劇場公開日 2007年10月20日

「ニコール・キッドマンのボディーがスナッチされる〜💦」インベージョン(2007) kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ニコール・キッドマンのボディーがスナッチされる〜💦

2024年4月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

WOWOWの放送にて。

地球外から襲ってきたインベーダーは、人格を侵略する菌だった…。
ある日突然、身近な人が別人のように性格が変わってしまう。
外見が変わらないから、誰が侵略されているのか分からない。
この設定が面白いから、何度映画化されても基本的に面白い話になる。

ニコール・キッドマンは、撮影当時40歳手前だろうか。
まだまだ美しい。

体内に入った菌は、レム睡眠状態で分泌されるホルモンが作用して人格を侵略する。
感染を媒介するのは、宿主が口から吐き出した粘液。(気色わる〜っ!)
ニコールはこれを浴びちゃうのだから、かわいそうだ。
とうとう、眠ってはならない状況に追い込まれた精神科医のニコールは、ドラッグストアで眠らないための薬と飲料を探して手に入れ、ガブ飲みする。それでも睡魔は襲ってくるのだが、はたして耐えられるか。
助けに来た友人(恋人?)の医師(ダニエル・クレイグ)が侵略されてしまっていると見て、直前に手に入れた銃を構えるが、はたして彼を撃てるのか?
追手から走って逃げていても、街中に出ると感染した通行人が大勢いるから、無表情を保って感染者のふりをしなければならない。はたして気づかれずに雑踏を抜けられるか。
スリルとサスペンスに富んでいて、なかなか面白い。

吸血鬼映画やゾンビ映画でも思うことだが、そこらじゅう吸血鬼やゾンビだらけになって自分ひとりが逃げているなら、いっそのこと犠牲になったほうが楽なのではないか。
睡魔も限界、信頼する人も感染して、万事休すとなったニコールも一瞬は逡巡したはずだ。
感染したダニエル・クレイグは「我々の世界では他人を傷つける者はいない。他人がいないから」と言ってニコールを観念させようとする。
ここで、映画の前半に登場するロシア大使の「戦争も犯罪もない世界。それは、人間が人間でなくなった世界だ」という台詞が皮肉となる。
だが、彼女の幼い息子は免疫があって眠っても侵略されない。自分が侵略を許すと息子を置き去りにすることになる。これがニコールが抵抗する原動力となるのだ。
闘え!ニコール・キッドマン。

ホラーにしろ、サスペンスにしろ、美女が徹底的に追い詰められるのは、映画の醍醐味のひとつでもある。
ニコール・キッドマンを追い詰められる主人公に起用したことで、この古典的な原作の映画化作品の中で本作は一線を画したと言える。

kazz