事らの活躍によって爆弾は回避され、その後の緊急記者会見で、知事は原発誘致を宣言するのだった

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(C)「東京原発」フィルムパートナーズ

映画レビュー

3.5あの震災の前に警鐘を鳴らしていた作品のひとつ

2022年3月6日
Androidアプリから投稿

原発のコストは、やはり廃棄物処理を含めて考慮すべきもの。温室効果ガスの抑制だけで判断していいものではない。
この作品で特に期待されていた蓄電池や水素、ゴミエネルギーは2022年のいまどうか。再生可能エネルギーの課題も多い。
いずれにしても、地産地消はいいと思う。

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kawa

2.5勉強にはなるけど映画としてはダメ

2022年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

アマゾンプライムで★4.5という驚異的な高評価だったので観ましたが個人的にはイマイチでした。解説ではサスペンスとなっていますが、実際にはコメディ色の強い映画なので、骨太で緊迫感のある映画を期待すると肩透かしを食らいます。

ストーリーとしては、日本の原発政策の問題点を解き明かしながら、日本政府と国民の無関心を批判するものとなっており、「反原発映画」と言って間違いないでしょう。
原発推進派の意見と反対派の意見がどちらも分かりやすくまとめられており、真偽の程はさておき大変勉強になります。2004年の時点でこれだけ原発問題に切り込んだ映画があったことには驚きですし、公開当時よりも福島の事故があった今だからこそ考えさせられる映画です。

ただ、劇中のほとんどが変わり映えの無い会議室で原発の話をするだけでなので、絵的な面白さはありません。映画ではなく大学の講義か講演会を聞いている気分になります。また、後半に爆弾テロのくだりがありますが、唐突で脈絡もなく展開に無理がありすぎます。はっきり言ってクソみたいな脚本です。原発問題を知る入口としては観て良かったと思いますが映画としては高評価は付けられません。

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N T

5.02004年にこんな映画があったなんて

2022年2月7日
スマートフォンから投稿

2022/2/6、タイトルに惹かれてAmazonPrimeで視聴しました。2004年にこんな映画があったなんて知りませんでした。
ストーリーもよく考えられていて、出演者の演技力の素晴らしさもあり、あっという間の2時間でした。
原発に対してはいろんな意見があると思いますが、多くの人に見て欲しい作品だと思います。

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マサル

4.0エネルギー政策とは・・・

2022年1月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

エネルギー政策とは何かを考えさせられる映画。
原発は安全だということを軸に話が展開されていくわけだが、その中で我々が疑問に感じることを演者が問いかけて「当時として解っていること」を淡々と答えていく。
この映画は作者から、何も考えていない有権者への警告でもある。
この作品は全編とまでは言わないが中学校や高校で課外授業として流して子供達に考えさせるきっかけをつくるのに向いているような気がした。
また、実力派俳優ばかりが出ていて単純に面白かった。

最後に福井の高速増殖炉「もんじゅ」は大失敗に終わり、この映画で語られているエネルギー政策の根幹が揺らいでいる。
使用済み燃料については未だに解決しておらず、最終処理場(単なる保管場所)すら決まっていない。
考えることを後世の人間に丸投げしてエネルギーを消費している事こそ、日本の財務の黒字化よりも深刻で先に解決しないといけないのではないかと思った。

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C・ゲバラ
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