台風クラブのレビュー・感想・評価
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前貼り
有名な作品なので、機会があって映画館で観てみたが、そんなに言われるほどでもなかったかな。
当時は斬新だったのかもしれないけど。
女子中学生が脱いで、胸が見えちゃってるのが、引いちゃう。
児童ポルノ?
男子中学生の股間は、プールの中でも前貼りがしてあって、うーんって。
当時は斬新だったのかもしれないけど。
カメラ割りというか、画面の構成は監督さんのセンスを感じられると思う。
20240122 目黒シネマ
現在の倫理観では怪しいところもあるがリバイバル上映なので仕方がない
今年15本目(合計1,107本目/今月(2024年1月度)15本目)。
大阪市ではこの映画をリバイバル上映しているところがあって、そこに見に行きました。
台風を通じて少女が成長する姿、あるいは思春期ならではの子の「表現表情のむつかしさ」を扱う映画です。
この点はリバイバル上映でも見ても(なお、前にも書いた通り、リバイバル上映では4K上映になっても「当館は2K上映です」になるのが普通)理解できると思うのですが、いかんせん古い映画であるため、今「それ」をやれば法律上アウトじゃないのかという部分(特に体罰など学校の教育関係)がかなり出てきます。もっともこのことが「実際上」問題になるのはリアルで教師である方、ついで行政書士など資格持ちが「どういう倫理観なんだろう…」というくらいに現局されます。
ストーリーの展開としてはわかりやすいものの、先にの述べた通り「風紀・倫理関係」がものすごく現在と乖離しているので、そこが人を選ぶかな…といったところです(換言すれば、当時はスケバン刑事じゃないですが、そういう「荒れた時代」があったらしいということは知っていても、実際そこまで荒れていたのかというのはこの映画でもわかり、そういう観点で見ることもできる)。
もっともこれらの点については「映画の描写にないことを勝手にあることないこと入れることはできない」という当然の理解に基づくものですので、採点上減点なしという扱いにしています。
今みても強烈なエネルギーを感じる。
昔々、、11時ころ父親の帰宅する車の音でむくむくベッドから這い出し居間に向かう。そんな時間に(普段はもっと遅い)父が帰って来た時だけ一緒に大人の深夜番組11PMを見るのを許されていた。番組でBarbee Boysという新人バンドの紹介を今野雄二が熱く語っていた。スタジオで演奏した「翔んで見せろ」がカッコよくてノックアウトされた。
で映画を見たのはずいぶん後で、たしかTVだったと思う。なんでかわからないが青臭い青春映画が苦手な子供だったのである。しかしこちらもノックアウトだった。
各自、小さな台風を心に抱えた子供達の一夜の狂乱のお話である。もう30年以上経っているのに子供達を取り巻く状況は変わって無くて可哀想すぎる。
現代版に置き換えると「プールに金魚、、」になるのだろうか、、?なんか地味だな。
もちろんDVD持ってるけど、映画館で観たくてやって来た。久々見ると子供達の演技が棒読みだったり、あれこんなに下手だったかな?と思ったが明らかに撮影後半に打ち解け、演技が自然になっていくのがわかる。
あと今回音がクリアに聞こえて色々発見があった。
水槽のエアレーションや、隣の部屋のアヘ声とか、色々工夫してる。絵もすべてのカットにアイデアがあり、偶然も一つ漏らさず記録するぞ!という気迫が感じられる。さらっとレビューを見ると全くピンと来てない方も多くて驚く、時代なのかな?
私も歳をとって色々青春映画を見るようになったけど、この映画を超える日本の青春映画を私はまだ知らない。
映画公開後「翔んでみせろ」は自殺誘発を配慮して自主規制か放送禁止になったような記憶がある。
あ、あと三浦友和が最高です。
面白かった
面白かった。
中学生の性とエネルギーの暴発が映像になってる感じ。
今だと撮れないし、色々問題になりそう。
今観ると時代感との距離感があるのでそれもあって観やすかった。
この時代から、家庭の空洞化が問題として浮き上がってるんだなとも感じる、子供達の孤独感から生まれる台風クラブの危うさ、生と死の狭間の時間。
少年のネグレクトなのか、家族からの虐待なのかで、
「ただいま、おかえり」を繰り返すのが怖かった。
この状態の彼は、現実から乖離してコミュニケーションが取れない様に見える。精神が体に帰ってきたら普通の面白い男の子なのに。
そして、その負のエネルギーが美人の優等生への加害に向かうのが怖い。あれは普通に性加害のシーンだよな。そしてそのあと、皆んなと合流した彼女は「何もなかった」ってゆうのとか。
性被害で良く聞く話すぎてほんとにホラーだった。
何故男子の不幸が女性への加害に向かうのか、今、ようやく可視化されつつある社会の捩れみたいな物がこの映画には写ってるように思う。
配信で鑑賞
レビューが書きにくい作品だ。
公開時、話題作となり相米監督を名を高めた作品だ。但し、私は観たいとも思わず、40年近くを経過して初めて鑑賞した。
感想はタイトルの通りで、本当に書きにくい。名作との評価が定まった作品なのに、私に感動をもたらさない。
中学生の生活や心情のある1面(正ではなく負の面)を描いた映画であることは理解できる。描かれているのは、不良ではなく普通の中学生達だ。
冒頭、女子中学生が空を見上げて、「台風が来ないかな」と呟く。日常生活に退屈し、飽きていること訴える。大人の嫌な面(数学の先生の恋人問題)を見せつけられて、大人になることへの嫌悪感を抱かせる。
台風が接近すると一部の中学生達は日常生活から逸脱し、日頃の鬱憤を晴らすかのように自由な行動を取っていく。ひとつ間違えば危険な行動だ。
多分、普通の中学生を描いた姿が新鮮で高評価を得たのだろう。40年経た今でも新鮮だ。そこは私も評価する。が、物語として私には面白いと思えず、この評価となった。
言葉にできない、世界を
世界とは何か?自分とは何か?
そんなものに日々向き合って、人は生きてるわけじゃない。
若者たちの暴走は、思春期において不条理な世界へと向き合ったときに起こる。
エモーショナルなエネルギーを発散しながら。それは理屈じゃない。
理由のない世界の美しさを切り取った傑作。
つまらない
公開から暫く経った2番館で鑑賞。
相米慎二監督なので期待して見たが、
何を言いたいのか、見せたいのか、ストーリーもよくわからず意味不明。
嵐が止んだ夜。校庭で少女達が、下着姿で「もしも明日が」を輪になって歌い踊るシーンだけが印象に残っている。
緑が美しい
個人的にこの時代のカラーが好きで、田舎の緑が美しい。
中学生日記みたいなのはあまり好きではないが、(嫌いというわけでもないが)演技が芝居めいていて鼻につくということは特になかった。
誰もいない閉鎖された校舎で男子が気になっている女子を追っかけまわすシーンは、すごかった。「おかえりなさい」「ただいま」とうわごとの様に呟きながら(恐らく家出したその場にはいない女子生徒の事を暗示している)真顔で机や扉を単調に蹴り続ける。トラウマものの怖さだが、その後追っかけ回した男子も追っかけ回された女子の方も普段通りに戻ってあっけらかんとしている。あまつさえ、「おかえりなさい」「ただいま」と今度はおどけた調子でみんなで唱和し、下着姿で仲良く踊っている。中学生の彼らの行動の背景には、大人の様な捻じ曲がった精神や倒錯した欲望、強い執着や悪意はみとめられず、行動の振れ幅が大きい分、心はとても繊細でしなやかだ。どう表現すればいいか分からない衝動が突発的に無軌道なエネルギーとなって放出される様子が映画全体を通して見事に描かれていたと思う。
個人的な名シーンは、家出をする女子生徒が出かけてしまった母親の布団に潜り込んで自慰行為するシーン。リアルでとても良かった。
何度も見たいか、と言われるとそうでもないが、個人的にかなり刺さった作品だった。
令和の闘いvs昭和の残酷
テレビ放送の都合で映画『鬼滅の刃』と連続して観てしまった。
鬼滅は一々の説明セリフと上滑りな心理戦で、私も年取ったなぁとついていけない寂しさを感じたが、
『台風クラブ』では説明なしの奇妙なリアリティを持ったカオスをゆっくりと見せつけられて、これぞ昭和!と当時の様々な作品等に困惑していた事を思い出す。
更に令和では絶対表現不可能な残酷さが生の中学生等を襲う。今の子供達は受け入れられないだろう。
何十年も映画を見続けていると、こんな体験も出来るのだなと感慨深いものがあります。
こんな話だったのか。
わけのわからない中学生が最初は眩しく見えた前半。(間違っていた)
台風が来る前の不穏な空気。不気味な予兆。
吐き気がしそうな「おかえりなさい」「ただいま」。狂気の後半。
猛烈な台風。
そして台風一過。
実際にあんなことができる(起こる)とは思わないけど、あんなことはいつでも起こりそうな不安定さ。危うさ。中学生。
以前見た時のことをすっかり忘れていたが、こんな話だったのか。批判する人の気持ちもよくわかるが、見直してみて悪くなかった。というか好きかも。いや、好きというのとも違うか。
いい加減な三浦友和。好きだった。
やっぱりわからない
台風が来ていたので観てみた。画面が常に暗過ぎるて前にも観たが今回も訳分からなかった。下着姿で踊ったりレズがいたりは刺激的かもしれないけど意味不明過ぎた。男子が戸を蹴るシーンが長くてうるさかった。
もしも明日が晴れならば
なぜか不思議なシーンがいっぱい。特に商店街の白ずくめのオカリナ吹きカップルがいい。考えてみれば、3年の夏に野球部を辞めた生徒が夜中のプールにユニフォームで駆けつけるところから疑問。受験勉強が始まることへの抵抗か、受験戦争のまっただ中に放り出されることへの不安なのか、田舎の中にも閉塞感が感じられる。
微妙な年齢であることに加え、担任(三浦友和)の結婚詐欺疑惑みたいな事件で生徒たちは複雑な気持ちになる。台風が来てくれれば全部吹き飛ばしてくれそう。また、明に行ったイジメにも似た行為を恥じたり、レズビアンの関係への好奇心、そして健が美智子背中に薬品をかけたことの罪悪感・・・男女間にも様々な葛藤があった。
日常からの脱却。大人になったらもっと逃避したいときがある。責任感の薄い中学生時代だからこそ、何もかも忘れて饗宴できたのだろう。そのクライマックスにおける体育館での狂ったような踊りは全てを吹っ飛ばしてくれる。下着姿からブラまで取って・・・引きの映像に見入ってしまった。
『犬神家の一族』へのオマージュはちょっと衝撃。ちょっとしたワンカットが絶妙でもあった。見て損もないけど、若い頃に観るのと歳取ってから観るのではイメージが変わってしまうかもしれません。
鬱屈した田舎の中学生達は爆発するきっかけを待っている。
HDリマスター版をアマプラにて鑑賞。
リマスター版は暗闇のシーンが真っ暗で何も見えず、誰が監修したのかと問いたくなるほど最悪なものだった。
学生時代に映画館で観て衝撃を受け、それ以降一時期定期的にレンタルなどで鑑賞していたが、今回の鑑賞は実に20年ぶりくらいかと思う。
一口で言い表すことは難しいが、大まかなストーリーとしては、
全く不良にも見えないむしろ幼さすら残る普通の田舎の中学生達が、まるで台風の襲来とシンクロするかのように校内に居残り、日頃の鬱屈した脆く不安定な感情をそれぞれが爆発させ到底理解できないような行動に走る・・・といったところか。
しかしながらこの映画はストーリー云々を言うものではなく、少年少女が持っている彼らなりのはけ口が見つからない破裂ギリギリのエネルギーのようなものをいかに演技で表現し、観る側がそれをいかに受け止めることができるかが意図された見どころであり、鑑賞の醍醐味でもあるという、ある意味極めて演劇的な作品なのである。
工藤夕貴はじめ、実年齢も役とほぼ同じくらいのミドルティーンの無名の役者たちが、確かに演技としては未熟かもしれないが、嘘のつき用のない文字通り誠実で体当たりの演技をするため、リアリティのない軌道を外れた行動すらも不思議と受け入れる事ができてしまう。
工藤夕貴の布団に入り〇〇するシーンのワンカメ長回しや、それまでに優等生で二枚目役ばかりだった三浦友和のちょいクズで飄々とした人間臭い演技なども含め、相米慎二の強烈な演出力を感じ取ることができる、観る人の心に焼き印の如く心の目立つところに熱く半永久的に刻まれる、そういう映画なのである。
子供の頃には分からなかったけど
子供の頃に見た映画を、リマスタ化したAmazonで再見。
当時はよく分からなかったけど、結構攻めている映画だったんですね。工藤夕貴さんはアイドル的な女優さんだったと思いますが、ここまでさせるか、という感じです。自分的には、声優さんとしておなじみな渕崎ゆり子さんの少女時代が見れたのがうれしい。
台風とは学生運動とかの大きな世の中のうねりのイメージでしょうか。若者は鬱屈した葛藤を抱えていて、それは現代においては、崇高な死が無くなり、くだらない大人になるしかない、という現実があるためだ。主人公は、純粋な若者のまま崇高な死を体現しようとするが、それは客観的には滑稽な死でしか無かった、とそういう事かと思いました。
大昔に話題になっていたので観てみたが、これはひどい。 こんなものが...
大昔に話題になっていたので観てみたが、これはひどい。
こんなものが芸術として評価されるようでは映画界は終わりだと思う。
男子生徒が女子たちにいじめられてプールで溺死しそうになるところからスタート。
主要メンバーの男子が好きな女子に歪んだ愛情をぶつける。
薬品か何かをぶっかけて背中をただれさせたり、2人きりの時に襲いかかって制服を引き裂いたり。
極めつけは主役の男子が意味不明の自殺をしてしまう。
特に意味もなくそれぞれの出演者を好き勝手に動かしてみました、という印象。
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