クジラの跳躍

解説

絵本作家のたむらしげるが監督、原作、脚本を務めた短編ファンタジーアニメーション。時間が止まったかのようにゆっくりと流れる「ガラスの海」に住む老人は、ある日、クジラが跳躍する場面に遭遇する。ガラスの海の生物は時間速度が遅いため、跳躍するクジラは空中で止まったかのように見える。やがて見物人が集まり、美しい光景を目にした人々はそれぞれの過去の思い出が呼びさまされる。たむらが描く温もりあるイラストレーションと3DCGが融合した透明感あふれる映像に、手使海ユトロによる緩やかな旋律が重なる。アヌシー国際アニメーション映画祭、ロッテルダム映画祭ほか各国の映画祭で上映されたほか、第2回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞した。ナレーションは俳優の永瀬正敏。

1998年製作／23分／日本
配給：メディアボックス
劇場公開日：1998年11月14日