劇場公開日 1981年10月7日

「サリドマイド」典子は、今 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0サリドマイド

2022年1月6日
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鑑賞方法:映画館

ふとこの映画のことを思い出しました。
僕と同年代の辻典子さん、ご本人が主演です。半生をそのまま演じ、後半はドキュメンタリー。

1981年、封切り時に映画館で鑑賞。
40年も前に1度観ただけの映画なのに、こんなに克明にすべてのシーンと役者たちの演技、せりふ、三上寛の歌と歌詞まで記憶に刻まれていてそのまま歌えます。

同年代なので、
僕の知人にはサリドマイドの被害者が3人いました ―
・高校生キャンプで一緒に銭湯に行った彼、
・すぐ近所に住んでいたことを発見した彼、
・将来薬学部に進みたいと言っていた彼、

どれだけサリドマイド禍の薬害出現率が高かったのか、3人も僕の身近な生活圏にいたことで、それを強く実感せざるを得ませんでした。

母に訊いたのです、
何故悪阻(つわり)を抑えるこの薬を飲まなかったのか?
母:「つわりはひどかったし、この良い薬のことも知っていた、でも飲まないことにした。飲まないで我慢した」と。
たまたまですね。

映画は、松山善三の仕事が温かいです。
妻高峯秀子が演技指導監督についたとか。
母親役の渡辺美佐子が本当に素晴らしい。スイカを食べる典子の足をタオルで拭いて、せかせかと汗だくの自分の顔をその手拭いでゴシゴシふくんだなぁ。
もちろん辻典子さんの獲得した しなやかな生き方も。

この映画を観たことが、その後の僕の人生をどれだけ決定的に方向付けたのか、今さらながら振り返っています。

レーナ・マリアという北欧のゴスペル歌手の映画も、その後鑑賞しました。
自己憐憫ではなく、自己肯定感は誰の生き方をも拓いていくんですね。

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手も足も出ないときには言うべしと
食べさせて下さい笑顔のデザート

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きりん
chikuhouさんのコメント
2023年7月30日

共演されていた三上寛さん ミュージシャンでありながら様々な映画に出演されていますね  私も40年くらい前にみましたが、主演の典子さんのその後の人生を聞いてみて、多くのご苦労があったことを思います
しかし40年経っても、私の心にもしっかり残っています

chikuhou