劇場公開日 2014年1月25日

「【”二重螺旋階段構造作品”偏執狂的な人たち・・の哀しき定めを描いた作品。】」めまい(1958) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”二重螺旋階段構造作品”偏執狂的な人たち・・の哀しき定めを描いた作品。】

2022年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■捜査中に同僚を転落死で亡くした故に、高所恐怖症になってしまったのファーガスン(ジェームズ・スチュワート)は、”友人”エルスターに頼まれ、自殺傾向があるという彼の妻・マデリン(キム・ノヴァク)を尾行する。
 ロサンゼルスの海に身を投げた彼女を救ったファーガスンは、冷たくも魅惑的なマデリンに心を奪われていく。ある日、ファーガスンは彼女と瓜ふたつの女ジュディ(キム・ノヴァク)を見かけ…。

◆感想<Caution!  内容に触れています。>

・ファーガスンが、”友人”エルスターに吹き込まれた”マデリンには祖母カルロッタの霊が憑りついている・・”という言葉からの展開が秀逸である。
ー まるで、カルロッタの霊が憑りついたかのような、マデリンの行動。ここは、色々な解釈があると思うが、私には夫婦関係が上手く行っていない悩みと解釈。-

・そして、マデリンは”夢で見たという”スペイン風の建物の鐘楼から身を投げる。ファーガスンは後を追うが、高所恐怖症の為か、彼女の転落を止められない。

・失意の日々を送る中、ファーガスンは街中でマデリンソックリの女性、ジュディを見て”強引過ぎる手法”で、彼女の部屋に入り込み、夕食を共にすることまで決めてしまう。ストーカーのようだが、何故かジュディは了承する。
ー マア、ここら辺から分かって来るのだが・・。ジュディの髪の色を含めて偏執狂のようにマデリンに似させようとするファーガスンの姿。-

■そして、明かになる”友人”エルスターが仕掛けたファーガスンの高所恐怖症を利用した、巧妙な罠。
 可哀想なのは、巧く利用されたジュディである。マデリンの時は、ファーガスンを騙そうとして、けれど恋に落ち、ジュディになってからも、結局は彼に恋する・・。

<哀しきジュディの最期は、”罪と罰”を暗喩的に表している。
 気になったのは、”友人”エルスターの罪や如何に・・、であろうか・・。>

NOBU
LaLaさんのコメント
2023年2月23日

NOBUさん
こんばんは(^^)/
ヒッチ作品をご覧になられたのですね。
共感&コメントをありがとうございます。
この「めまい」は特に 印象的でした。
美しい女優さんがヒロインのヒッチコック作品
昔というか 「ヒッチコック劇場」の再放送も
良く観たものでした。
「めまい」や「裏窓」等
世界中の映画監督が大きく影響受けた事でしょう。

NOBUさんは、本当に 多くの作品を
ご覧になっていますね。
書斎ですか「。。。Goodです。(^^)/

LaLa