MEMORIESのレビュー・感想・評価
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大友克洋、森本晃司、岡村天斎、今敏、片渕須直らの仕事が堪能できるオムニバスアニメ
映画好きで普段アニメを見ない人にまずお勧めするとしたら、この1本かなと思います。3本のオムニバス作品で、バラエティ豊かなで贅沢なSF&メカ描写が楽しめ、大友克洋、森本晃司、岡村天斎、今敏、片渕須直らアニメクリエイターの仕事を堪能することができます。
現実と虚構が交錯する「彼女の想いで」、本格ミリタリーで描かれる逃亡喜劇「最臭兵器」、途方もない手間をかけて全編1カット風に制作された「大砲の街」、どれも十二分の見ごたえがあり、非常に豪華な3本立てです。劇場で見たのは公開時のみですが、何かの機会でスクリーンでかかることがあるといいなと思っています。
バラエティ豊か
バラエティ豊かな3つのエピソードのオムニバス映画
大友克洋の作品は観ないと損した気になる
この作品、今、ようやく観ることができた。
エピソード1は星野之宣を思い出すようなSF作品。
とても良くできたストーリー
エピソード2の最臭兵器は発想が素晴らしい。
思わず笑ってしまった。
エピソード3は世界観が独特。わかりにくいけど見入ってしまう。
エンドロールにスタジオジブリが出てきてちょっとびっくり。
めちゃくちゃに贅沢な107分
色んな人にオススメしたい1本!
息をつく間もなく引き込まれる!
そしてなんて豪華な制作陣だこと…
3つそれぞれの監督の色がめちゃくちゃ出ていて、ぜんっぜん飽きない!
私は今敏が好きなので、「こんなところに今敏作品があったのか😭」と掘り出し物だった!
なのでやっぱり、私は1つ目の作品が1番好きだった!虚構と現実が入り乱れる今敏ワールド…!決してハッピーエンドではないけど、不思議と心地よい余韻に包まれるエンド…。
2作目も楽しかった!シン・ゴジラばりの兵器と攻撃に、わーぎゃー言いながらもなんだかんだケロッと生き延びている主人公がシュールだった笑
被害がとんでもなさすぎて、「もうそろそろくたばれよ!」と心の中で何度かツッコミをいれた(ひどい笑)
最後の結末も、あまりにもテロすぎる笑
全ての元凶ここにあり!
3作目は、作画と世界観に惚れ惚れ!家族の生活のすべてが、大砲(戦い)によって成り立っているというのが、風刺的だったし、「みな、なんのために戦っているのかもよく分かっていない」という状況もなかなか感慨深かった。
西村寿行先生の(滅びの宴)
1995年と言うとオウム真理教と阪神淡路大震災の年だ。
この頃は余り良い思い出無いな。Macのクワドラ840avに買い換えた。VM2で大戦略をやる事に飽きたので。いずれにしても、バブル後でやっとWindowsが出たと思って、奴らもやっとMacに追いついたか!などと余裕を見せて、家に引きこもっていた頃だ。
『彼女の想いで』
(思い出は逃げ込む場所じゃない)
彼女の想いで、作られた仮想現実で犠牲になってしまった男達の悲劇。プッチーニのマダム・バタフライの赤い薔薇は彼女の思い出として、死の宇宙を漂う。
想いで、思い出になるって事だ。
『最臭兵器』
西村寿行先生の(滅びの宴)を連想させた。
『大砲の町』
言うまでもなく、アニメを超えた芸術作品。
表現を通じて伝えようとする真摯さ
ちょっと難解だったり唐突な感じを受けやすい、主流のSFアニメ映画とは違った”別枠”感のある作品です。そのため、一般受けとしては多少損をしているかも知れません。
ただ、その時代のスタンダードを凌駕したきれいな映像に巨匠の英智が込められており、一度心の中に受け入れてしまえばなかなか忘れることのできない刹那が集成されています。
とりわけ私としてはレビュータイトル ↑ に挙げた印象を三小品から夫々感じていますが、なかでもその後の人生の中で時折思い出すシーンがこれ
「思い出は、逃げ込む場所じゃない」
その通りですね、でも愛おしくて悲しいです、でもその通りなんです。
人生の過半が思い出になるにつれ、この言葉には感謝しています。
タイトルなし
どの話も異なったテイストで確固たる世界観が構築されており、すぐに引き込まれた。
さすが大友克洋、当時のアニメ映画にしては、現代ヒットしてるアニメ漫画が二番煎じなのではないかと思わせられるくらい、メカニックや人物画の精密さに圧倒されてしまう。
必ずしもハッピーエンドでなかったり、多くを語らずとも、視聴者の想像に委ねたりクスッと笑えるストーリーなのも良かった。
なぜ今まで観ていなかったのか?
今日、コロナワクチン接種して静養しながら観ているが、冒頭からCOLONAの文字にビビる。
とは言え、話が始まってしまえば、三話三様、それぞれに色味の違ったスリルや笑いや風刺がギュッと詰まった濃い作品。
近年、デジタルアニメーションを観る機会の方が圧倒的に多くなっている昨今。セルアニメでこれだけの仕事をこなしている画面を観ると感動的ですらある。デジタルでれば今やよくあるワンカット的演出も公開当時であれば、どれほどの驚きだったことか。
ホントこの時代のアニメはヤバすぎ。
SFホラー、ブラック・コメディ、風刺意欲作
大友克洋ら3人のアニメ監督による1995年のオムニバス。
3エピソード共ジャンルも違い、それぞれ面白味がある。
EDクレジットを見ると、今や人気のアニメ監督やアニメクリエイターが携わっているのもお宝的発見。
宇宙のゴミ処理船が救難信号を受信し、向かった宇宙の墓場の遭難船の中で、一世紀も前のオペラ歌手の怨念に襲われる、森本晃司監督『彼女の想いで』。
SFホラーといった趣向で、3エピソードの中では一番好き。
宇宙の幽霊船の中で体験したのは、ホログラムか、幻覚か、それとも…?
映像も背景も緻密で、それも相まって恐ろしさもじわじわ盛り上がる。
脚本に故・今敏、音楽に菅野よう子が参加している。
風邪気味の研究所職員がある薬を風邪薬と謝って飲んでしまった事から人を死に至らしめるほどの悪臭を発生させてしまい、国家も関わる大騒動に発展する、岡村天斎監督『最臭兵器』。
ブラックなパニック・コメディで、3エピソードの中で最も見易い。
悪臭を発生させる原因となってしまった男の災難、自衛隊や関係各位のてんやわんやぶりが滑稽。
一人の平凡な男を亡き者にする為に、まるでゴジラ並みの攻撃。戦車やヘリなどもリアルに描かれている。
スタッフに『スプリガン』の川崎博嗣、『アニマトリックス』の川尻善昭が参加している。
敵めがけて砲撃が繰り返される架空の都市の一日を描いた、大友克洋監督『大砲の街』。
3エピソードの中で最も好み分かれそうだが、その技法に唸らされる。
約20分ほど、劇中の一日をワンカットで見せた映像、演出、編集に圧巻!
独特な作風やキャラデザインも含め、不思議な感覚になる異色作にして意欲作。
戦争や軍事訓練、軍需産業への風刺も込められている。
スタッフに『この世界の片隅に』の片渕須直が参加している。
初オムニバス
3つの短編から成るオムニバス作品。こういうの初めてでサクサク観れて面白かった。途中寝たけど笑(新文芸座の大友克洋ANで鑑賞)
1.彼女の思い出
宇宙にてスペースデブリと化した人工衛星の処理などを営む4人のクルーが救難信号を受け、遭難船に乗り込むSFホラーテイストの作品。
救助に向かったミゲルの声が山寺宏一!そんで宇宙!もう完全にカウボーイビバップのスパイクで再生してしまった!笑
明らかに外見よりも広くて薄暗い船内を捜索するシーンがなかなか怖い鏡に誰かが写ってたり、写真の中が変化したりとコテコテのホラー感も画の実感とあいまってさらに怖い笑
ラストはエヴァの思い出に取り込まれて全員消息不明に。ビックリするくらいにバットエンドだがそこがいい笑。
2.最臭兵器
製薬会社に勤める田中が風邪をこじらせ、風邪薬と勘違いして飲んだ薬のせいでめっちゃ臭くなり大変なことになる作品。
なんじゃそりゃ!めっちゃシュール!何臭いんだかもわからない!笑
終いには臭気が黄色の気体となり、田中の体にまとわりつく。うわ、くさそ笑。
頭空っぽで見られるパニックコメディー。キャラデザが浦沢直樹ぽかったけど違ったみたい。コントみたいだった笑。
3.大砲の街
ここで寝ただから覚えてない笑。確か長回しの多い作品で兵隊みたいに規則正しく動く人がたくさんいた。くらいの印象笑。いつかもう一度見たいな
あとあと調べると音楽担当が石野卓球や菅野よう子だったりと豪華なメンツ!彼女の思い出が1番面白かった!
20151023 シュールなオムニバスアニメ
オムニバス形式の、それぞれテイストの異なる3本立ての映画です。久しぶりに質の高いアニメーション作品を観たくて観ました。21世紀の現代だからこそ、妙に皮肉というか、ブラックユーモアというか。暗に何かを意図しているような気がしてしまいます。どれもそれぞれ面白さがあるので選べません。大人のためのアニメですね。
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